はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

The DAO事件再来か?イーサリアムが再度ハードフォークによる分裂危機

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

The DAOハック事件の損失額の3倍に上るとされているセキュリティ問題が発生
Parity社はウォレットの資金1.5億ドル(約170億円)を凍結し、ユーザーはイーサリアムを使うことができなくなっています。
イーサリアムコミュニティ内が問題解決のために危機に陥っている
凍結解除の方法の一つとしてハードフォークが検討されているが、反対の意見があり、現状は明確な解決方法がありません。
目次
  1. コミュニティ状況と責任は
  2. 不完全なスマートコントラクトか
  3. イーサリアムに問題があるのか
  4. ハードフォーク間近か

コミュニティ状況と責任は

イーサリアム史上最大のセキュリティ脆弱性発覚により、テクノロジーコミュニティが危機に陥ろうとしています。

『誤って』危険なパッチコードが入力されてしまい、開発者らは今年7月20日から始動したParityマルチシグネチャウォレット内の全額を凍結させました。

これらのウォレット利用者はイーサリアムを利用することができず、予想ではその額は1.5億ドル(約170億円)に上るとされています。

しかし、詳細はあいまいです。

現段階で、消失したファンドの正式な額の予想に最も近い額としては、バグによって最低1.5億ドル(約170億円)消失したという情報をコンピューターサイエンス研究員から得ています。

彼らはこの騒動を起こしたコントラクトを調べた後、類似したイーサリアムブロックチェーンをスキャンして割り出した、とUniversity Collge Londonリサーチアソシエイトのパトリック・マッコリー氏はCoinDeskの取材で述べました。

ドルに換算すると、そのボリュームは『The DAOハック事件』3倍になり、イーサリアム歴代最悪の出来事だと言われています。

今回のエクスプロイト(脆弱性)は全体としてのイーサリアムに影響するわけではありませんが、それにも関わらず一部のコミュニティはその影響は広範囲にわたるとしていて、表情を曇らせています。

Vulcanize社エンジニアのリック・ダドリー氏はCoinDeskの取材で、

『我々はコミュニティとしてどこが許容限界かを真剣に考えるべきだと思います。どの段階でセキュリティ機能不全によって人を追放するのでしょう?』

と述べました。

彼はこれをスマートコントラクトプラットフォームの『実存リスク』と呼びました。

不完全なスマートコントラクトか

イーサリアム開発者らはイーサリアム上に構築されたスマートコントラクトのコードからこの問題を迅速に指摘しました。

『今回の事件はスマートコントラクトを書き込むことの難しさと我々が既に知っていたことを強調してします。我々は最適な方法を模索中でありますが、新しいバグが見つかる可能性があります』

とFunFair創業者兼CEOのジェズ・サン・オベ氏(Jez San Obe)は言います。

ブロックチェーンの『抑制不可能な』コードに危険性が存在します。

将来ブロックチェーン採用範囲は食料品供給の追跡からSNSプラットフォームまで広がる予知はありますが、コード内の高額なバグがブロックチェーン上で機能するという事を踏まえバグも抑制不可能だと証明されています。

イーサリアム開発者及び研究員らはThe DAO事件再発防止に向けて、イーサリアムセキュリティを進歩させました。

しかし、この研究が銀行レベルのセキュリティに到達させるにはまだ早すぎます。

他の者は、今回の脆弱性は7月に起きた3千万ドル(34億円)相当のハックを引き起こしたParityソフトウェアのバグ発覚直後に発見されたため、Parity社チームを非難しています。

『間違いなくこのシチュエーションはこの脆弱性を改善する次回アップデートに希望を持たせない。』

とEximchain社CEO兼共同創立者のホープ・リュウ氏は言います。

非難の声がある中、Parity社は始動前にコードの検査をしたと主張します。

『御社は、同僚評価を含む高基準で開発をしています。さらに、コミュニティに試験させるためのバグ報酬プログラムもあります。』

とParity社代弁者はCoinDeskにメールで伝えました。

イーサリアムに問題があるのか

それにも関わらず、他の者は否定します。

つまり今回の出来事は、イーサリアム自体に根本的な問題があると主張する長年のイーサリアム批判者に理由を与えています。

Litecoin創始者のチャーリー・リー氏はCoinDeskとの対談でイーサリアムを『ハッカーのパラダイス』と呼びました。

『もしバグのないコードを書きたいとして、Solidity言語をイーサリアムコントラクトのために使うのは最悪であり、とても残念な出来事です。』

とリー氏は言います。

イーサリアムの設計に長年非難していた彼は、匿名の開発者が独自のやり方で他人のお金に触れることが可能ではあってはならないはずと主張します。

さらにビットコインCore貢献者のジョンソン・ラウ氏はプラットフォームが完全に守られていない点を振り返り、イーサリアムスマートコントラクトを『馬鹿げたコントラクト』と呼びました。

他の者はこの事件は倫理崩壊の問題であると主張します。

昨年The DAOがハックされてから、イーサリアム開発者は資金を正当な所有者に返金しました。

また別の者は、ゆくゆく人々はこのようなエクスプロイトをめぐって裁判になるだろうと疑います。

『必然とこの高リスクは裁判になり、最終的に開発者らのソフトウェアは停止になるでしょうーー従来の金融システムにおける民間企業と同等の基準として』

とブロックチェーンコンサルタントのCiaran Murray氏は述べました。

ハードフォーク間近か

ではこれらの資金凍結を解除させる方法はあるのでしょうか?

‘ハードフォーク’は利用者に資金返済の方法の一つです。

しかし、分散型台帳技術の書き直しは賛否両論のアップグレード方法です。

なぜなら前回イーサリアム開発者が書き直しをした際は、ブロックチェーンが二つの競い合うネットワークに分裂したからです。

そして、既に一部のユーザーはそのプランに“反対”しています。

Localethereum社は『イーサリアムは再びフォークすべきか?』という非公式のツイッター投票で現時点で50対50に分かれていると発表しました。

それにもかかわらず、一部の者はハードフォークに頼っていて、ラウ氏はCoinDeskにイーサリアムはハードフォークによって修正することを“期待している”と言いました。

『Parity社がハードフォークをするにしろしないにしろ、幸運を祈る。本当にこの出来事によって損失した方々が残念だとおもいます。』

とダドリー氏は言います。

一方、Parity社は

『措置方法を決めるには早すぎる』

とCoinDeskに伝えました。

さらに、他の者はイーサリアムが他の方法を見つけて資金返済するだろうと楽天的にみています。

オベ氏は、

『善人のハッカーがダメージ修復の方法をみつけ、凍結状態の資金を解除させるかどうか知るにはまだ早いです。この天才達が資金凍結解除することに期待しましょう。』

とCoinDeskに伝えました。

The DAO Again? Fears, Forks and Finger-Pointing In Parity Exploit Aftermath

Nov 7, 2017 by Alyssa Hertig

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

イーサリアムにはThe Dao事件というハッカーにスマートコントラクトの脆弱性をつかれて約65億円(当時の価格)もの大金が盗まれてしまった過去があります。

その事件によってイーサリアムのチェーンを二つに分裂させることで、事件を解決しようとして現在のイーサリアムとイーサリアムクラシックになりました。

今回の出来事はThe Dao事件を上回る金額と言われています。

前回の事件のようにハードフォークをして問題を解決するのか、別の方法があるのか現段階では定かではありません。

イーサリアムはハッカーの楽園とさえ言われてしまっている状況があるので、開発者はシステムを改善し信頼を取り戻さなければいけないでしょう。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/04 金曜日
08:45
SECとブラックロック、ビットコイン・イーサリアムETFの現物償還方式移行を協議
ブラックロックと米SECが仮想通貨ETFの現物償還方式への移行について協議。ETF株式と原資産の直接交換を可能にし、効率性向上とコスト削減が期待される。
08:20
ビットコイン一時1200万円割れ、世界同時株安が波及|仮想NISHI
トランプ大統領による相互関税の詳細発表を受けて世界同時株安が発生しており、このような市場環境下では、、仮想通貨ビットコインが株価指数と高い相関関係を持っていることから、下落を余儀なくされている。
08:00
カルダノ財団、量子耐性を持つオープンソースデジタルID「Veridian」を発表
カルダノ財団が新たなデジタルアイデンティティプラットフォーム「Veridian」を発表。KERIとACDC技術を活用し、個人と組織に安全で分散型のID管理を提供する。
07:15
Soneiumのシーケンサー収益の一部をASTRに再投資、スターテイル
スターテイルは、ソニーグループのソニュームのシーケンサー運用で得られる収益を活用して、仮想通貨ASTRへの再投資を開始。これはアスターネットワークへの長期的・継続的なコミットメントだという。
06:45
アトキンス氏のSEC委員長指名、上院本会議での最終投票へ進む
米国上院銀行委員会はポール・アトキンス氏を証券取引委員会(SEC)の新委員長として承認。アトキンス氏は、仮想通貨に関する明確な規制基盤の構築を掲げ、SECの新たな方向性を示唆している。
06:15
ビットコイン価格下落の要因 企業の大量購入も長期保有者は2兆円規模の大量売り
長期保有者が売却か 仮想通貨分析会社CryptoQuantは2日、2025年第1四半期における企業のビットコイン購入状況と価格下落要因を分析した新たなレポートを公開した。同社に…
05:45
CryptoQuant分析、仮想通貨市場はトランプ大統領の相互関税発表後も弱気相場継続
仮想通貨分析会社CryptoQuantが、トランプ大統領の相互関税発表後の市場急落を分析。ビットコインが81000ドルへ下落する中、取引所への資金流入が急増していた。
04/03 木曜日
15:45
「米テキサスをビットコインマイニングのトップ拠点に」米議員が余剰ガスの活用促進法案を提出
米テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員は、余剰ガスを有効活用してオンサイト発電を促進する新たな法案「FLARE Act」を提出した。この法案には税制優遇などの経済的なインセンティブが盛り込まれ、テキサス州をビットコインマイニングの中心地にするという同議員の意気込みが感じられる。
14:59
米フィデリティ、BTC・ETH・LTC投資可能な個人退職金口座を提供開始
米フィデリティがビットコインなどの仮想通貨に投資できる個人退職金口座(IRA)を立ち上げた。対象となる米国居住者は税制優遇を受けながら投資可能だ。サービスの詳細を解説する。
10:49
アーサー・ヘイズ氏、ビットコイン年末25万ドル到達予想を維持
BitMEXのアーサー・ヘイズ元CEOは、仮想通貨ビットコインの価格について年末25万ドル到達予想を維持。現在は主に法定通貨の供給量増加への期待をもとに取引されているとの見方を示した。
10:39
トランプ関税ショックで金融市場に動揺波及、仮想通貨相場大幅下落
トランプ大統領による世界各国への相互関税詳細発表で日経平均株価は一時1500円超暴落、株式市場とともに暗号資産(仮想通貨)市場も急落し、XRP(リップル)やソラナ(SOL)などの主要アルトは軒並み前週比で二桁マイナスに。一方、4月9日の上乗せ関税適用までに交渉による緩和の可能性も。
10:24
仮想通貨ヘデラのHBRA財団、Zoopと提携しTikTok入札に参加
仮想通貨ヘデラを支援するHBAR財団がWeb3プラットフォームZoopと協力し、TikTok買収に名乗りを上げた。Zoopはブロックチェーンでクリエイターに収益還元するプラットフォームを目指す。
09:25
リップル社、RLUSDのリップルペイメント導入を発表
リップル社は、ステーブルコインRLUSDが国際送金ソリューションのリップルペイメントで利用できるようになったと発表。企業向けの実用性と需要がさらに促進されるだろうと期待を示している。
08:36
ビットコイン100万円超急落、トランプ大統領の関税発表が引き金に|仮想NISHI
米国のトランプ大統領による相互関税の詳細発表を受けて、ビットコインは前日比で100万円超の急落。現物売りが増加し、CMEの未決済建玉も減少していることから機関投資家の撤退が進んでいる可能性が示唆される。米国の納税期限も迫り、仮想通貨市場は厳しい状況に直面している。X-Bankクリプトアナリストによる最新分析。
04/02 水曜日
16:57
三菱UFJ信託銀行、電子決済手段としては国内初のステーブルコイン発行へ=報道
三菱UFJ信託銀行が近日中に「電子決済手段」としてのステーブルコイン事業を開始する。カーボンクレジット取引から始め、貿易決済への拡大も視野に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧