DOTの単位変更案の投票を実施
異なるブロックチェーン間の相互運用性を図るプロジェクト「Polkadot」で、ネイティブトークンである「DOTトークン」の単位を変更し、総供給量を100倍増加させる提案が見送られた。
本提案に対する投票は、Polkadotの最後の実験的なネットワークであるKusamaで実施。Kusamaにおける投票では最も投票率が高く、その上反対票が少なく投票としては承認され、本プロジェクトを主導するWeb3 Foundationも本提案を支持しているようだが、Web3 Foundation自身が今回の決定を下した。
Polkadotの開発を手がけるParity社やWeb3 Foundationのメンバーを含め、反対している人が一定数いることを考慮し、現時点では本提案を認めることができないと判断した。
本提案は当初、Web3 Foundationが行ったものだ。現在「1DOT=1兆Plancks」と定められている単位を100分の1にし、「1DOT=100億Plancks」にするよう勧めている。「Plancks」とはPolkadotにおける最小単位。この変更によって、各所有者が持つDOTトークンの量は100倍になる。目的は、今後DOTを利用する際に、小数よりも整数がよりユーザーフレンドリーになるからだと説明している。
単位の変更を行うと関連する文書やインフラを全て更新しなくてはならなくなり、混乱を引き起こすと懸念する声が上がっため、本内容はPolkadotのコミュニティの間で充分に議論されたという。
また中国の仮想通貨メディアは別の問題を指摘。総供給量の変更は、DOTトークンの先物契約を行っている投資家が被害を被る可能性があると説明。満期の受け渡し時に取引所が数量を100倍にせず、取引をごまかすかもしれないと述べている。
Web3 Foundationは今回は提案の承認を見送るが、メインネットがローンチされた後に改めてPolkadot上で最終投票を実施するとした。
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