はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リップル社、訴訟の棄却申し立てを裏付けるためSEC執行委員の発言を引用

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リップル社が新たな補足文書提出

暗号資産(仮想通貨)XRPの有価証券問題をめぐる裁判で、7月19日、リップル社の弁護人が、被告による訴訟の棄却申し立てを裏付ける新たな補足文書を提出した。

この文書は、米証券取引員会(SEC)のHester Peirce委員およびElad Roisman委員による公式声明(7月14日付)で、すでにSECと和解に至ったBlotics社(旧称:Coinschedule)の訴訟に関するものだ。両委員は、この訴訟におけるSECの主張は支持するが、証券とみなされるデジタルトークンの判断基準をSECが明確にしなかったことを批判している。

リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOと共同創業者のクリス・ラーセン氏(以下、個人被告)の弁護人は、両委員の批判を引用し、XRPが「証券として分類されるかどうかについて、規制上の不確実性が大きかった」という個人被告の主張を裏付けるものだと強調した。

Hester Peirce委員について

仮想通貨コミュニティでは「クリプトママ」と親しまれ、仮想通貨をはじめとする金融イノベーション肯定派として知られるSECコミッショナーの一人。革新的な技術の発展を阻害しない、明確で柔軟な規制の必要性を提唱。

▶️仮想通貨用語集

規制の遵守は可能だったか

SECは、個人被告が「XRPの提供および販売には証券登録が必要であり、これらの取引は不適切である」という事実を知っていた、もしくは「無謀にも無視した」上で、未登録証券の販売を幇助したことを訴訟の根拠としていると、弁護人は指摘した。

一方、Peirce委員とRoisman委員の声明には、「人々が適用される法律や規制をどのように遵守すれば良いかに疑問を抱いていることが、唯一確実なことだ」と記されており、XRPが「投資契約」であることを、個人被告が販売時点で認識していたとは言い難いと、弁護人は論を進めた。その上で、この訴訟には、被告が「知識や無謀さを必要とする犯罪」を犯したとする法的根拠がないと主張した。

公式声明

公式声明で言及している訴訟は、2016年から2019年にかけて、ウェブサイトでICOに関する情報を提供していた旧Coinschedule(現Boltics社)に対するもの。Coinscheduleが情報提供した2,500以上のデジタル・トークンには、投資契約として提供・販売されたもの(=有価証券)が含まれていたにもかかわらず、同社は情報開示義務を怠り、これらを宣伝することで報酬を得ていたとSECは指摘。証券法に違反していたとして訴えていた。

リップル社の弁護人側は、棄却申し立てを裏付けるものとして、公式声明から次のような点を引用している。

  • 適用される法律や規制に遵守する方法に関して、人々が疑問を抱いている
  • デジタル資産及びその取引に関して、市場参加者が明確に理解できていない
  • 多くのデジタル資産に対するHoweyテストの適用が明瞭ではない
  • SECが提供したガイダンスはあるものの、多様な要因があり検討されていないため、明確性が損なわれている
  • 何が証券取引法に関与しているか否かについて、弁護士から署名してもらうことは困難
  • SECによる訴訟や和解事例がガイダンスの主要な情報源となっているが、異なるトークンに適用できるかどうか明確な答えは得られない
  • 明確な規制の道標を示した上で、無視したものに対する制裁措置を取るアプローチの方が優れている
  • 人々が疑問を持っており、市場の混乱が続いていることを理解している。明確で時宜にかなった回答の提供を開始することが重要

元SEC高官の宣誓供述が認められる

SEC執行委員による公式声明に加え、SECの元企業財務部門部長であるWilliam H. Hinman氏が宣誓供述を行うことについて、原告と被告が合意したことがわかった。この合意により、リップル社側が様々な論点について、Hinman氏に質問する機会が与えられる。

関連:リップル裁判に進展 裁判官がSEC元高官への証言録取申立てを認める

同氏は、2018年6月に「SECはビットコインとイーサリアムを有価証券として分類しない」と発言したことで知られている。当時、仮想通貨の法的地位について規制当局が発言した例として大きく注目された。

関連:ETH10%急騰・仮想通貨全面高に|イーサリアム証券問題に大きな進展

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/11 木曜日
18:32
NYSE、サトシ・ナカモト像を設置 ウォール街の変化示す
ニューヨーク証券取引所がビットコイン創始者サトシ・ナカモトの像を設置。設置者のトゥエンティワン・キャピタルは約4万BTC保有で世界3位。伝統的金融が仮想通貨を受け入れる象徴的出来事に。
17:56
テザーとHoneyCoinが提携、アフリカでUSDT決済を拡大
テザーはHoneyCoinと戦略的提携を発表し、アフリカでのUSDT決済拡大を目指す。HoneyCoinはQRコードや専用端末に対応したPOSネットワークを導入し、加盟店が直接USDTを受け取れる仕組みを構築。まずケニアでサービスを開始し、他市場へ展開予定。現地通貨の変動リスクを避けたいユーザーの需要に応え、アフリカにおけるステーブルコイン普及を加速させる。
17:15
コインチェックがソラナ(SOL)の取扱いを開始
コインチェックがソラナ(SOL)の取扱いを開始。販売所・取引所・つみたてに対応し、1万円購入で抽選1万円分のSOLが当たるキャンペーンも実施中。
16:47
ブータン都市GMC、金裏付けトークン「TER」発行へ ソラナ活用
ブータンの特別都市GMCが、金を裏付け資産とする国家支援型トークン「TER」をソラナ基盤で発行。DK Bankが販売・保管を担い、同国のデジタル経済戦略を加速させる取り組みとなる。
16:33
仮想通貨取引所ジェミニ、CFTC承認で予測市場参入へ
仮想通貨取引所ジェミニがCFTCから予測市場運営の承認を取得。関連会社ジェミニ・タイタンを通じて二者択一式イベント契約を提供する。カルシとポリマーケットが急成長する予測市場で、競争が激化している。
14:58
仮想通貨業界トップ、米CFTC新設諮問会議に参加へ
米CFTCが「CEOイノベーション評議会」を設立し、クラーケンやジェミナイなど仮想通貨業界トップが参加。デリバティブ市場の構造変化やトークン化について議論。仮想通貨担保のパイロットプログラムも開始。
14:06
レイヤーゼロ(ZRO)とは?スターゲートの使い方・バイバックの仕組みを解説
レイヤーゼロ(LayerZero)の仕組みやZROトークンのバイバック、スターゲートを使ったブリッジ方法を初心者向けに解説。Stargate買収の背景やリスクまでわかりやすく紹介します。
12:05
イーロンのスペースX、146億円相当のビットコイン移動 IPO関連か?
イーロン・マスク氏率いるスペースXが約146億円相当のビットコインを移動した。10月から毎週大規模な送金を継続しており、IPO計画との関連が注目されている。
11:49
トム・リー氏、「イーサリアムは既に底打ち」 先週690億円相当を購入
ビットマイン会長トム·リー氏が、イーサリアムは既に底入れしたと発言。同社は先週、約4億6,000万ドル相当のETHを購入し、10月以来最大規模の買い増しを実施。今後10~15年間、ビットコインよりもイーサリアムの将来性に期待を寄せている。
11:49
FRBの慎重姿勢でビットコイン反落 2026年の利下げは限定的か
FRBは25bpの利下げを決定したが、パウエル議長の慎重姿勢を受けビットコインは下落した。2026年の追加利下げは1回との見方が広がる中、グラスノードのデータは実現損失が1日5.5億ドルとFTX崩壊時並みの高水準を示す。機関投資家の本格参入で4年サイクル終焉論も加速。
11:04
米大手9行が仮想通貨企業を排除 通貨監督庁が是正へ
米通貨監督庁(OCC)は、JPモルガンなど大手9行が2020-23年に仮想通貨企業を含む合法事業者へのサービスを業種理由で制限していたと発表。「金融の武器化」と批判し、違法行為には司法省照会も検討。トランプ政権下で「デバンキング」問題の是正が加速。
11:00
ビットコイン9.4万ドル急騰からの反落、FOMC利下げ後に軟調な動き|仮想NISHI
FRBの25bp利下げを受け、ビットコインは一時9万4000ドルまで上昇したものの、その後反落。X-Bankアナリストの仮想NISHI氏によると、デリバティブ市場でのロング解消による売り圧力が現物買いを上回っている。欧米機関投資家のクリスマス休暇入りを控え、年末にかけて軟調基調となるリスクを指摘。
09:19
ストラテジー社、ビットコイン保有企業の扱いめぐり書簡 MSCI指数除外案に反対表明
ビットコインを蓄積するストラテジー社がMSCIの指数除外案に反対意見を提出。仮想通貨保有50%以上の企業を除外する提案に対して、様々な観点から異論を唱えている。
09:11
Superstate、株トークン化の新サービスをローンチへ
Superstateは、株式をトークン化する新サービスを発表。上場企業が仮想通貨イーサリアムやソラナのブロックチェーン上で株式を新たにトークン化して、投資家に直接発行することができる。
07:40
ビットコインの買い増しなどを計画 米Strive、最大約780億円を調達へ
米Striveは、最大約780億円相当の株式を発行・販売する契約を締結。調達資金は仮想通貨ビットコインの買い増しやビットコイン関連商品への投資などに使用すると説明した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧