1年で最も上昇した仮想通貨は?
2021年の暗号資産(仮想通貨)市場は、2020年後半からの勢いそのままに、大企業や機関投資家の参入により続伸し、多くの銘柄が過去最高値を更新した。
その後は、中国における新たな規制動向やコロナウイルスの変異株の感染拡大など様々な要因により何度か下落するも、昨年までの価格と比較すると依然高い水準を維持している。
本記事では、2021年に価格が高騰した仮想通貨の中で、草コインを除く上位アルト(時価総額50位以内)の銘柄トップ10をランキング形式で紹介(12月28日時点)。12月28日時点の年初来騰落率、価格、時価総額と時価総額ランキングも付記する。
なお、騰落率はMessariを、その他のデータはCoinGeckoを参照した。
10位:ドージコイン(DOGE)──31.5倍
ドージコインは、日本に住む雌の柴犬「かぼす」ちゃんをモチーフに開発された仮想通貨。米EV大手テスラ社CEOのイーロン・マスク氏が2021年に、ツイッターでドージコインに度々言及したことをきっかけに人気が急上昇。21年5月には現在価格のさらに5倍以上にまで急騰した。
パロディ通貨としての側面もあるが、開発も積極的に行われており、ドージコイン財団が発表した事業計画によると、ステーキング機能の実装を含めた様々なプロジェクトが明かされている。高速なトランザクション処理能力や発行上限枚数が定められていないことなどを特徴としている。
- 価格:0.18ドル(約20円)
- 時価総額:24,438,796,017ドル(約2.8兆円)
- 時価総額ランキング:12位
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9位:ディセントラランド(MANA)──42.8倍
ディセントラランドは、ブロックチェーン技術を利用したメタバースとしては、最も歴史が長いとされるプロジェクト。
2017年にICO(イニシャル・コイン・オファリング)を行った際には、開始からわずか数十秒で約26億円を調達し話題に。2020年に一般向けにリリースされた後は、世界最大規模のエコシステム(経済圏)を持つプロジェクトの一つに数えられるようになった。
カリブ海の島国バルバドスがディセントラランド上にバーチャル大使館を設立する計画を表明したり、カナダの投資企業がディセントラランド上で2.88億円に相当する土地を購入したりなど、メタバースの流行と共に再度注目を集めている。
- 価格:3.71ドル(約420円)
- 時価総額:4,891,982,010ドル(約5600億円)
- 時価総額ランキング:43位
関連:Decentralandとは|メタバースと仮想通貨MANAの将来性
8位:ソラナ(SOL)──103倍
ソラナは、独自のコンセンサスアルゴリズム「PoH(プルーフ・オブ・ヒストリー)」や極めて高速なトランザクション処理能力、安価なガス代(ネットワーク手数料)などを特徴とするブロックチェーンプロジェクト。
TPS(1秒間で処理可能なトランザクション数)は5万、ガス代は1トランザクションあたり0.00001ドルといずれもイーサリアムエコシステムが抱えるスケーラビリティ問題やガス代の高騰といった問題を解決していることから「イーサリアムキラー」の一角としても数えられる。
- 価格:194.28ドル(約22,000円)
- 時価総額:59,788,408,771ドル(約6.8兆円)
- 時価総額ランキング:5位
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7位:ファントム(FTM)──123.9倍
ファントムは、レイヤー1の高速スマートコントラクトプラットフォーム。
1つのトランザクションの処理にかかる時間は1~2秒、必要なガス代はわずか0.0000001ドルと、優れた処理スピードとガス代の安さなどを特徴とし、ソラナと同じく「イーサリアムキラー」として台頭した。
FTMトークンはファントム上での手数料などの支払いやガバナンス投票などに活用されるユーティリティトークンであり、ステーキングにより報酬を受け取ることもできる。
- 価格:2.21ドル(約254円)
- 時価総額:5,479,364,725ドル(約6300億円)
- 時価総額ランキング:38位
6位:テラ(LUNA)──137.3倍
テラは、韓国発のステーブルコインプロジェクト。ステーブルコイン「TerraUSD(UST)」とLunaトークンという2つのトークンが存在する二重トークンシステムを特徴としており、Lunaトークンは、TerraUSDの価格を安定させる役割を果たす。
USTが作成されるとLUNAがバーン(焼却)され、LUNAの価値にデフレサイクルが生じる仕組みとなっている。また、LUNAはステークすることでステーキング報酬を得ることができる。
- 価格:92.64ドル(約10,600円)
- 時価総額:33,440,666,062ドル(約3.8兆円)
- 時価総額ランキング:9位
5位:ポリゴン(MATIC)──148.5倍
ポリゴンは、イーサリアムチェーンのスケーラビリティ問題の解決を目指すレイヤー2ソリューションであり、開発者向け開発フレームワークでもある。
混雑の続くイーサリアムチェーンのメインネットとは異なる拡張を有し、高速な処理速度と極めて安価なガス代を実現。ポリゴンは、400以上のdApps(分散型アプリケーション)のプラットフォームとして採用されており、約40万のアクティブユーザー数を誇る。
2021年2月にMATICから名称変更した後も、MATICトークンはガバナンスやステーキング、ガス代に利用されている。
- 価格:2.66ドル(約305円)
- 時価総額:18,172,172,369ドル(約2兆円)
- 時価総額ランキング:14位
4位:ザ・サンドボックス(SAND)──168.4倍
The Sandboxは、メタバース(仮想空間)の中で、ボクセルアートのアバターや建物などを組み合わせて遊ぶユーザー主導の「ゲームメイキングプラットフォーム」。ユーザーは、ゲーム内でLAND(ランド)と呼ばれる仮想土地を所有し、そこで作ったオリジナルゲームや建造物などを、他のユーザーに有料で貸し出すこともできる。
SANDは、今後ローンチを控えているPC版のブロックチェーンゲーム内で使用できる仮想通貨。イーサリアム上で発行される「ERC-20トークン」で、LANDの購入やゲーム内のイベントへの参加時などに利用される。
- 価格:6.32ドル(約726円)
- 時価総額:5,818,856,244ドル(約6700億円)
- 時価総額ランキング:34位
関連:「The Sandbox(SAND)」とは|主な特徴と将来性を解説
3位:アクシ―・インフィニティ(AXS)──177.3倍
ベトナムのゲームスタジオSky Mavisが開発したブロックチェーンゲーム。
2021年のトレンドとなった「Play-to-earn(P2E)」「GemeFi」の一種であり、ゲーム内で得られた仮想通貨を法定通貨と交換することができる。ベトナムやフィリピンなどの新興国では貴重な収入源となっており生活を支えるインフラとしても機能している。
AXSは、ゲーム内で利用されるガバナンストークンで、ステーキングにより報酬を得ることも可能。また、「Small Love Potion(SLP)」というゲーム内通貨も存在し、FTXやバイナンスなどの取引所で他の仮想通貨と交換できる。
- 価格:105.29ドル(約12,000円)
- 時価総額:7,143,044,162ドル(約8200億円)
- 時価総額ランキング:30位
2位:ガラ(GALA)──493.2倍
GALAは、ゲーム開発企業Gala Gamesが提供するブロックチェーンゲーム内でデジタルグッズやアイテムの購入などに利用される「ERC-20」規格の仮想通貨。
取引所やGala Gamesのノードとして機能するFounder’s Nodeを運営することで、GALAを報酬として受け取ることができる。また、Gala Gamesエコシステムのゲーム「Town Star」では、上位100位までのプレイヤーに対し、報酬としてGALAが付与されている。
- 価格:0.505ドル(約58円)
- 時価総額:3,820,496,364ドル(約4400億円)
- 時価総額ランキング:50位
関連:NFT活用のゲーム開発企業Gala Games、独自トークンが上場
1位:シバイヌコイン(SHIB)──約50万倍
シバイヌコインは、柴犬のミームコインから始まったプロジェクトで、ドージコインと同じ「犬系コイン」とも呼ばれる。
2021年1月1日時点の価格は、わずか0.0000000076ドルだった。
SHIBA INUで発行されるトークンは、イーサリアムチェーンの規格である「ERC-20」であり、スマートコントラクトが実装されている。また、SHIBA INUでは、「SHIB」「LEASH」「BONE」という3種類のトークンが存在。SHIBは取引所で支払いなどに、LEASHは独自DEX「ShibaSwap」で付与される報酬として、BONEは、保有数に応じて投票権が増すガバナンストークンとして利用されている。
- 価格:0.000037ドル(約0.0043円)
- 時価総額:20,531,922,569ドル(約2.3兆円)
- 時価総額ランキング:13位
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