- LINEのブロックチェーン・エコシステム、「2018年12月に開始」
- Coindesk社主催の仮想通貨カンファレンス、Consensus Singaporeで行われたプレゼンテーションでLine社は独自仮想通貨エコシステムを今年12月までに稼働開始する予定を明かした。
- 日本での「LINK」
- LINEの運営する仮想通貨交換所BITBOXは日本国内での交換業がまだ認可されていない為、当面はLINKトークンの代わりにLINEポイントとの還元が可能となる「LINK」ポイントが利用される。
日本最大級のメッセージアプリを提供するLINE社がトークンに裏付けられたエコシステムを12月までに稼働開始するという、大胆な構想をConsensusシンガポールで発表しました。
Lineのユーザーを仮想通貨へ
LINEは韓国の仮想通貨ICONのブロックチェーンエンジン、Loopchainを元にLINKCHAINを作成、同社のコンソーシアム、メインネットとして運用します。
LINE社はプラットフォーム作成の経験を活かし、Linkchainで1秒間に1000以上の取引が可能となる予定です。
LINKCHAIN:LINEのブロックチェーン・メインネット
1000以上のTPS(トランザクション処理件数)
また現在、LINEアプリは現在月間1.6億人のアクティブユーザーがいることを発表しましたが、ビットコインウォレットやイーサリアムウォレットなどから算出する2800万人と4200万人のユーザー数を大きく上回っています。
LINEの独自通貨であるLINKトークンはユーザーがdAppsを利用すれば、トークンの報酬がもらえる仕組みで、開発者も自社のアプリをLINEのブロックチェーン上で行うことが可能となります。
LINE社は、ブロックチェーンを通じて、レストランやネット配信、ショッピングなど、様々なアプリケーションが作られるきっかけもつくろうとしています。
同社は先月末には独自の仮想通貨、LINKトークンに関する計画を発表、dAppsを主とした独自のブロックチェーンを開発する予定を明らかにしていました。
LINEのスケーラビリティ問題に対する解決策
LINEの掲げたもう一つの大胆な目標が、同社のスケーラビリティに対する取り組みです。
LINEAR NETWORKと称されたこの計画では、dAppsはそれぞれleafchain(リーフチェーン)と呼ばれ、さらにそこから枝分かれが可能なチェーン上で作成されます。
このネットワークはLINKトークンにより裏付けられ、異なる「チェーン」間の取引にはスマートコントラクトが利用されます。
同社のプレゼンテーション内で、LINE社はLINKトークンとLINEARネットワークの稼働開始を12月に予定しているとしました。
日本での「LINK」
今年6月末に発表されたLINEの運営する仮想通貨取引所であるBITBOXは、日本では未だ登録業者としての交換業が認められていない為、日本ではLINKトークンの代わりにLINKポイントが発行されます。
LINKトークン、及びLinkポイントは合計で10億枚発行される予定で、そのうち20%は発行会社が保管、管理するとのことで、日本ではLINKポイントは既に利用されているLINEポイントに還元できるそうです。
日本の大手企業であるLINEが独自の仮想通貨、ブロックチェーンを展開すれば停滞気味の日本国内企業の仮想通貨導入の人気にも再び火がつくかもしれません。