トークン発行を簡易化
米IT最大手マイクロソフト社が、クラウドでブロックチェーンを活用して容易にトークン(仮想通貨)を発行できる新たなプラットフォームを開発したことが分かった。マイクロソフト社の設計責任者Marley Gray氏が明かした。
Gray氏は「かつてプリンターは種類や対応ドライバーが多く事前設定が大変だった。企業が発行するトークンも現在同じ悩みに直面している」と語っている。
「プリンターは今どこでも購入できるし、容易に利用を始めることができる。トークンも同じような環境が作れるように『Microsoft Azure』で取り組んでいる」と説明。「Microsoft Azure」は同社が提供するクラウドコンピューティングサービスだ。
米フロリダ州オーランドで開催されたカンファレンス「Microsoft Ignite」での発表によると、そのプラットフォームで企業は、トークンを作るための種類豊富なテンプレートの中から利用したいものを選ぶことができるという。このテンプレートは「Token Taxonomy Initiative(TTI)」に準拠したものである。
TTIは、IBM、R3、イーサリアムなどの組織が提供する主なブロックチェーンプラットフォームで、共通のトークン分類法を確立するために開始された共同イニシアチブ。トークンの業界標準を定め、企業間の混乱を避けることを目的としている。現在、報酬プログラムやインセンティブとして利用するために、TTIに準拠したトークンは数多く発行されている。
Gray氏は今後について、「TTIのフレームワークに準拠したトークンを利用できるプラットフォームを開発中だ。トークンを利用したアプリも製作できるようになる」と説明。「IBMかマイクロソフトか、Hyperledgerかイーサリアムかというような境界を壊したい」と語った。
参考資料 : CoinDesk