CoinPostで今最も読まれています

廃棄天然ガスをビットコイン採掘に利用 新たなマイニングファームが誕生

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

7000万ドル調達、余剰ガスをマイニングに利用

廃棄天然ガスをエネルギー集約型コンピューティングに再利用するサービスを提供している米クルーソー・エナジー・システムズ社 (本社デンバー) が、新しいビットコインマイニング施設を建設することがわかった。

来年にも約1メガワットのマイニング機械を70台設置予定で、プロジェクトために新たに7000万ドルを調達したという。

資金調達では、エクイティで3000万ドルとプロジェクトファイナンスで4000万ドルという2つのラウンドから成っており、エクイティのラウンドでは既存の投資家であるベインキャピタル・ベンチャーズと新たな投資家であるKCKグループが主導、Founders Fund、Winklevoss Capital(ウィンクルボスキャピタル)、Polychain Capitalなども参加した。4000万ドルのラウンドは、ニューヨークを拠点とするクレジットファンドであるUpper90が主導したという。

Winklevoss Capitalは5月、ベインキャピタル・ベンチャーズがリードしたクルーソーの450万ドルのシードにも参加している。

ガスフレアリング

クルーソーはビットコインマイニング施設などのプロジェクトを通じて、深刻化するガスフレアリング(パイプラインの十分な容量がない場合にエネルギー会社が余分なガスを焼却処分すること)の問題を解決しようとしている。同社は世界銀行の「Global Gas Flaring Reduction Partnership」のデータを引用し、「米国では年間約4970億立方フィートの天然ガスが焼却されており、これは1000万世帯に電力を供給するのに十分な量だ」と述べている。

クルーソーはビットコインマイニング施設などで廃棄されていたはずの約1000万立方フィートのガス(日毎)を利用する計画だとしており、「これは石油・ガス産業の環境・経済問題を解決する非常に創造的な方法だ」とUpper90の最高投資責任者Alex Urdea氏は述べている。

発表によると、クルーソーは2020年前半までに最大40台のDigital Flare Mitigation(DFM)システムを配備する計画だという。同社は現在、ワイオミング州のパウダー川盆地、コロラド州のデンバー-ジュレスバーグ、ノースダコタ州とモンタナ州のバッケンの3つの油田でフレア緩和プロジェクトを実施している。同社のDFMシステムは1日に数百万立方フィートまで拡張可能で、米国やカナダのどこにでも設置できるという。

米国は新たな「中国」になりつつあるか?

米国は仮想通貨(暗号資産)マイニングのための新たな「中国」になりつつあるようだ。つい先月、米WhinstoneとNorthern Bitcoin AGが合併し、テキサス州に100エーカーのビットコインマイニングファームを開設したばかりだ。中国のマイニング会社大手Bitmainも「世界最大のビットコインマイニング施設」と標榜し、最近50メガワットのマイニングファームをテキサス州に立ち上げた。Digital Currency Groupが支援するLayer1は、最近テキサス州でのマイニング用チップの製造と専用の変電所の運営のために5000万ドルの資金調達を行なった。

The Blockは最近、テキサスにおけるビットコインマイニングの利点の一つは豊富な電力資源と安価な電力価格であると報じた。しかし、それがビットコインマイニング会社が州に群がる主な理由ではない。むしろ、規制の安定性が重要な推進力であると、当時複数の業界関係者がThe Blockに語った。Iterative CapitalのリサーチリーダーであるLeo Zhang氏は、中国のビットコインマイニング業者は通常、地元の政治的・社会的文化を深く理解し、マイニング事業を立ち上げるために相当なコネを持っている必要があるという事実に言及、「中国ではマイニングは汚いビジネスだ」と述べた。

しかし現在、仮想通貨マイニング市場の約70%は中国のマイナーによって支配されており、上位5つのマイニングプールもすべて中国に拠点を置いている。

記事提供:THE BLOCK
THE BLOCKとは

Cryptoにおける”最初で最後の言葉”であること。
The BlockはCryptoにおける最高クオリティで最重要のシグナルをお届けします。日々、Website、Newsletter、Podcast、イベントを通じて、業界で最も影響力のある人々にリーチしています。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
12/02 土曜日
16:25
エルサルバドルのブケレ大統領、2024年再選を見据え職務離脱へ
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン支持者で知られる、エルサルバドルのナイブ・ブケレ大統領が総選挙キャンペーンのため職を離れる。再選を目指す中で、国内政治のチェック・アンド・バランスの弱体化と、国際関係への影響を探る。
14:00
2024年に半減期を迎えるビットコインは約1800万円到達、Matrixport分析
Matrixportによる暗号資産(仮想通貨)ビットコインの価格予測を深掘り。2024年に1835万円到達の可能性、歴史的なデータ分析、マクロ経済要因と地政学的影響を詳細に解説。ビットコイン投資の未来を探る。
13:00
米サークル社、「テロ資金調達への関与はない」
ステーブルコイン「USDC」を提供するサークル社は、公開書簡を米議員らに提出。テロ資金など不正金融への関与はないと強調した。
12:00
イーサリアム運用で高利回りを実現、Cegaのデュアルカレンシー戦略とは?
セガ・ファイナンスが新しいオプション戦略「デュアルカレンシー」を発表。暗号資産(仮想通貨)イーサリアム、stETH、USDCホルダーに向けて、年利22%以上の収益を提供。この戦略は、リスクを最小限に抑えつつ、市場での高い固定利回りを実現する。
10:45
コインベースCEOがBaseトークン発行を否定 ソラナなどの統合計画も
米仮想通貨取引所コインベースのCEOは、イーサリアムL2「Base」に関する展望について話した。独自トークンや取引高速化について説明している。
09:55
コインベース・マイニング株大幅高、ビットコイン年初来高値更新|2日金融短観
本日のNYダウは+294.6ドルと続伸し、債券市場は反発した。この日にパウエル連邦準備制度理事会議長の発言からトーンダウンが示唆され2024年にFRBが利下げに動くとの観測がますます広がった格好だ。
08:30
Starknet独自通貨の無料配布、スナップショット実施済み
仮想通貨イーサリアムのL2「Starknet」は今週SNSで出回っていたSTRKトークンのエアドロップのスクリーンショットの真贋を確認し権利獲得にあたるスナップショットはすでに実施されたことを明かした。
07:20
ビットコイン価格は24年に上昇加速か=グレースケールレポート
仮想通貨運用会社グレースケールは、2023年11月版の市況レポートを公開。2024年は複数の条件が重なることによって、ビットコインの価格に上昇圧力がかかる可能性があるとの見解を示している。
06:50
ビットコインETFの上場申請めぐり今週3社目のSEC面談、専門家が承認楽観視
米SECは、GBTCから現物型ビットコインETFへの転換申請について、今週29日に申請側のグレースケール(2度目)と会議を行ったことが判明した。仮想通貨ビットコインは年初来高値を更新した。
06:00
ソラナDEX「Jupiter」、仮想通貨JUP無料配布の事前確認ページ公開
ソラナ基盤の分散型取引所アグリゲーター「Jupiter Exchange」は独自トークン「JUP」の無料配布(エアドロップ)計画について、事前確認の公式ページを公開した。
12/01 金曜日
17:41
「暗号資産の投資状況と確定申告」に関する調査、年内取引で約7割が利益
Aerial Partnersが2023年の暗号資産取引調査結果を公開。ビットコインなどの現物取引だけでなく、PoS銘柄のステーキング利用度が高まりつつあり、利益を出している投資家増加に伴い「確定申告」の必要性も上がっている。
16:03
米投資会社タイガー・グローバル、BAYCやOpenSea投資の評価額を大幅下方修正
タイガー・グローバル・マネジメントが、有名なNFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」(BAYC)と主要なNFTマーケットプレイスであるOpenSeaへの投資により、大幅な含み損を抱えていると報じられた。同社の直近の投資動向と報告内容についてまとめる。
16:00
「ビットコインがもたらす革命をSNSへ」Nostrasia特集を配信
第10回のGM Radio:Beyond The Priceは11月22日に公開。今回は11月に東京などで開催されたイベントNostrasiaを特集した。
14:00
「イルビウム」、eスポーツチームTeam Liquidと提携
Web3ゲームIlluviumは、世界最大級のeスポーツチーム「Team Liquid」と提携すると発表した。独自NFTのリリースやトーナメント開催を予定している。
13:21
4年越しの復帰、bitFlyerの加納CEOが“世界と戦う”ために求める人材は?
国内大手暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するbitFlyer HD加納裕三CEOに独占インタビュー。bitFlyerの強みや求める人材、ビットコインETFの影響について注目される暗号資産市場の展望について伺った。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア