ローカルビットコイン、特定地域で取引停止 仮想通貨を引き出しできない事例も

突然のアカウント閉鎖

経済不安で需要が増加した仮想通貨のP2P取引所LocalBitcoinsにて、アフリカ、中東、アジアの3地域の利用者アカウントが予告なしに停止されていることが分かった。

アカウントの閉鎖地域はアフガニスタン、イラク、ナイジェリア、シリア、パキスタンなどの国々に広がっている。

LocalBitcoinsからの公式声明が現時点では確認できないため、閉鎖の意図は不明。1月10日に施行された第5次欧州反マネーロンダリング指令(AMLD5)やFATFの圧力が影響しているのではないかとの声も挙がっている。

閉鎖対象となった国のユーザーは、「アカウントを削除してビットコインを取引所から引き出す」ように促すメッセージを受信して​​いるが、アカウントが既に「無効化」されていることで、ビットコインを引き出せない事例も発生しているという。

ナイジェリアのLocalBitcoinsユーザーは、国外旅行するためにビットコインを売却する予定だったが、空港に向かう途中で自分のBTCにアクセスすることができなくなっているのに気づいたと報告した。

アフリカ、中東、アジアの3地域が対象

掲示板サイトのRedditでも、この話題が飛び交っていることが確認できた。

アカウントを閉鎖された、あるRedditユーザーは、自分の仮想通貨にアクセスするためにはアカウントの削除をリクエストしなければならず、そのためには少なくとも14日間待たなければならない状況だと報告している。

また他のRedditユーザーは、LocalBitcoinsアカウントを停止されたユーザーには次のようなメッセージが表示されると伝えた。

以下の国に居住または、その他の方法で居所を定めているお客様は、デューデリジェンスプロセスを強化する必要がある。以下の国はEU委員会によって指定されている:アフガニスタン、アメリカ領サモア、バハマ、ボツワナ、朝鮮民主主義人民共和国、エチオピア、ガーナ、グアム、イラク、リビア、ナイジェリア、パキスタン、パナマ、プエルトリコ、サモア、サウジアラビア、スリランカ、シリア、トリニダードトバゴ、チュニジア、米領バージン諸島、イエメン。

ALM対策との関連を指摘する声も

2012年に設立されたLocalBitcoinsは、世界248カ国で利用されており、第三者の関与なしにトレーダーがビットコインを直接売買できるピアツーピア(P2P)取引が可能なプラットフォームとして、特に経済が不安定な地域において人気を博している。

当初、匿名取引も可能とするプラットフォームとして設立されていたものの、2018年4月には、トレーダーのID開示を義務化し、匿名取引を停止した。

ユーザー同士が直接対面して売買できるオプションもあったものの、プラットフォームは「対面/現金」オプションを2019年に終了。現在はオンライン上の取引プラットフォームとして機能している。

ビットコイン統計ウェブサイトCoin Danceのデータによると、LocalBitcoinsのグローバルビットコイン取引量は、2020年1月上旬までに2019年9月以降50%以上減少。匿名取引や対面取引の終了で、悪い利用方法の需要状況が影響した可能性が指摘された。

出典:CoinDance

ヘルシンキに本社を置くLocalBitcoinsは、2018年頃から顧客認証ポリシーの強化など、ALM対策を徐々に実施しており、今回のアカウント閉鎖も、それに関連している可能性もある。

CoinPostの注目記事

LocalBitcoinsのビットコイン出来高、中国で2年間の低水準に
ビットコインP2P取引所LocalBitcoinsでは、中国人民元による出来高が過去二年間の最低水準になっている。 その要因を考察し、南米国の出来高と比較する。
仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。


画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します