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ビットコイン(BTC)転落で売り圧強まる、「半減期後」のマイナー損益分岐点は?|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

ビットコイン(BTC)市況

仮想通貨ビットコイン(BTC)は、前日比0.85%安の9840ドルに。一時9600ドルまで急落するなど、調整局面にある。14日には10,500ドルまで急伸するも、過熱感を背景に売りが強まった。

短期的な売り過熱の反動で約400ドル幅反発するも、10,000ドルを抜けきらず。再び9850ドルまで反落するなど、戻り売りの強さを示唆している。

①の9800〜9850ドルで耐え切り、押し目買いの見立てが強まれば一旦③付近まで反発の目が残るが、このまま続落した場合、②の9200〜9300ドルの支持帯までの下落、及びトレンド転換も視野に入れる必要がありそうだ。

拡大図

主要アルトでは、イーサリアム(ETH)が前日比5.4%安、リップル(XRP)が前日比8.4%安、ビットコインキャッシュ(BCH)が前日比9.5%安と、短期的な過熱感の反動で全面安となっている。

CMEの窓

なお、CME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)では、前週末水準から約600ドルの急落に伴い、新たな窓が生じた。

CMEは、米拠点の金融機関など大口がビットコイン(BTC)価格変動へのエクスポージャーを得るために使用するが、他に取り扱いのある金融商品同様、毎週金曜16:00(CST)から日曜17:00(CST)までが休場となるため、24時間365日動くビットコイン(BTC)市場がその間に急騰・急落した場合、CMEのチャート上にギャップが生じることになる。

金融のプロが運営するCoinCollege∛-仮想通貨メディア (@CoinCollegeTK)による、直近3ヶ月の統計データによれば、当日中に63%、全体で95%の確率で窓を埋めている。

これは、昨年12月に公開されたマーケットサイエンスの「CMEギャップ研究」のデータ(95.2%)とも一致しており、内77%は、翌週にリトレースメント(綾戻し)が発生している。

海外のアナリストWilly Woo(@woonomic)氏は昨年11月に窓埋め予想を的中させ、BTCの特性として「ボリュームプロファイル(価格帯別出来高)のギャップ、特にCMEのギャップを埋める傾向にある」と指摘している。一方、必ずしも窓を閉めるとは限らないため、窓埋め論だけを根拠にしたトレードはリスクが高い。

ビットコイン(BTC)マイナーの損益分岐点は

仮想通貨リサーチ機関TradeBlockは、 ビットコイン(BTC)半減期が近くなか、マイナーの損益分岐点を分析した。

マイニング業界では、BTC採掘コスト削減のするため、より効率的なマイニングデバイスが継続的に開発される。最大手Bitmainは、2020年3月に最新モデルの「Antminer s17 +」を投入予定となっており、想定されるマシン性能比較は以下の通りだ。

出典:tradeblock.com

これを基に、現在のネットワークハッシュレート(〜113,000,000TH/s)とブロックごとにマイニングされるBTC数(〜12.73、トランザクション料金含む)を使用して、損益分岐点を計算した場合、総コストは6,851ドルになるという。

ハッシュレート(採掘速度)が過去3か月間同様の成長率で今後3か月間増加すると仮定すると、半減期のハッシュレートはおよそ135,882,500TH/sに。さらに、事業者が稼働するマイニングマシンの内20%を「antminer s17 +」などの最新モデルに。70%を旧型マシンと仮定。半減期後の採掘報酬を約6.37BTCで計算すると、総コストは15,062ドルに。ハッシュレートが横ばいで推移した場合は12,525ドルになるという。

ただし、Bitmainのような大規模商用ファームでは、Antminerの導入コストは見積もりよりも下がる。

これにより、「ビットコイン(BTC)の大手マイナーは、半減期に向けて、BTC=12,000〜15,000ドル以上を見込んでいる可能性が高いことを示唆している」と結論付けた。

今回算出に用いられた電力コストは、1キロワットあたり0.006USD(0.042CNY)。 マイニングが盛んな四川省の雨季の電力代平均約0.25CNY。また、内モンゴル自治区などの0.35CNYと比較しても、高い電力コストで算出されていることには留意したい。

マイニング機器のコスト

なお、マイニング機器のコストは、需給に伴う市場価格によって変化する。最新の価格表は以下の通り。

マイナーの収益性が損益分岐を下回った場合は、収益ラインを確保できない中小マイナーから、撤退を余儀なくされる可能性もある。 ハッシュレート値自体は下落する可能性もあるほか、採算ラインで重要な電力効率や電力代を維持できる大手マイナーがよりシェアを拡大することも予想される。

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