「ベルリン」アップデート後にProgPoW導入予定
イーサリアムの次期アップデートで、ProgPoWへの変更が行われるスケジュールが決定した。一方、イーサリアム創始者Vitalik Buterin氏は今回の決定プロセスに憤慨しているという。
ProgPoW(Programmatic Proof-of-Work)はイーサリアム用のマイニングASICに対抗するために考案されたPoWアルゴリズムで、昨年初頭に実装が決定、監査が行われていたが実装次期は未定であった。
イーサリアムの現行PoWアルゴリズムであるEthashにはASIC耐性が備えられていたが、2018年ごろからBitmainの「Antminer E3」をはじめとするEthashに対応するASIC開発が相次ぎ、コミュニティ内でASICへの対応が議論されてきた。
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そういった背景がある中、イーサリアムハードフォークコーディネーターのJames Hancock氏が21日、Twitter上で6月の「ベルリン」アップデート後の3週後の水曜日にProgPoWへ移行するとのスケジュールを発表した。
This call was a beefy one! Thank you for the live recap!
— James Hancock 🏗 (@JHancock) February 21, 2020
At the end we discussed a proposed fork schedule.
– Berlin: includes BLS Precompile upgrade some time in June. This preps for the Eth2 deposit contract.
– Standalone Progpow upgrade the following 3rd Wed https://t.co/fanKs7Cdk9
これに対し、Vitalik氏は以下のようにツイートし、批判している。
BTW the way progpow was ninja-reapproved definitely did *not* help make people trust the governance or feel safe, and arguably drove the Twitterati to believe that they have to send loud, simple and clear messages (ie. more such Schelling fences) to get their voice heard.
— vitalik.eth (@VitalikButerin) February 24, 2020
ProgPoWが隠れて再承認されるようなやり方では、人々に安全なガナバンスへの信頼を感じさせるには難しい。コミュニティに聞き入れてもらうためには、もっとシンプルで大きな声を張り上げなければならないとTwitterユーザーに思わせることになった。
なお、Vitalik氏はProgPoW自体の導入には中立的であり、今回はその「意思決定プロセス」のみを批判している。
参考:Vitalik Buterin Criticizes the “Ninja-Reapproved” ProgPoW