はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

メディア・コンテンツ業界の未来とは|電通がブロックチェーンの考察レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブロックチェーンは破壊的技術

ブロックチェーンは、今や必要不可欠となったプラットフォームビジネスに変革をもたらす技術となるのか。

大手広告代理店電通のグループ会社 電通デジタルは、「ブロックチェーンの可能性」と題したレポートを公開。メディ ア・コンテンツ業界における想定される三つのユースケースを紹介した。

レポートではブロックチェーンがどのような特徴を持つ技術であるか、またはそのビジネス活用の可能性に焦点が当てられている。

基本的な概念の説明では、ブロックチェーンの特徴としてシステムコストの低さ、トラストレス・透明性、ユーザー主導のルール・インセンティブ設定という3点を挙げた。

ブロックチェーンが登場の背景としては、直線的なサービスの流通経路である「バリューチェーン型」、その後にコンテンツの提供者とユーザーを仲介する「プラットフォーム型」がインターネットとともに勢力を増す中で、この様な中央集権的な構造を破壊する技術として誕生したと説明する。

出典:電通デジタル

メディアは、読者に届けたい内容を元に編集や編成作業を行なってきたが、プラットフォーマーの登場によって、その役割の多くをプラットフォーマーが担うようになってきた。

例えば、集積するデータをもとに見せるコンテンツを判断するのもその一つだ。結果としてメディアは「コンテンツ提供者」としての立ち位置に変化しつつある。

電通デジタルは、この中央集権的なシステムにデータが集約される構造を破壊する可能性が、ブロックチェーンにあると論じている。結果として、視点・論点を提示するメディア企業の役割の復権に繋がる可能性があるとみている。

コンテンツに関わる三つのユースケースを紹介

メディアやコンテンツ業界でのブロックチェーンの活用イメージとしては3点が挙がった。

オープンで自動化された著作権の管理

クリエイターが自身の作品の二次利用などに関するルールを策定、違法な複製などからクリエイターの権利を保護すると同時に、コンテンツの活発な取引環境を確保できる。

仮想空間上での安心安全なコンテンツ取引

VRやAR技術による仮想空間でブロックチェーンを活用することで、トークンでの支払いやコピーができない公正な取引が可能になる。

循環型のファンコミュニケーション

代替が不可能なNFT(ノンファンジブルトークン)を活用することで、一方的だったファンとスポーツ選手やアイドルとの関係が、お互いに金銭的なインセンティブを受け取れる構造を生み出すことが可能に。

例えば、スポーツチームが選手のトレカを販売、購入したファンは、選手が人気になればトレカを元値以上で販売できたり、トレカを保有することで、限定コンテンツにアクセスする権利を得ることができる。


レポートの最後では、実際に企業はどうブロックチェーンに対し取り組めばいいのか、鍵の紛失といったブロックチェーンが抱える課題に触れつつその方向性を示した。

本レポートは電通も出資するブロックチェーン企業スタートバーンが制作協力を行なっており、メディア・コンテンツ業界の視点でブロックチェーンの活用の可能性が描かれているという点で特徴的なレポートになっている。

スタートバーンはブロックチェーンを利用し、アートによって豊かな社会の実現を目指しており、アート作品の証明書発行、売買機能が可能なサービスの提供などを行なっている。

参考: ホワイトペーパー「ブロックチェーンの可能性」

CoinPostの関連記事

「アートxブロックチェーン」のスタートバーンがSBIインベストメントから追加資金調達、美術品オークション市場の活性化へ
スタートバーン社は23日、SBIインベストメントのベンチャーキャピタルファンド「SBI AI&Blockchain」を通じて追加の資金調達が行われたことを発表した。美術品オークション市場の活性化を目指す。
電通、ブロックチェーンを活用した「アート作品」の評価・流通インフラを提供するスタートバーン社に出資
電通は、「アート作品」の流通において、作品情報や来歴の管理、流通時のアーティストへの還元が課題とされてきた中、ブロックチェーン企業のスタートバーン社に出資したことを発表した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
16:43
トランプ大統領、次期FRB議長に「大幅利下げ支持」と宣言 
トランプ米大統領が次期FRB議長について「大幅な金利引き下げを支持する人物」と表明。金利1%以下を主張し、FRBの独立性を巡り議論を呼んでいる。QT終了や史上最大の税還付シーズンと相まって、仮想通貨市場への影響が注目される。
15:08
ハイパーリキッド、約1557億円相当のトークンをバーン認定へ 供給量13%削減目指す
分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドが約1,557億円相当のHYPEトークンをバーン認定する提案を発表。承認されれば流通供給量の13%が永久除外される。取引手数料の99%を自動買い戻しに充てるアシスタンスファンドのトークンが対象で、秘密鍵のないアドレスに保管され引き出し不可能。バリデーター投票は12月24日締切。
13:45
ソラナ、テストネットで耐量子署名を導入 量子コンピュータ対策で業界をリードか
ソラナ財団は量子コンピュータの脅威に備え、テストネットに耐量子署名を導入した。Project Elevenとの提携により実証実験に成功し、実用的な量子耐性が確認された。
13:15
仮想通貨詐欺対策強化 米上院議員、セーフクリプト法案を提出
米上院議員がビットコインなど仮想通貨関連の詐欺に対策する法案を提出した。米財務省や規制当局が連携するタスクフォース設置を目指している。
12:35
バイナンス、7つの個人・団体をブラックリスト入り
バイナンスが7つの個人・団体をブラックリスト指定。詐欺行為の通報者に最大500万ドルの報奨金。内部情報漏洩事件を受け、上場プロセスの透明性を強化。
11:55
ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭
ビットコインがFRBハト派発言で9万ドルまで急騰後、88,500ドル付近に反落した。過去2日間でBTC・ETHのETFから10億ドル超の純流出を記録し、市場構造の脆弱性が露呈。日銀利上げ観測と米CPI発表を控え、短期的な下押し圧力が継続する見通し。
11:25
米SECが「仮想通貨証券」の保管規則を明確化、ブローカーディーラー向けに指針を提示
米SECが仮想通貨証券の保管に関する見解を発表しブローカーディーラーが物理的保管とみなされる条件を明確化した。分散型台帳技術の評価や秘密鍵の保護、緊急時の対応計画などが求められている。
10:53
イーロン資産が93兆円突破、トム・リー「CEO個人価値のトークン化」構想とは?
イーロン・マスク氏の資産が史上初の6000億ドル(約93兆円)を突破。スペースX急騰が背景に。一方、トム・リー氏が提唱する「CEO個人価値のトークン化」構想が注目を集めている。企業価値から経営者の影響力を分離して投資できる革新的手法とは。
10:45
ブータン、ビットコインを特別行政区「GMC」に拠出へ
ブータンの特別行政区GMCは、ブータンが国としてGMCの長期的な発展を支援するために最大1340億円相当の仮想通貨ビットコインの拠出を誓約したと発表。今後の計画について説明した。
10:30
「ビットコインは脆弱な構造の中で推移」グラスノードの最新レポート
グラスノードの最新レポートによると、仮想通貨ビットコインは需要衰退で脆弱な構造の中取引されている。今後は10万ドル回復が上昇の鍵だと分析している。
10:10
ビットコイン乱高下、日銀政策決定会合を控え警戒感高まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で約80万円の乱高下となった。米株式市場の取引開始前、FRBのウォーラー理事が今後も利下げを継続すべきとの見解を示したことを受け、リスク資産全般が買われ、一時は9万ドルを突破した。
09:45
カリフォルニア州知事がトランプ大統領の仮想通貨関連恩赦を批判、CZ氏ら含む
米カリフォルニア州のニューサム知事がトランプ大統領による仮想通貨関連の恩赦決定を批判している。バイナンス創設者CZ氏やシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏、ビットメックス共同創設者らへの恩赦が対象となっている。
08:35
米コインベースが株式・予測市場など新サービス展開、総合取引所へ移行
米コインベースが単なる仮想通貨取引を超えた大規模拡張を発表した。株式取引、予測市場、ソラナDEX統合、カスタムステーブルコインなど複数の新機能を導入し多様な資産を扱う総合プラットフォームを目指す。
07:50
米連邦準備制度理事会、仮想通貨関連銀行への制限的規制指針を撤回
米連邦準備制度理事会が2023年の仮想通貨関連銀行規制指針を撤回し、新たな政策声明を発表した。監督対象銀行が革新的活動に従事する道を開くが、リスク評価に基づく裁量権は維持。
07:30
XRPの実用性を拡充へ SBI Ripple AsiaとDopplerが提携
SBI Ripple AsiaとDoppler Financeがパートナーシップを締結。XRPL上で、仮想通貨XRPベースの利回りインフラやRWAのトークン化に関する協業を模索すると説明している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧