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仮想通貨の保険はどうなる?ハッキング被害とサイバー保険の現状と今後

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日本と海外のサイバー保険
コインチェックの大規模ハッキング被害を受け、仮想通貨の不正出金や盗難補償に関する「サイバー保険」など、顧客保護の仕組みについて注目が集まっています。本記事では、日本と海外におけるサイバー保険情報をまとめています。
目次
  1. 存在する保険の種類
  2. 仮想通貨関連の保険を提供している会社
  3. ビットコイン向けのサイバー保険
  4. コインチェック事件での保険は?
  5. 海外の仮想通貨保険は?
  6. 総括

コインチェックで顕在化したGOXリスク

日本最大手の仮想通貨取引所「コインチェック」による、仮想通貨の580億円にも及ぶ巨額流出事件は、当事者あるいは身近なものであったことで大勢の日本人に衝撃を与え、取引所の「破綻(GOX)リスク」について、再び注目が集まっています。

予期せぬ災害などが発生した時に、会社や個人を保護する仕組みの一つとして、「保険」という仕組みが存在しますが、仮想通貨では、どのような種類のものが存在し、どのようなケースで適用されるのかを調査してみました。

保険とは

突発的な「有事」におけるリスク回避のための積立金

偶然的事故の発生にそなえて最小の費用を事前に負担することによって,事故発生の際の経済的保障を達成するための経済的社会的制度。

火災,盗難,死亡,傷害などの偶発事故の危険にそなえようとしている不特定多数の人に,事故発生率そのほかを考えて合理的に算出した金銭 (保険料) を醵出させて共同の資金をつくっておき,事故にあった加入者にその資金から給付を行うもの。

引用:コトバンク

存在する保険の種類

仮想通貨に関する保険の種類は、以下のようなものが存在します。

  1. 口座への不正アクセス(個人)
  2. 仮想通貨の盗難にあった個人を補償するもの

  3. サイバー攻撃による盗難被害(法人)
  4. 仮想通貨取引所を対象にしたもの

  5. 取引所のオペレーションミスや、内部不正による被害

日本の仮想通貨保険

現在、仮想通貨業界へ参入が確認されている保険業者は、以下の3社です。

三井住友海上火災保険

資本金 約1,400億円
売上高 約1兆5,000億円
提携先ビットフライヤー
備考ビットコインとイーサリアムに対応した盗難保障サービスを提供

損保ジャパン日本興亜

資本金 約700億円
売上高 約2兆5,000億円

東京海上日動火災

資本金 約1,000億円
売上高 約2兆1,000億円
備考コインチェック社と「仮想通貨保険契約」を締結

ビットコイン向けのサイバー保険

ビットフライヤーは「三井住友海上火災保険」と共同開発を行い、国内初となる仮想通貨交換事業者向けの「仮想通貨決済サービスに関わる賠償責任保険」を発表しました。

これは、国内初のビットコイン事業者向けサイバー保険です。

  1. 二段階認証登録ユーザー様のメールアドレス・パスワード等の盗取により行われた不正な日本円出金に係る補償
  2. サイバー攻撃等によって発生したビットコインの盗難、消失等に係るサイバー保険
内容

「メールアドレス・パスワード等の盗取による不正出金被害の補償」により、条件を満たせば『最大500万円』を補償

対象

仮想通貨による決済サービスを利用している加盟店に提供

コインチェック事件での保険は?

結論から言うと、今回のケースでは適用外となるようです。

コインチェック社は、2017年3月に東京海上日動火災と「仮想通貨保険契約」を締結していましたが、『ネットワークエラーなどで通貨を送金できなかった際に、加盟店の損失を補償する』という内容のもので、今回の事件のような、不正アクセスによる被害は対象外です。

今後、仮想通貨業界の健全な発展のため、銀行や証券会社のように、より充実した顧客保護システムの登場が望まれています。

保険会社のリスク

保険会社は、過去の事例から商品開発や価格設定を行うため、歴史が浅く発展途上である「仮想通貨」の補償に関しては、課題点も少なくありません。

相場が乱高下することによる、変動性の高さも懸念材料の一つとして挙げられる上、数十〜数百億円規模の巨額流出が起こり得る仮想通貨取引所のハッキング被害への補償は、保険会社のリスクも甚大のため、慎重にならざるを得ないという現状もあるようです。

保険会社側の対策としては、責任準備金が巨額になりがちな航空保険や大規模自然災害などと同様、当座預金を大幅に上回る超えるリスク(資金のショート)を補うため、再保険に加入するという手段が考えられます。

海外の仮想通貨保険は?

米保険大手の「AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)」の北米サイバー補償事業を率いる「クリストファー・リュー」氏は、『2014年から仮想通貨の盗難補償を調査し保険証券を発行してきたが、事業は未だ調査フェーズにある』と明かしています。

そんな中、大手保険会社である「XL Catlin/アイルランド」、「Chubb/スイス」、世界最大級の国際保険取引所である「ロイズ/ロンドン」は、仮想通貨に関する盗難保険を提供開始しています。

XL Catlinの保険は、「盗難1件あたり最大2500万ドル(約2億7000万円)までの1年契約の保険」ということが公表されており、ロイズの保険は、アメリカのサンフランシスコを拠点とする大手仮想通貨取引所(GDAX)の運営会社「コインベース」に提供しているものですが、保険の詳細は非公開となっています。

関連情報についてはこちら↓の記事を参照してください。

サイバー保険会社:仮想通貨保険への本格進出が始まる理由
2017年以降に仮想通貨の価格が急上昇、華々しい成長を見せる反面、度重なる「大規模ハッキング」の被害発生を受け、米国を中心に「サイバー保険市場」が前代未聞の急拡大を遂げています。

総括

  • 日本での大規模ハッキング事件を受けて、投資(投機)リターンにばかり集中していた投資家の関心が「安全・安心」にシフトしつつある
  • 仮想通貨取引所も、「セキュリティ」について、より堅牢な管理体制を意識する契機となった
  • サイバー保険の需要が急上昇しているものの、補償範囲などは大手保険会社も手探り状態である
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