BancorのV2アップグレード
仮想通貨DeFiの市場流動性にフォーカスしたプロジェクト「Bancor Protocol」は大型アップグレード「バンコールV2」を発表した。今年の第2四半期(4月〜6月)にリリースする予定だ。
今回の注目点は、アルトコインプロジェクト「Chainlink」のオラクル機能を統合すること。
Bancorによると、バンコールプラットフォームにおける流動性プロバイダーはステーキングされるERC20トークンの価値が低下するリスク『未確定損失』」を抱えている。
『未確定損失』とは、DeFi領域において「流動性プロバイダーが提供しているトークンがETH建てで値上がりしても単純にホールドしていた場合より利益が目減りしたり、ETH建てで値下がりしたらさらに単純ホールドでの資産価値下落よりも追い打ちを食らい得る」とのことだ。(ALIS参照 )
そして、V2アップグレードによってこのリスクを排除することができるという。V2では、新たに『automated market maker(AMM)』という流動性プールを導入する。このプールは、Chainlinkの価格オラクル機能を統合し、上述の『未確定損失』のリスクを取り除く施策だ。
さらに、新たなAMMは価格のスリッページを減少することもできるため、プロバイダーは従来と異なりより少額な資金で、多くの出来高を提供することが可能になる、と説明している。
Chainlinkは優れたオラクル機能を持ち、これまでPolkadotやイーサリアムクラシック、大手DeFiのCelsius(セルシアス) Networkなどとも提携関係を結んできた。
BNT、LINKの価格推移
29日〜30日のビットコイン急騰を受け、アルトコインも連れ高となっている。Bancor(BNT)は前日比3.55%高で、Chainlink(LINK)が7%ほどの上げ幅を記録している。
参考:Bancor