はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

金価格高騰で歴史的水準へ、経済危機と米中対立はビットコイン市場にも追い風か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

18日のビットコイン(BTC)は、前日比+3.11%の105.2万円(9,840ドル)に。

ビットコインは半減期前の8日に10,000ドルを付けて以来急落。その後14日に9,970ドルまで高騰するも、過熱感から9,170ドルまで再び大幅下落するなど調整局面入りしていた。

しかし、17日以降は下値を切り上げつつ推移。21時頃にレジスタンスラインをブレイクすると騰勢を強め、再び10,000ドルを伺う構えを見せている。

イーサリアムも強気相場入りを示唆

互恵関係のあり、相関しやすいCMC時価総額2位のイーサリアム(ETH)の強さも追い風といえる。18日のETH価格は前日比+6.36%の23,000円となっている。

PoS移行を伴う大型アップデートを2020年に控えるイーサリアムであるが、半減期材料を手がかりに買いの集まったビットコイン急騰の影響もあり、直近ではBTC建てで大幅下落が続いていた。しかし、ETH/BTCは15日に0.02付近のサポートで下げ止まると、一転してBTC以上に強い推移を見せ始めるなど強気相場への兆候もみられる。現在のBTCドミナンス(市場占有率)67.3%が今後50%台に戻れば、アルト市場への資金流入が加速する可能性もありそうだ。

ETH/BTCチャート

金価格高騰で歴史的な水準に

東京商品取引所の金先物価格は18日、買い注文が集まりグラム=6,000円台を記録した。取引が始まった1982年以来初めて。

東京商品取引所(TCOM)

ドル単位で金1オンスの価値を表す米ドル建チャートでも、2012年以来の水準となる1755ドルと高騰している。(下図)

金/ドルチャート

リーマン・ショック時のゴールド価格は、金融危機に伴う資金捻出や追証回避などの「現金化需要」で一時的に下落するも、その後中期的に大幅上昇していることが確認できる。

背景にあるのは、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、世界経済が高い不確実性と重大な下振れリスクにさらされているという事実を投資家(市場)が織り込みにいっているという点にある。

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は13日、米経済が長期的に低迷する可能性に警鐘を鳴らした。4月の米雇用統計では非農業部門就業者数が前月比で2,050万人減少、米国労働省が5月8日に発表した2020年4月の失業率は、戦後最悪の14.7%にまで上昇している。

米国では、ゼロ金利政策や無制限量的緩和政策など、史上最大となる総額3兆ドル規模の金融緩和策を打ち出している。これらの緊急策により株式市場は一時的に持ち直しているが、米ドルの信認問題など、その副作用に対して懐疑的な声も少なくない。

マネックスの松本会長は先日、「新型コロナ対策で世界中の中央銀行が、リーマンショック時の比ではないほどお金を刷っている」ことを挙げ、資産インフレが起きるとの見解を示した上、ドルや円など法定通貨の信認が落ちればゴールドが買われ、ビットコインにも資金は流れるのではないかと言及している。

通説では「米国の金利が上がると、金価格が下がる」と言われる。米国金利が上昇すると、信用力の高い米ドルの魅力が高まる一方、配当や利子を生まない金の魅力は相対的に薄れることから、金価格が下落しやすいという歴史的な相関関係がある。

したがって、金にとって世界的な「低金利政策」は追い風だ。世界経済の減速が顕著になるにつれ安全資産である金価格が急伸しており、ビットコインも例外ではない。

ドルや円などの法定通貨と異なり、金に国籍の概念はなく、どこの国でも同じような価格で換金できる。中央集権が埋蔵量をコントロールできないという意味では、発行体が存在せずアルゴリズムで採掘上限が定められるビットコインにも同様のことが言える。

2020年以降の各市場の年初来騰落率では、ビットコインはひときわ高いパフォーマンスを見せている。

各市場の年初来騰落率

米中情勢は再び緊迫化

ゴールドの高騰要因と株式市場の懸念材料としては、一旦終息した米中貿易摩擦(通商交渉)が、新型コロナの発生源と責任論に関する米中の応酬から、再び緊張状態となっている点も挙げられる。

先日、米トランプ大統領が中国との国交断絶にまで言及したほか、米商務省は17日、中国のファーウェイに対し半導体輸出規制措置を発表。中国側が報復姿勢を示したことで、米中対立先鋭化に伴うリスクオフの再来が警戒されている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/13 木曜日
18:07
台湾中銀、ビットコインの国家準備資産化の「研究」へ
台湾の立法委員がビットコインを国家準備資産に組み入れる提案を行い、中央銀行が研究姿勢を示した。米国やブータンなど各国で進むビットコイン戦略的保有の動向と、エルサルバドルの事例から見る課題を解説。
17:48
メタプラネット、第3四半期決算でビットコイン評価益206億円を計上
メタプラネットの2025年12月期第3四半期決算発表。BTC保有量30,823枚に到達し目標前倒し達成、インカム事業過去最高売上。純利益135億円計上、1億ドル借入で追加取得へ。優先株活用の新戦略で普通株希薄化回避、2027年21万BTC目標を掲げる。
17:31
ステーブルコインUSDCの運用法|Aaveで年4%前後を狙う始め方
USDCを預けるだけで利息が得られるAaveの仕組みと利回り、始め方を初心者向けに解説。利用率による金利変動やリスク、SBI VCトレードでのUSDC準備まで網羅します。
15:22
CMEグループとFanDuel、仮想通貨や株価指数などの予測市場アプリを12月に開始
FanDuelとCMEグループが12月に予測市場プラットフォーム「FanDuel Predicts」を開始。株価指数、仮想通貨、商品などのイベント契約取引が可能に。2035年に14兆円規模へ成長が予測される予測市場に、ロビンフッドやドラフトキングスなど大手企業も参入。
13:50
レンジ相場続くビットコイン、10万ドルが防衛線に=Glassnode分析
Glassnodeの最新分析によると、ビットコインは9.7万〜11.2万ドルのレンジ相場が継続している。10万ドルが重要な心理的防衛ラインとなっており、これを下回ると急落リスクが高まる可能性がある。
13:43
イーサリアム上のトークン化資産が30兆円突破 他のチェーン合計を上回る
イーサリアム上のトークン化資産が2010億ドル(約30兆円)を突破し、全ブロックチェーンの3分の2を占める。ステーブルコイン27兆円、機関投資家向けファンド、RWA1.8兆円と多様なエコシステムが拡大中。
13:35
Visa、ステーブルコイン決済の試験運用を開始 クリエイターやギグワーカー向け
Visaが米ドル連動型ステーブルコインUSDCを活用した決済サービスの試験運用を開始。クリエイターやギグワーカーに数分以内の即時入金を提供し、国境を越えた決済を迅速化。2026年後半に本格展開予定。
13:25
円建てJPYC、日本国債の新たな購入者に 日銀の穴埋め役として期待も=報道
JPYC株式会社の岡部代表が、JPYCの準備金が日本国債市場で新たな力になる可能性を話した。日銀の購入縮小も背景に、今後ステーブルコイン発行者の存在感が拡大することも考えられる。
13:15
トランプ大統領、米史上最長43日間の政府閉鎖を終了させる予算案に署名 仮想通貨市場への影響は
トランプ米大統領が連邦政府機関の閉鎖を終了させる予算法案に署名し、43日間続いた米史上最長の閉鎖が終結した。下院は222対209で法案を可決。再開により複数の仮想通貨ETFが承認される見通しだ。
11:25
ブラジル大統領、押収仮想通貨の即時売却を合法化する法案を提出 組織犯罪対策強化へ
ブラジルのルラ大統領が犯罪捜査で押収した仮想通貨を裁判結果前に売却できる法案を議会に提出した。中央銀行は今週、仮想通貨事業者への認可制導入を含む新規制も公表している。
10:25
ユーザー資金を凍結できる16ものブロックチェーンを特定、分散化の観点で議論呼ぶ=Bybit
仮想通貨取引所Bybitがユーザー資金の凍結機能を持つブロックチェーンを特定した。ハッキング対策に有効だが、分散化の理念と矛盾するとの指摘もある。
10:15
SBIグループで資産運用|証券・銀行・仮想通貨投資を効率的に
証券・銀行・仮想通貨を1つのエコシステムで管理できるSBIグループ。スマホ1つで株式、投資信託、金ETF、仮想通貨への投資を始められます。手数料優遇、ポイント連携、スムーズな資…
09:45
ヤフー・ファイナンス、ポリマーケットと提携し予測市場ハブを数カ月以内に開設へ
ヤフー・ファイナンスが予測市場プラットフォームのポリマーケットと提携し、新たな予測市場ハブを立ち上げる。経済や市場動向の確率データと分析を組み合わせて投資家を支援。
09:20
ビットワイズ、2026年にICO復活で数十億ドル規模の資金調達を予測 コインベーストークン販売サービス立ち上げを受け
仮想通貨資産運用会社ビットワイズのホーガンCIOが、コインベースのトークンセール・プラットフォーム立ち上げを受けて2026年にICOが資本調達の重要手段として復活すると予測。
08:50
モバイルゲーム大手KLab、ビットコインをトレジャリー資産として購入
モバイルゲーム開発のKLabが約2,000万円のビットコインを購入。国内では今夏以降、Defコンサルティング約50億円、イオレ約160億円など上場企業のトレジャリー戦略が加速。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧