CoinPostで今最も読まれています

「今のビットコインに強気にならない方が難しい」米仮想通貨分析の最新レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分析企業がビットコインに強気の姿勢を示す

米ニューヨークに拠点を置く仮想通貨分析企業Delphi Digitalの共同創設者の一人、Yan Liberman氏が、同社の最新レポート「ビットコインの現況2020 」(”State of Bitcoin 2020”)に基づき、ビットコインへの強気発言を展開している。

ビットコインの半減期に合わせて発表した同レポートには、時間の関係で省略せざるを得なかった分析があるが、その重要ポイントをまとめると「共有せずにはいられないほど強気」の傾向を示しているという。 なお、Delphi Digitalの取締役員会には、ビットコイン強気派で知られる、米仮想通貨投資会社モルガン・クリーク・デジタル共同創設者のアンソニー・ポンプリアーノ氏も名を連ねている。

ビットコイン保有量分布を分析

レポートでは、ビットコイン保有量の分布の経時的な変化を分析することで、保有量の分散化や新規参入の状況などを定量化し、市場の動向を読み取る手法を用いている。

Liberman氏は、注目すべきトレンドを以下のようにまとめている。

  • 全ビットコイン供給量に対する10BTC未満のウォレットの保有割合が大幅増
  • (15年1月:6.1%、現在:14.3%)

  • 1000〜1万BTC保有ウォレットで、保有量が増加
  • (ウォレット数では、少額保有ウォレット数とともに1000~1万BTC保有のウォレット数も増加)

さらに、1000~1万BTC(10億円〜100億円相当)を保有する大口ウォレットで、保有量とともに数が増加した原因として、次の3つの可能性を分析した。(なお、1000~1万BTCを保有するウォレットは、仮想通貨取引所の可能性が高いとみられる。)

  1. BTCが取引所へと移動
  2. BTCがカストディ機関へと移動
  3. クジラがBTCをさらに蓄積

クジラがBTC蓄積を続けている可能性が大

現在、取引所のBTC保有量は、2019年初頭と同じ量である一方、1000~1万BTCを保有する大口ウォレットでは、保有量が50万BTC増加するとともに、その数も250以上増加している。

そこで、上記の2と3の可能性をさらに調査した結果、マルチシグアドレスを使用するカストディ機関(P2SHアドレスで判別)の保有量は16万BTCであったため、レポートでは「クジラによる蓄積が原因ではないか」と結論づけている。

また、1000~1万BTC保有ウォレット数の増加は、主に昨年起こったものが顕著で今年は横ばいの傾向だが、取引所保有のBTCが約25万ドル減少している中で、このサイズのウォレットのBTC保有量が増加しているため、クジラによる蓄積が継続していると判断している。

歴史的にみると、クジラとみられるウォレット数は価格が低迷すると増加し、価格上昇の局面では減少する傾向があると分析している。 そのため、クジラのウォレット数と保有量の増加は、その後の価格サイクルの指標となる可能性があることを指摘した。

強気にならない方が難しい

Liberman氏は、現在のBTC保有構成が、前回の半減期前と酷似していると指摘。(最低1年以上移動していないBTC供給量59%≒58%@2016年、3年以上が27.8%≒27.1%@2016年)

さらに、過去3ヶ月間で移動した流動的な供給量は20%で2016年の23.2%より低い水準となっているため、強気の長期保有者が継続してBTCを保有している状況だと判断し、「新たな需要が価格に与える影響を最大化するのに適している」と主張した。

レポートでも、コロナ禍の影響で米国の負債対GDP比は、第二次世界対戦時(~120%)を超えることがほぼ確実視されていると指摘。 全体的にみると、法定通貨の信用リスクが高まるにつれて、安全な資産の逃避先として、非ソブリン系の資産である金やビットコインの需要が大幅に高まると予想している。

このようなマクロ経済の状況に加え、著名投資家Paul Tudor Jones氏による個人的なビットコイン投資の表明や、同氏の率いる大手ヘッジファンドがビットコイン先物取引を検討していることなどを加味すると、「ビットコインに強気にならない方が難しい」とLiberman氏は結んだ。

出典:Delphi Digital

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧