はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨・ビットコインへ機関マネー流入の起爆剤となるかー米Galaxy DigitalがFA向けデジタル資産投資商品と学習コンテンツの提供開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Galaxy DigitalとCAISが提携:デジタル資産投資へのアクセスと学習コンテンツ提供

デジタル資産に特化した米金融サービス企業Galaxy Digitalが、ビットコインをはじめとするデジタル資産投資へのアクセスの向上を目指し、機関投資家向けオルタナティブ投資プラットフォームであるCAISと提携したことがわかった。

2009年創業のCAISはファイナンシャル・アドバイザー(FA)を対象に、様々なオルタナティブ投資へ「究極のアクセス」を提供する金融商品プラットフォーム。Galaxy Digitalは今回の提携を通して、「アメリカの資産の半分を管理する」とも言われているFAへ、同社の投資商品へのアクセスに加え、ブロックチェーンやデジタル資産に関する学習コンテンツを提供することになる。

FAが抱える巨大なマーケット

金融庁の独立系ファイナンシャル・アドバイザー(IFA)に関する調査によると、日本の3800人に対し、米国のIFAは約12万7000人。IFAは、一人当たり356人の顧客を抱え、その預かり資産は7700万ドル(約82.3億円)といった平均像が示されている。

米国における個人証券投資に関する数字では、2018年の27兆ドル(約2887兆円)のうちIFA経由が20兆ドル(約2138兆円)。2014年以降、IFA経由の顧客資産は年5%の成長を続けており、2022年にはIFA経由が24兆ドル(約2566兆円)となると予測されている。

高まるデジタル資産への関心

資産運用の世界大手であるFidelityの子会社、Fidelity Digital Assetsは、今月公開されたレポートで、調査対象者となった機関投資家の80%がデジタル資産に魅力を感じていると述べている。同社のTom Jessop社長は、このレポートが「新たな投資対象となる資産クラスとして、デジタル資産への関心が高まり、受け入れられる傾向が見られる」事実を裏付けていると述べた。

また、Galaxy Digitalの資産管理部門責任者によると、FAの70%以上が顧客からデジタル資産とブロックチェーン技術に関する質問を受けており、その半数以上が今後1年間に顧客のポートフォリオにビットコインを割り当てる可能性が高いとのことだ。

しかし、FAが顧客にデジタル資産に関するアドバイスを行う上でのハードルとなるのが、日進月歩で進化する仮想通貨やブロックチェーンに対する理解と最新の知識だろう。そこでGalaxy DigitalとCAISの提携による学習コンテンツ提供が、FAの業界への理解を深め、質の高い情報を得るための格好のツールとなると考えられる。

CAISは、FAが多様化するオルタナティブ投資について効率的に学ぶツールとして、AIと機械学習を実装した学習システム、「CAIS IQ」を提供している。CAISの創設者でCEOのMatt Brown氏は、FAは、デジタル資産に関する学習をこれまで以上に重視していると述べ、Galaxy Digitalとの提携によって、オルタナティブ投資戦略に透明性と深い理解がもたらされると歓迎の意を表している。

Novogratz氏が説く「ビットコインはデジタルゴールド物語」は実現するか

2018年に創業したGalaxy Digitalを率いるMike Novogratz氏は、ビットコイン信奉者として知られており、常にビットコインに強気な姿勢を貫いてきた。同社はBlock.oneをはじめとする複数の企業と業務提携し、機関投資家向けの仮想通貨およびブロックチェーンの製品やサービスを創出するとともに、スタートアップへの投資も行っている。

一方で、今年1月に従業員の15%を解雇し、4月には、2019年第4四半期に3290万ドル(35億円超)の純損失を出したことが報告されるなど、同社の業績は必ずしも好調だとは言い難い。さらに、2020年第1四半期は有望視されていたものの、コロナウイルス感染拡大による経済への影響により、収益にさらなる打撃となる可能性が高いと警告している。

しかし、Novogratz氏は予想以上に時間はかかっているものの、機関投資の流入がGalaxy Digital社の命運を変えると確信していると言う。その理由として、米連邦準備制度理事会がコロナ危機対策として、1週間の間にリーマンショック時を超える量的緩和を行った、現在のマクロ経済状況を指摘。 マクロヘッジとして、今後6ヶ月から24ヶ月の間に、機関投資家がビットコイン投資を採用するだろうと述べ、伝統的な資産分野の投資家であったPaul Tudor Jones氏を「完璧な例」としてあげた。

CAISとの提携は、背後に巨大な市場を抱えたFAに「ビットコインはデジタルゴールド」だとの認識を広める絶好のチャンスであり、「より多くの伝統的資本が、この分野に参入してくる最初の大きな足がかりとなるだろう」とNovogratz氏は述べている。

参考:Press release

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/07 金曜日
18:34
金融審議会・第5回会合、暗号資産レンディングの規制強化について議論 金商法適用案も
金融庁は7日の第5回金融審議会で、暗号資産レンディング事業を金商法の規制対象とする方針を示した。年利10%台のサービスで利用者がリスクを負う一方、事業者に管理義務がない点が問題視された。
18:16
米証券大手チャールズ・シュワブ、2026年に仮想通貨取引開始へ
米証券大手チャールズ・シュワブが2026年上半期にビットコインとイーサリアムの現物取引を開始。顧客資産約1800兆円を持つ同社の参入で仮想通貨市場の主流化が加速へ。
18:00
Polymarket(ポリマーケット)とは?仕組みや将来性をわかりやすく解説
Polymarket(ポリマーケット)とは、未来の確率をUSDCで売買する分散型予測市場。米大統領選で注目を集め、Google Financeにも統合。仕組み、特徴、課題、今後の展望をわかりやすく解説。
16:18
ロビンフッド幹部、ビットコイン財務戦略は「検討中」
米ロビンフッドがビットコイン財務戦略導入を検討。第3四半期の仮想通貨収益は300%超急増の約413億円を記録。上場企業のBTC保有トレンドが加速する可能性。
14:05
著名投資家ダリオ、FRBの量的緩和再開はバブル加速への引き金 更なるインフレリスクを警告
ブリッジウォーター創設者レイ・ダリオ氏が、FRBの量的緩和再開は従来と異なり「バブルへの刺激」になると警告している。現在の状況下でのQE拡大は、実質金利の低下や株価収益率の上昇につながり、テック/AI/グロース株や、金などの価格を押し上げる可能性がある。
13:35
ビットワイズ、ドージコインETFの20日以内上場を目指す動き=ETF専門家
ビットワイズがドージコインETFで「8(a)手続き」を採用。ブルームバーグアナリストによると、11月6日の予備目論見書提出から20日後の11月26日頃に自動承認される可能性。SECの介入がなければ上場実現へ。
13:10
サークルとコインベース、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」施行で重要な提言
サークル社とコインベースが米財務省にジーニアス法施行に関する提言を提出した。ステーブルコインの公平な競争条件の確保や利回りをめぐる過剰規制の回避などを求めている。
13:01
日本3メガバンク共同でステーブルコイン発行へ、金融庁が「FinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト」を支援 
金融庁が決済分野に特化したプロジェクトを新設し、みずほ・三菱UFJ・三井住友の3メガバンクによる共同ステーブルコイン発行を初の支援案件として承認した。信託型の枠組みで100万円の送金上限が撤廃され、円建てに加え米ドル建ても視野に。片山財務相も支援を表明し、国を挙げた金融イノベーション推進が本格始動する。
11:41
仮想通貨市場の投資家心理は最低水準、10万ドル節目の攻防続く
ビットコインが6月以来初めて10万ドルを割り込み、10月高値から20%超の急落。長期保有者による416億ドルの大量売却と、ETFからの9億ドル流出で市場は動揺している。個人投資家のセンチメントは過去最悪レベルに落ち込む一方、Bitwise幹部は機関投資家の投資意欲は旺盛で、年末の最高値更新もあり得ると指摘した。
11:05
テザー、新たな提携でトークン化証券市場を加速
ステーブルコイン大手テザーが資産運用会社クレインシェアーズ、ビットフィネックス・セキュリティーズと戦略提携。トークン化証券市場は2030年に約1500兆円規模へ急拡大の見込み。
10:50
時価総額トップ100の仮想通貨の内の72銘柄、最高値から50%超下落
ギャラクシーのリサーチ部門は、時価総額トップ100の仮想通貨の内72銘柄の価格が過去最高値から50%以上下落していると報告。今後の相場の見通しに注目が集まっている。
10:25
「ビットコイン市場は脆弱な均衡状態に」Glassnodeが鍵となる価格水準を分析
Glassnodeが最新市場分析を発表。仮想通貨ビットコインは軽度の弱気相場にあると指摘した。ビットコインの持続的な回復あるいは下落に必要な水準を分析している。
10:05
JPモルガンのダイモンCEOがステーブルコイン事業参入を表明、他行との共同構築も検討
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOがステーブルコインの将来は不透明としながらも事業参入を表明した。他の銀行との共同構築も検討している。
08:35
アイルランド中銀がコインベース欧州法人に約36億円の罰金、3000万件超の取引監視を怠ったと指摘
アイルランド中央銀行がコインベース欧州法人にマネーロンダリング対策違反で約38億円の罰金を科した。取引監視システムの設定ミスで総額31兆円相当の取引が未監視だった。
07:45
年間10兆ドル超のステーブルコイン取引を扱う7団体、決済標準化コンソーシアムを設立
ファイアブロックスやソラナ財団など7団体がブロックチェーン・ペイメンツ・コンソーシアムを設立した。クロスチェーンのステーブルコイン取引を標準化し、従来の決済と同様の利便性を図る。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧