はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

NY連銀の経済学者、「ビットコインは法定通貨や中央銀行の預金と同じ分類」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

NY連銀の見解

ニューヨーク連邦準備銀行の経済学者はビットコインが新たな「マネー」ではなく、既存のフィアットマネー(不換紙幣)の一種と見ている。所属学者のMichael LeeとAntoine Martinによるブログ記事でわかった。

NY連銀は米連邦準備理事会の金融調節を担当し、連邦準備制度において最も権力のある連邦準備銀行にあたる。

ビットコインはマネーに該当するかもしれないが、新種マネーではない。

現在の米ドルや、古代に使われていたライ・ストーン(巨大石貨)もフィアットマネー。ビットコインも例外にならない。

ーMichael LeeとAntoine Martin

法定通貨(フィアット)とは、その名の通り、法律で定められた通貨で、日本銀行が発行する日本銀行券のようにその国の中央銀行が発行することが多い。一般的にはフィアットマネー(不換紙幣、資産との兌換が保証されていない紙幣)とも同意義で呼ばれ、法律によって強制通用力を持たされている。金本位制(ゴールドスタンダード)が廃止されてから、政府に対するトラストがその価値の裏付けとなると認識されている。

その理由とは

Michael LeeとAntoine Martinによれば、ビットコインは新種のマネーではないが、交換メカニズムの新種ではある。マネーとは移転できる資産であり、交換メカニズムとは資産が移転される媒体にあたる。

ブログでは、①お金をフィアットマネー(不換紙幣)、②資産を裏付けとしたマネー、③(交換すると)主張されるマネー(claim-backed money)の3つに分けられている。

一つ目のフィアットマネーは、ライ・ストーンや世界各国の通貨、ビットコイン(その他仮想通貨)を含め、商品との交換に使えると信じられていることに、価値が支えられている。

二つ目はその名の通り、溶かしても価値がある金や銀の硬貨などで、3つ目は 「3杯飲むと1杯無料」でもらえるコーヒーのスタンプカード(クーポンなど)のようなものだ。

説明によれば、仮想通貨の一つで法定通貨に価値が紐付けられるステーブルコインは二つ目に該当、ICOのコインは将来的にサービスなどの提供が約束されているということでマネーの分類の3つ目に該当する。

また、交換メカニズムの方についても3種類に分けられた。その中でビットコイン・その他の仮想通貨は「第三者を必要としない電子移転」メカニズムに該当し、結果として以下のような分類ができるという。

出典:Liberty Street Economics

以上の分類により、ビットコインの新しさ、革新性は交換メカニズムの側面から見た場合に存在するという考えが導き出されるというわけだ。

これに対し、仮想通貨コメンテーターのNic Carterは米メディアCoindeskで、「ドル紙幣のようなフィアット通貨は発行体がそう言っているから価値を持つ。しかしそれはビットコインには当てはまらない」と反論を述べている。

ツイッター上でも同様の意見を展開しており、110万人のフォロワーを持つBitcoin.orgもCarter氏に対する返答の形でその話題に言及、ただ一言、「ok banker(banker=銀行家)」とツイートしている。これはビットコインに対して否定的意見を述べる(従来的な)銀行家を皮肉る意図があるとみられる。

参考:NY Fed

参考:Coindesk

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/20 土曜日
13:22
イオレがビットコイン追加取得、累計保有量101BTC超に
日本上場企業イオレが約1億6640万円分のビットコインを追加取得。ネオクリプトバンク構想の初期トレジャリー運用の一環として実施され、2026年3月期中に120億円から160億円規模の取得を目指している。
11:55
ブラックロックのビットコイン現物ETF、年初来リターンはマイナスも流入額6位入り
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が年初来のETF流入で6位にランクインした。一方でリターンはマイナスとなっており背景にある投資家心理が注目される。
10:50
メタプラネット、米国預託証券プログラム設立
ビットコイン保有企業メタプラネットがドイツ銀行を預託銀行とする米国預託証券プログラムを設立し、19日より米国店頭市場で取引を開始する。米国投資家の利便性向上と流動性拡大を目指す。
10:33
ビットコイン提唱者ルミス米上院議員が再選不出馬、仮想通貨法案成立に注力へ
仮想通貨推進派として知られるシンシア・ルミス上院議員が2026年の再選不出馬を表明した。任期終了までに包括的な仮想通貨規制法案や税制改革の成立を目指す方針を示している。
10:05
「ビットコイン価格は2035年に2億円に到達」CF Benchmarksが強気予想
CF Benchmarksが2035年の仮想通貨ビットコインの価格を基本シナリオで142万ドルと予想した。ゴールド市場のシェアを獲得することなどを前提とし弱気・強気シナリオも算出している。
09:10
イーサリアム、Glamsterdamの次のアップグレード名は「Hegota」
仮想通貨イーサリアムでGlamsterdamの次に実施されるアップグレードの名称がHegotaに決定。2025年と同様、イーサリアムは2026年に2回アップグレードを行う可能性がある。
08:15
ビットコイン、弱気相場入りか クリプトクアントが需要減速を指摘
クリプトクアントが仮想通貨ビットコインの需要成長鈍化を指摘し、弱気相場への移行を指摘。ETFの純売却や大口保有者の需要縮小、デリバティブ市場のリスク選好低下などが要因として挙げられている。
07:10
コインベース、2026年の税制変更で予測市場がギャンブルより有利になると指摘
コインベースが2026年の見通しレポートで、トランプ大統領が署名したワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法により予測市場が従来の賭博より税制面で有利になる可能性があると指摘した。
06:50
アーサー・ヘイズ、FRBの新資金供給策RMPでビットコイン4年サイクル論が終焉と再度主張
著名トレーダーであるアーサー・ヘイズ氏がFRBの準備金管理購入プログラムを分析し、実質的な資金供給(QE)により仮想通貨ビットコインの従来の4年サイクルが崩れたとの見解を示した。ビットコインは2026年に20万ドルに向かうと予測。
06:20
仮想通貨の冬到来か、フィデリティ責任者がビットコインの2026年底値を6.5万ドル付近と予測
フィデリティのグローバルマクロ責任者ジュリアン・ティマー氏がビットコインの強気サイクル終了の可能性を指摘し、2026年の底値を6.5万ドルから7.5万ドルと予測した。機関投資家の参入により従来のサイクル論が変化しているとの見方が広がっている。
05:45
米FRB、仮想通貨企業向け「簡易版マスターアカウント」開設に進展か
米連邦準備制度理事会が仮想通貨関連企業を含む適格機関に決済サービスへの限定的なアクセスを提供する「ペイメントアカウント」案についてパブリックコメントを募集開始。
12/19 金曜日
17:38
税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧