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中国の仮想通貨取引所は再び返り咲くか

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2017年の中国内における規制
2017年9月、中国規制当局は国内での人民元による仮想通貨取引を全面的に禁止し、中国を拠点にした多くの取引所が大打撃を受けました。国内での取引に大きく依存していた取引所がビジネスモデルの転換を余儀なくされましたが、HuobiOKcoinといった大型取引所は積極的な海外展開により、再び取引高トップ10の座に返り咲きました。
HuobiのHTトークンとは
Huobiは、自取引所ユーザーのロイヤリティーを高めるべく、HTトークンを発行して新たなサービスの提供を開始しました。Huobiはさらなる事業拡大のため、規制に負けず様々な事業展開へ乗り出しています。
Binanceの台頭
中国人民銀行による規制が行われる2ヶ月前、OKcoinの元CTOらが新規取引所であるBinanceを立ち上げ、わずか6ヶ月で取引高No.1の取引所にまで上り詰めました

2017年1月、中国人民銀行の職員が、中国で当時最も大規模の仮想通貨取引所の事務所へ踏み入り、当社役員との会合を行いました。

上海と北京の金融規制機関によると、本調査により、取引所の運営会社に資金洗浄対策への関心があるのかを確認し、さらに資本管理の権限の所在について明らかにしたいという考えがあったようです。

しかし、HuobiのCOOであるRobin Zhu氏によると、1月に行われた調査の陰には他の思惑が隠されていたようです

Zhu氏は監査が行われた意図について、以下のように言及しています。

監督機関は仮想通貨取引が中国内でどれほど重要なものであるか、その全体像を把握したかったようです。

例えば、ビットコインがどのように動き、その資金はどこから調達され流通していくのか、またどのように利用者が利益、不利益を被るのか、といったことです。

さらに中国人民銀行は取引所で交わされる取引量やユーザー番号を要求しました。

中国人民銀行の仮想通貨産業について把握したいという要望のために、プラットフォームのデータに加えHuobiは世界中の政策についての情報を定期的に提出していました。

Zhu氏は何か隠された意図があることを確信していました。

中国人民銀行は仮想通貨産業を規制するフレームワークを作成するために情報を集めていたのだろうと彼は考えていました。

大規模な規制が行われることは、当時は多くの取引所が心配もしなかったことでしょう。

そして2017年9月、中国人民銀行はICO、さらに国内における法定通貨と仮想通貨による取引を禁止しました

1月に行われた調査は厳しい取り締まりを行うためだったと考えられ、この取り締まりは国内における仮想通貨取引に大打撃を与えました。

以前に行われたCoinDeskのインタビューで、Huobiの創業者でCEOのLeo Li氏は取引量が減少することは免れないと語りました。

2017年10月1日、その取引量は9月15日(取引所での通貨取引が禁止される前日)時点の5%にまで下がってしまいました

しかし、Huobiのような取引所は自身のビジネスの新たな策を見つけ、今でもその運営を続けています。

Zhu氏はCoinDeskに対し、以下のように語っています。

たとえ国内の政策がどのようなものであっても、私たちはそれに遵守することをここに宣言します。

しかし、ビットコインの流行にはもはや抵抗できません。

いずれ、中国が仮想通貨取引の禁止を解く日が来ることでしょう

東西に拡がる取引所

実際、当時中国で最も大きい取引所であったHuobiとOKCoinは、再び世界の取引所の中で取引量でトップ10内の座に返り咲いています

規制による影響から、Huobi ProとOKExの取引プラットフォーム上では、現在仮想通貨のみを取引で扱っています

Huobiは9月以来社員を倍増し、その総数は400名を超えるほどであり、規制強化に直面しても強いコミットメントを達成しています。

OTC取引(取引所を介さずに、買い手と売り手が直接取引を行うこと)への転換が予想外に収益に繋がっています。

OTC取引がビジネス戦略の一つになるとは全く期待していませんでした。

とZhu氏は述べています。

いくつかの規制緩和が行われて以来、Huobiはさらなるビジネスの拡大に努めています。

ここ数ヶ月で、同取引所は香港、シンガポール、韓国、アメリカに支店を設立しました。

日本のSBIグループや、韓国のとある企業ともパートナーシップを結び、Huobiはこれらの国で3月をめどに市場参入を図っています。

中国大手取引所HuobiがSBIと提携し、大規模銀行政策を片手に日韓市場参入
仮想通貨取引禁止以前まで中国市場で最大だった取引所HuobiがSBIと手を組み、世界で2番目に大きい仮想通貨市場を誇る日本に進出します。

サンフランシスコの新しいHuobiオフィスでは、ブロックチェーン関連の研究やスタートアップへの投資に注力しており、さらにコンプライアンスの専門家を雇い、アメリカでの新しい仮想通貨サービスを始めることも考えています。

アメリカの法的課題をひとたび把握することで、新取引所の開設がより現実味を帯びて来ることでしょう。

とZhu氏は語ります。

国境を超えた取引所の開設はHuobiの長期的な戦略の一部であり、中国人民銀行による規制がその拡大をより促進することは疑いないでしょう。

Zhu氏によれば、海外展開を進めていくことはHuobiの成長にも繋がり、多様なユーザベースを生むことになります。

例えば、Huobi Proは現在300万人もの顧客を抱えていますが、その内中国人が占める割合は半分にも満たないほどです

HTトークン

しかし、Huobiはまだ、現在のユーザベースにさらなる改良を加えることに注力しています。

その目的のため、Huobiは自身の取引所で運用できるトークンであるHTトークンをイーサリアムベースで発行しました

HTトークンは、ユーザーにロイヤリティを与え、追加収入をもたらす手段として作られたトークンです。

多くのスタートアップがトークンを発行し投資家に売るICOを行なっていますが、Huobiではプラットフォーム上で使用できるプリペイドカードを購入したユーザーに対して、トークンを無料で配布していました。

14日間のキャンペーン中、HTトークンの配布告知によって投資家から3億ドルをプリペイドのサービス料として調達することに成功しました。

自身のトークン発行に続いて、Houbi ProはHADAXという新しい取引所の開設を告知しました。

HADAXでは、取引プラットフォームに上場させたい仮想通貨を、投資家がHTトークンを利用して投票できるシステムが考えられています。

新たな仮想通貨が次々に作られるようになり、我々だけでは仮想通貨を全て評価することは難しいです。

HADAXでは、投資家自身が取引する価値があると考えるトークンを選択してもらう環境を提供することを見込んでいます。

とZhu氏は語ります。

Huobiのデータによると、2月24日、HADAXプラットフォーム上で850万HTが104308人のユーザーから集められ、計8500万票が75種類の仮想通貨に投票されました

Zhu氏はさらに以下のように述べています。

長い目で見れば、仮想通貨同士の取引は、法定通貨との取引よりも大きなポテンシャルを秘めています。

何故ならば、取引に際し多くの選択肢が得られるからです。

Binanceの台頭

しかし、中国人民銀行の規制は障壁となるだけでなく、中国と密接なつながりを持つ新たな仮想通貨取引所の開設にも繋がったようです。

Binanceは2017年8月(中国人民銀行による規制の2ヶ月前)に、OKcoinの最高経営幹部の前任者を務めたZhao ChangpengとHe Yiによって開設されました。

当時、Binanceは中国のベンチャーキャピタルであるBlackholeとFuncityから初めての資金調達を受けたと発表しました。

しかし、その拠点は中国本土を避けて開設されたため、Binanceはその時期と場所に恵まれたと言えるでしょう。

国内市場での動向が不確実だったこの時期、中国の投資家は仮想通貨資産を海外のプラットフォームに送金し始めていたとZhu氏は語ります。

彼は「Binanceがオープンするタイミングは完璧だった」とも述べています。

Binanceが開設されて6ヶ月が経過し、早くもBinanceは最も大きな仮想通貨取引所の一つにまで成長しました

CoinMarketCapによれば、過去24時間で20億ドルもの取引が行われているようです。

HuobiではHuobi Proを同時期にローンチしていましたが、私たちの取引所ではBinanceほど多くのトークンを取り扱っていませんでした

とZhu氏は語ります。

Huobi Proでは現在10億ドル以上の取引が1日で行われていますが、その取引量ではやはりBinanceに後塵を拝しています。

また、Binanceは以前まで中国内からのアクセスに制限していたにも関わらず、急速な成長を遂げました

Zhu氏は続けて、以下のように語っています。

ユーザーのIPアドレスを隠す技術であるVPNの利用を鑑みても、Binanceはやはりインターネットの潮流を的確に掴んでいます。

China’s Crypto Exchanges Are Thriving Again

Wolffie Zhao, Feb 27, 2018 at 04:00 UTC

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