はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ネム高騰で年初来高値更新、ビットコインなど仮想通貨市場の豹変に警戒感も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)

25日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+3.08%の197.1万円(19,000ドル)に。デリバティブ市場のBTCFXでは、日本円建てで一時200万円を上回った。

関連:ビットコインFX、日本円建で200万円台を記録

国内に上場する主要アルトでは、出遅れていたネム(XEM)が一時前日比10%高の19.5円を付けるなど高騰。今年9月のオプトイン相場で記録した17.6円を上回り、年初来高値を更新した。

XEM/JPY 日足(Zaif)

仮想通貨ネムの新ブロックチェーンSymbolのメインネットローンチを21年1月14日に控えており、XRPのSparkトークン同様、新トークン付与のスナップショット(権利確定日)が迫っていることを受け、思惑買いを呼び込んだものと思われる。

NEM公式ロードマップ

詳細:仮想通貨ネムの新チェーン「Symbol」ローンチ日は21年1月に

急騰の反動に警戒感

足元では、現物主導の上昇相場で比較的おとなしかったデリバティブ市場にて「上方乖離」が際立ちはじめており、急騰続くアルトコイン相場を含め、相場の調整を警戒する声も少なくない。

過熱感を推し量るモメンタムオシレーターの「RSI」が高止まりしているほか、国内大手bitFlyerの現物乖離は一時+5.0%に達し、海外取引所の先物金利も過熱傾向にある。

急落時の反発の強さからも過去類を見ない規模の「強気トレンド」にあるのは明白だが、含み益の利確や含み損の損切りをこなしながらホルダーの入れ替わりが生まれる相場の性質上、上昇・下落の過程でも調整はつきものである。特に過去最高値の1BTC=2万ドルの心理的節目では、ボラティリティ(価格変動性)の急拡大が予想され、相場が豹変するおそれもある。

株式とビットコイン高騰の背景

米大手投資銀行JPモルガンは直近レポートで、金融機関などが前四半期比でペースを上げてビットコインを蓄積していることを明らかにしている。資産インフレが進むなか、機関投資家がビットコインを長期投資としてみなしていることを示唆する。

デジタル・ゴールドとの見方もあるビットコインと俎上に載せられやすく、歴史的に安全資産とされた金(ゴールド)は、1オンス=2000ドルの最高値を更新後、ドルインデックス高騰に伴い大幅下落している。

コインチェックをグループ入りさせたマネックスグループの松本大会長は、「株式とビットコインが上がる理由」についてブログで言及。

一番大きな理由は、超大量量的金融緩和によって市場にマネーが余り、それが価格の動きやすい資産に流れている「資産インフレ」が背景にある。いくらでも刷ることの出来るお金の価値が下がり、供給の限られている株式や不動産の価格が、現象として、相対的に上がっている、とも説明できる。

と指摘した。

大規模金融緩和は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う、経済後退を立て直すため、米国を中心とする主要国が講じているが、副作用として無限発行で希釈化される「米ドル」など法定通貨へのインフレリスクが挙げられる。

これに対し、ビットコインは発行上限が定められていることから、供給が絞られるなかでセカンダリーマーケットでインフレヘッジの買いが集まれば需給は逼迫、価格上昇につながることになる。

松本会長は18年5月、CoinPostの取材に対し、次のように抱負を述べていた。

コインチェックが目指してきていた先進性や使いやすさ、世界観というのをリスペクトしていて、それをしっかりと伸ばしていきたい。

関連:マネックスグループ松本代表インタビュー:仮想通貨コミュニティの期待に応えていく

株式市場にも思惑波及

そのような状況にあるなか、株式市場では、ビットコインやXRP(リップル)など仮想通貨の高騰が材料視され、仮想通貨セクターの物色も旺盛だ。

国内大手取引所コインチェックを傘下に収めるマネックスグループをはじめ、国内取引所SBIVCやTAOTAOを傘下に収め、Ripple関連銘柄のSBIホールディングスなどが連騰している。

コインチェックがマネックスのグループ入りした18年4月には、株式市場で全上場銘柄中1位となる「出来高2.4億株、売買高1400億円」を叩き出すなど、仮想通貨セクターが連日大商いとなったが、仮想通貨バブルの崩壊と市場規模縮小に伴いビットコインが下落するに伴い、沈静化していた。

コインチェックは今年9月、事業説明会で「IEO(Initial Exchange Offering)」や、イーサリアム基盤のデジタル資産など使った「NFT(非代替性トークン)マーケット」の開拓に本腰を入れていく方針を示している。

IEOは、トークン発行によるコミュニティの形成・強化や資金調達を暗号資産取引所が支援するもので、企業やプロジェクト等の発行体がユーティリティ・トークンを電子的に発行することで資金調達を行う仕組みであるICO(Initial Coin Offering)の中でも、暗号資産取引所が主体となって発行体のトークンの販売を行うモデルを指す。

このため、プロジェクトの頓挫や詐欺などが横行し、信頼性の面で大きく欠けていたICOとは一線を画すことになる。

IEOの発行体は、マンガアプリ群を運営する東証一部上場企業のLink-Uと、ブロックチェーン技術を活用した事業コンサルティングを行うHashPortの合弁会社のハッシュパレット(Hashpalette)。 ハッシュパレットは21年3月までに、「パレットトークン(PaletteToken=PLT)」をコインチェックで発行し、上場する計画を発表している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧