CEOが問題を説明
中華系大手暗号資産(仮想通貨)取引所OKExのJay Hao CEOが、AMA(Ask Me Anything:なんでも聞いて)に参加し、同社の出金停止問題について説明を行なった。
今回のAMAは出金ができない状態が続いた問題に対し、コミュニティからの質問に答えることが目的。Hao氏はユーザーに謝罪するとともに、再発防止に向けてプロトコルや業務の改善に継続して取り組んでいくと説明した。現在はサービスを再開しており、ユーザーの資産は安全であることを強調している。
OKExは10月16日、取引所の仮想通貨ウォレットの入出金権限を持つ「関係者」が公安機関の調査を受けているため、認証作業に影響が生じていると発表し、出金を停止。その後、出金が再開したのは11月26日で、その影響は1カ月超に及んだ。
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Hao氏は今回の出来事で社内プロセスの脆弱性が明らかになったとし、その問題を解決していくと強く誓っている。そして、セキュリティやウォレット管理について間違った情報が広まっているとして、以下の3点を主張した。
- ホットウォレットは常にマルチ・シグネチャー(複数署名)で認証している
- 秘密鍵は複数人で管理しており、バックアップもある
- 出金停止はプラットフォームの技術的な問題が原因ではない
OKExはホットウォレットだけでなくコールドウォレットもマルチシグで管理していることは以前にも説明されているが、出金停止が続いた状況から運用が機能しているとは言い難く、今後の改善が待たれる。
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また今回の出金停止について、マネーロンダリングへの関与が中国当局から疑われたからではないかとの質問に対しては、明確に内容を否定。OKExは世界中の規制に従って事業を行なっていると主張している。また関係者が受けた公安機関の調査はOKExは無関係であることも強調した。
Hao氏は今後は信頼回復に努め、新たな銘柄の上場や独自通貨OKBのエコシステムの拡大、新商品や新機能の追加、ユーザーエクスペリエンスの向上に取り組むと述べている。
出金停止の影響
Hao氏も認識している通り、OKExは、1カ月超の出金停止で失った「信頼」をいかにして取り戻していくかが問われる。
CoinPostと提携するオンチェーンデータプロバイダーCryptoQuantによると、日本時間26日17時に出金を再開後、最初の15分だけで2822BTCのビットコインが出金されたという。
CryptoQuantのKi Young Ju CEOは、出金の80%以上は他の取引所アドレスではなく個人ウォレットに送金されているとし、「一部の大口投資家はOKExを離れている」とコメントしている。
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OKExは出金停止期間の先物および無期限スワップの手数料の20%を各ユーザーの利用状況に応じて分配するなど補償プランを実施。
日本時間11月24日1時までにOKExでの保有資産が1万USDTを超えたユーザーには、100USDT〜1000USDT分のリベートカードも発行するとしている。
参考:OKEx