はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米著名投資家、仮想通貨に懐疑的な立場を取る理由を明かす

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「バリュー投資家」として仮想通貨に懐疑的姿勢

米国の著名投資家で億万長者のHoward Marks氏が、オークツリー・キャピタルの顧客宛レターで、暗号資産(仮想通貨)についても言及、彼の息子Andrewが相当量のビットコインを保有していることを明かした。

ただ、Howard Marks氏自体はまだ仮想通貨に対する懐疑的な立場を維持しており、仮想通貨についてAndrew氏から学んでいるところだという。

懐疑的立場を取ってきた理由を説明しつつ、急速に変化する現代では新たなものについての学習も大事だとする。

Mark氏によると、同じく投資家であるAndrew氏はビットコインやその他の仮想通貨について前向きな見解を持っており「ありがたいことに一家のため意味ある金額を所有」している。仮想通貨に懐疑的な姿勢を保ってきたMark氏とはしばしば議論になるという。

その上で、Marks氏は自分を「バリュー投資家」と位置付け、「バリュー投資」を「あるものが本質的にどのような価値を持っているかを、主に基礎的なキャッシュフローを生み出す能力に基づいて定量化し、その市場価格がその価値に比べて割安である場合に購入すること」と説明。

バリュー投資家の自然な状態の一つは懐疑論であるという。投機的熱狂が起こったがその後暴落した事例を思い起こし疑いを持つ姿勢により、バリュー投資家は財産を失う可能性を減らせるとする。

「イノベーションが急速に起こる現代では新たな考え方も必要」

一方で、Marks氏はこの懐疑論について、次のように留保もつけた。

しかし、非常に多くのイノベーションが急速に起こっている世界では、この考え方(懐疑論)は、強い好奇心、新しいアイデアへの開放性、および意見を形成する前に学ぶ意欲と組み合わせる必要がある。[中略]イノベーションが機能するとき、最初はクレイジーに見えたものに、多くの人のコンセンサスが得られるのは後になってからのことだ。

変化の激しい現代では、何が起こっているのかを学習しようとしなければ、懐疑論が正当化できないとした格好だ。

そして、仮想通貨に対する自らの姿勢については次のように述べている。

仮想通貨の場合、おそらく私は元々の保守主義と、金融イノベーションと投機的な市場行動に関する経験的なパターン認識により、懐疑的な立場を取ることにした。このおかげで、オークツリーと私は何度もトラブルを避けることができたが、イノベーションについて考えるのにはおそらく役立たないだろう。

つまり、仮想通貨へは過去の様々なバブルを見てきた経験から懐疑的立場を取っているが、仮想通貨それ自体について学んだ上での判断ではなかったことが窺える。

Marks氏は、「仮想通貨について確固たる見解を形成するのに十分な情報をまだ得られていない」と結論し、オープンマインドな精神で、これから学んでいくと結んだ。

現在はまだ懐疑的立場を崩していないと思われ、将来意見を変えるかも不明だが、少なくとも仮想通貨をもっと知ろうという姿勢を見せている。

ボラティリティ(価格変動)の大きさが参入障壁

最近のフィナンシャル・タイムズの報道によると、メインストリームの投資家の間では仮想通貨の高いボラティリティが参入障壁となっているという。

資産運用企業「UBSアセット・マネジメント」のストラテジストは「高いボラティリティや過去の価格の下落幅を考慮すると、投機目的の投資家にとっては仮想通貨は魅力的な資産である。しかし安全資産やポートフォリオを多様化するための資産には適していないというのが我々の考えだ」と述べた。

関連:仮想通貨の価格変動、金融投資家の参入障壁に=FT

一方で、ビットコイン市場へ参入する機関投資家も続いている。

著名投資家ポール・チューダー・ジョーンズ氏のファンド、世界金融大手フィデリティ傘下の仮想通貨関連企業Fidelity Digital Assets(FDA)などが仮想通貨分野に参入している。また決済大手ペイパルはまず米国から仮想通貨取引サービスを開始。

MicroStragtegyはじめ、財務資産としてビットコインを保有する企業も登場している。

関連:風向きは変わった:今、ビットコインに強気な機関投資家まとめ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/03 金曜日
18:27
野村HD傘下Laser Digital、暗号資産交換業登録を目指す
野村HD子会社Laser Digitalが、日本で暗号資産交換業者登録を目指し金融庁と協議中。スイス発の同社は国内金融機関向け事業展開を計画。
17:37
積立NISAの次は?35歳会社員のイーサリアム投資入門
積立NISA実践中の35歳会社員が、次の投資先として注目するイーサリアムステーキング。月5,000円から始められる暗号資産投資の基礎知識、積立NISAとの違い、リスクと対策を専門家がわかりやすく解説。家族への説明方法も紹介
17:36
月2万円で始めるイーサリアム 35歳会社員の積立シミュレーション
月2万円のイーサリアム積立投資で5年後の資産はどうなる?35歳会社員が実際の数字でシミュレーション。頭金50万円のケースや価格変動パターン別の詳細な試算結果、始め方の3ステップまで具体的に解説します。
13:55
「ミームコインは仮想通貨への入り口として重要」=ギャラクシーデジタル考察
米仮想通貨金融大手ギャラクシーデジタルは最新レポートで、ミームコインはもはや単なるブームではなく、仮想通貨市場への新規参入者誘致に重要な役割を果たしていると指摘した。一方、ごく少数のトークンのみが生き残り、大半は衰退するなど、ギャンブル性が高いことには注意を促した。
13:30
アーサー・ヘイズ、「フランス債務によるユーロ増刷はビットコインを上昇させる」
著名アナリストのアーサー・ヘイズ氏が、フランスの債務問題によるユーロ増刷が仮想通貨ビットコイン価格を押し上げると予想した。ドイツ・日本の資本還流の可能性も指摘する。
10:40
ビットコインに10月の季節的追い風、「アップトーバー」で高騰の可能性=アナリスト分析
ビットコインの10月高騰傾向「アップトーバー」に注目が集まっている。ブルームバーグ、ヤフーファイナンス、JPモルガンなどの分析をもとに、その背景にある季節要因や市場材料を解説。
10:02
スイ財団、エセナ、スイ・グループが独自ステーブルコイン「suiUSDe」「USDi」立ち上げへ
仮想通貨スイのトレジャリーであるスイ・グループと、スイ財団、エセナが協力し、独自ステーブルコイン「suiUSDe」「USDi」を発行する計画だ。特徴など詳細を解説する。
09:45
トークン化株式xStocks、「Wallet in Telegram」に対応拡大へ
トークン化株式のxStocksは、テレグラム向けの仮想通貨ウォレットWallet in Telegramに対応を拡大すると発表。10月の終わりから段階的にローンチする計画である。
08:45
イーサリアム「フサカ」、ホレスキーテストネットで稼働開始
イーサリアム開発者はホレスキーテストネットで次期アップグレード「フサカ」が稼働したと報告。10月14日と28日に他のテストネットで実施後、12月3日のメインネット実装を予定している。
08:10
ビットコイン12万ドル突破、米政府閉鎖で無政府資産として再評価強まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコイン市場は10月1日以降、上昇基調を強め、3日にはついに12万ドルを突破した。米政府の閉鎖および財政問題が続くなか、ビットコインの「無国籍資産」としての特性が市場で強く意識されている。
07:40
XRP財務戦略を拡大へ、ナスダック上場のVivoPowerが約28億円を調達
仮想通貨XRPの財務企業VivoPowerは、普通株の追加発行で約28億円の資金を調達したことを発表。調達した資金はXRP財務戦略の拡大と負債の返済に活用するとした。
07:40
デジタル証券とステーブルコイン連携、日本版トークン化MMF実現へ
三菱UFJ信託銀行子会社のProgmatが315組織による日本版トークン化MMFの検討結果を発表。ステーブルコインと連携し、ブロックチェーン上で証券取引から決済まで完結する仕組みの実現を目指す。国内デジタル証券市場は5,189億円規模に成長。
06:50
スペインBBVA銀、ビットコインとイーサリアムの24時間取引を開始
スペインの大手銀行BBVAが同国の主要金融機関として初めて24時間体制の仮想通貨個人取引サービスを開始。顧客はモバイルアプリを通じてBTCとETHの売買が可能となった。
06:20
ナスダック上場のフィテル、2.2億円相当のPUMPを購入 株価は下落
ナスダック上場の豪フィテル・コーポレーションがミームコイン発行プラットフォーム「パンプファン」のネイティブトークンPUMPを150万ドル分購入した。アークインベストが最近のレポートでパンプファンを高く評価している。
05:55
「金と比べて過小評価」、ビットコインの年末価格を16.5万ドルと予測=JPモルガン
JPモルガンのアナリストがビットコインの年末価格を16万5000ドルと予測。また、シティグループは13万3000ドルと予想。BTCは3日に12万ドルを突破した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧