はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインの激しい価格変動、機関投資家の考えは?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ボラティリティは吉か凶か

1月8日に430万円を超え、過去最高価格を記録した暗号資産(仮想通貨)ビットコインはその3日後には300万円台まで急落、さらにその3日後には400万円台を回復するなど、激しい値動きを見せている。

このように大きな価格変動は個人トレーダーにとっては、投機的なチャンスと認識される向きもあるが、一方で、機関投資家にとっては必ずしも朗報ではないようだ。米金融メディアのブルームバーグは、ボラティリティがビットコイン投資を検討する企業の財務部門にとって警告となったと報じた。

企業の準備金としてのビットコイン

ブルームバーグは、企業の財務部門が手元資金の一部をビットコインで保有するという戦略は、「決して良いものではなかったが、今となっては消滅したようだ」と主張し、機関投資家向けの米老舗証券会社 JonesTradingの主任市場ストラテジストの言葉を引用した。

「企業が投機目的で、本業とは無関係の金融資産を購入した場合、それは投資家にとっての警告サインとなるだろう。」

(Michael O’Rourke氏)

また、米コロンビア大学ビジネススクールの Robert Willens非常勤教授は、企業によるビットコイン購入はハイリスク・ハイリターンの戦略であり、ビットコインのパフォーマンスが悪化した場合、運転資金が十分でなくなる恐れがあると警告した。

一方、昨年12月に、テスラ社CEOのイーロン・マスク氏が準備資産としてビットコインの購入検討を示唆するツイートを投稿した際には、すでに7万超のビットコインを保有する米MicroStrategy社CEOのMichael Saylor氏が、その購入を促すアドバイスで返答した。

Michael Saylor氏のビットコインに対する確信は揺るぎないもののようで、ビットコインを支持する数々のツイートを投稿している。

「2021年、ビットコインは、新たな説得力のある機関投資グレードの安全な避難先資産であると明らかになりつつある。現在の金融環境で余剰現金は株主価値の障害となっているため、より多くの企業がビットコインを準備資産として採用するようになると予想される。」

MicroStrategy社に続き、昨年後半には米決済大手のSquare社をはじめ、保険大手のRuffersやMassMutualもビットコイン購入に動いた。

さらに米大手投資銀行のモルガン・スタンレーが、MicroStrategy社の株式の10.9%にあたる約80万株を取得したことが明らかになった。同社によるビットコイン購入戦略を支持する姿勢とも受け取れるが、同時に現物のビットコインを直接取得することなく、ビットコインへの間接投資を可能にする手段でもある。

価格変動に動じない機関投資家

依然としてビットコインに強気な機関投資家も多い。

2750億ドル(約28.5兆円)の運用資産を誇る米投資企業Guggenheim Partnersの最高投資責任者の Scott Minerd氏は、短期的にはビットコインの「放物線的な上昇」は維持できず、価格が後退しやすい状況も考えられるとしながらも、長期的には強気で、12月に発表した40万ドル(約4150万円)のビットコイン予想価格を保持している。

Guggenheimは投資信託では、まだビットコイン市場に参入していないが、小規模な私募ファンドでは、ビットコインを購入していると同氏は明らかにした。

投資会社SkyBridge Capitalの創設者Anthony Scaramucci氏も、ビットコインは価格変動は大きいものの、強力なファンダメンタルズに支えられているため、Minerd氏同様、40万ドルまで上昇する可能性があると述べた。同氏は、未だ主流とはなっていないビットコインをアマゾンの初期(2000年〜2002年)に例えている。

富裕層向けに仮想通貨ファンドを提供するArcane AssetsのEric Wall最高投資責任者は、暴落しても3万ドルで底を打ったという事実は、根本的にビットコインが金(ゴールド)に匹敵するような資産クラスとなりつつある現象であり、動きはじめたばかりのトレンドだと述べた。

機関投資家の動向を表す重要な指標、米グレースケール社の資金流入状況でも、新たなインフローが見られている。2020年第4四半期(10月〜12月)のレポートでは、33億ドル(約3400億円)の資本流入を記録、年間出資額の6割近くを占めることがわかった。年間を通してアセット・マネージャーなど機関投資家が投資に占める割合は86%だという。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/12 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH1万ドル到達の可能性やBNBの過去最高値更新など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、BNB、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
IG証券のビットコインETF「IBIT」CFD取引の始め方|税制・手数料・リスクを徹底解説
IG証券のビットコインETF「IBIT」CFD取引を徹底解説。申告分離課税適用で税率20.315%の可能性、24時間365日取引、レバレッジ5倍など特徴を詳しく紹介。口座開設から注文方法、手数料、ファンディングコスト、リスク管理まで初心者にもわかりやすく説明します。
11:30
高値圏での日柄調整が続く可能性、半減期サイクルの節目に警戒感|bitbankアナリスト寄稿
BTC円は1900万円トライに失敗し1860万円台で推移。米政府閉鎖による指標発表延期で方向感欠く展開が続く中、10月18日に半減期サイクルの重要な節目を迎える。過去のサイクルを意識した売り圧力とETF資金流入の綱引きに注目。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ関税によるBTC暴落に高い関心
今週はメタプラネットの仮想通貨ビットコインの含み益、休眠クジラの6000億円BTC移動やトランプ関税などによるビットコイン急落、Binance JapanとPayPayの提携に関する記事が関心を集めた。
10/11 土曜日
14:30
13:20
ビットコインの年間の実現純利益が継続的上昇、今後の動向は=CryptoQuant
CryptoQuantが週間レポートで仮想通貨ビットコインの利確の動きは低調であるとして今後も上昇継続の可能性を予想した。一方、市場はトランプ関税発言で急落したところだ。
12:00
ケニア最大級のスラム街でビットコインが広がる理由|Afribit創業者インタビュー
ケニアの貧困地域で広がるビットコイン活用。なぜ使われ、どんな課題があるのか。現地取材による5つの質問と回答で、仮想通貨の実態をわかりやすく紹介。
10:45
「トランプ・ショック」でアルト市場に異常値 ATOMが一時0.001ドルまで暴落
トランプ大統領の対中関税警告で一部アルトコインがバイナンスなどで異常急落。ATOMは0.001ドルまで暴落しSUIは85%下落。過去24時間の清算総額は約3兆円に達した。
10:00
ノーベル平和賞めぐる情報漏洩か、ノルウェー当局が米賭けサイトのトレーダーに関する調査=報道
ノルウェー当局が2025年ノーベル平和賞の結果についてポリマーケットでの情報漏洩を調査している。受賞者マチャド氏は仮想通貨ビットコインの支持者として知られている。
09:45
米賭けサイト「カルシ」、3億ドル調達で評価額50億ドルに 140カ国展開へ
米予測市場カルシが3億ドルの資金調達を完了し評価額50億ドルに到達。セコイアやアンドリーセン・ホロウィッツが参加し事業を140カ国に拡大する計画を発表した。
08:10
世界大手銀行10行、G7通貨のステーブルコイン発行を共同検討
バンカメやゴールドマン・サックスなど世界大手銀行10行がG7通貨連動ステーブルコイン発行の共同検討を開始とBNPパリバが発表した。
07:30
32億円相当の仮想通貨を盗難か Hyperliquidのユーザーが被害者に
Peckshieldは、Hyperliquidのユーザーが32億円相当の仮想通貨を盗難されたことを報告。原因は秘密鍵の漏洩であると分析している。
07:00
キャナリー、XRPとソラナETFの申請を更新も長引く政府閉鎖が影響
米キャナリー・キャピタルがXRPとソラナETFの登録届出書を更新し手数料を0.50%に設定。SEC承認に向け前進するも政府閉鎖で承認プロセスが不透明な状況にとどまる。
06:30
モルガン・スタンレー、仮想通貨ファンドの顧客制限を撤廃=報道
モルガン・スタンレーが仮想通貨ファンドへのアクセス制限を撤廃し全顧客が投資可能にとCNBCが報道。10月15日から退職金口座を含むあらゆる口座で利用可能になる。
06:13
バイナンス創設者CZ氏への恩赦検討が進展 ホワイトハウス内で協議=報道
バイナンス創設者CZ氏への恩赦に関するホワイトハウス内の協議が進展していると報道された。トランプ大統領は恩赦に前向きだが体裁を懸念する声も。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧