- 仮想通貨市場
- ここ数ヶ月の間、暴落・反発を繰り返していた仮想通貨市場は次第に落ち着きを見せ始めており、投資先がBTCから主要アルトコインに移行しつつあることをドミナンスも示唆しています。直近では、EOSが急浮上しており、その要因を分析しています。
- 日米株価市場
- 本日の株式市場は、シリア情勢の緊迫化が日米共に悪材料となりました。米国では、3月FOMC議事要旨が公開された他、消費者物価指数の発表があったものの、市場の反応は限定的に終わりました。東京市場では、日銀さくらリポートの発表があり、2地域で景気判断が引きあげられた事から、買い支えがあったものの、結局主要三指数揃って下落となりました。
仮想通貨市場
BTC/JPYは73万円付近で推移しており、USD建で6855ドルと7000ドルのライン突破に難航しています。
そんな中、時価総額TOP10となる主要アルトコインは軒並み価格を上昇させており、ETH、XRP、ADA、NEOなどはフィアット建で4%以上の価格上昇を記録しています。
CoinPostの関連記事
Bittrex
また、アルトコインを多く取り扱う海外最大手取引所の「Bittrex」が、停止していた新規取引所登録をサイトデザインの変更と合わせて再開しました。
しかし、再開の告知から”わずか20分”で一時中断を迫られるほど、投資家が殺到。市場が停滞する中で、新規取引を望むユーザーが多くいることが明らかになりました。
SECの取り締まり、また他機関の規制による本人確認(KYC)厳守の必要性などから新規登録を一時中断するケースが各取引所で相次いでいますが、しっかりとした法律の整備が整うことが、より良い影響を与えると前向きに捉えることもできます。
CoinPostの関連記事
EOS
価格上昇を見せたアルトコインの中でも、大きな価格上昇を記録したのはイーサリアムとプラットフォームとして競合するEOSで、前日比30%の上昇幅を記録しています。
EOSの価格上昇の要因として、4月15日にタイムスタンプが押されるEOSのエアドロップトークン配布を狙った買いの動きと、EOSチームがGithubでEOSIO Dawn3.0のリリースを発表、最終的に今年6月にEOSIO 1.0のリリースが予定されていることで、プロジェクトの進行が期待された動きになることが考えられます。
また仮想通貨市場のドミナンスを確認すると、市場下落時に継続してドミナンスを続伸させたビットコインが4月に入り減少傾向に突入、一番の伸び率を記録しているのは、ドミナンスを掲載するcoinmarketcapが選ぶ主要通貨(BTC、ETH、BCH、LTC、XRP、DASH、NEM、XMR、IOTA、NEO)を除いたその他の通貨市場であることがわかります。
急落が続き、しばらくボラティリティの激しかった仮想通貨市場が次第に安定し始めたことで、投資者の関心にも変化が見られており、下落時に強いことで注目される主軸通貨のビットコインから、アルトコインに向き始めた傾向がドミナンスに大きく反映されているものと思われます。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄
日本最大級の仮想通貨取引所コインチェックを買収したことで、仮想通貨関連の本命銘柄に躍り出た「マネックスグループ(8698)」は、本日も全市場ダントツ1位となる約1.9億株の出来高をこなし、売買代金1,000億円に及ぶ”買い方と売り方の激しい応酬”の末、+0.75%高となりました。
空売り残高情報によると、4/11までに大手金融機関「モルガン・スタンレーMUFG」が大きく売り増しており、その他機関の動きを含め、今後どのような影響を及ぼすのか投資家からも注目が集まっています。
また本日、値幅制限いっぱいとなる前日比+1,000円(16.84%)のストップ高まで買われた「オウケイウェイヴ(3808)」は、海外子会社「OKfinc LTD.」を通して、シンガポールでICOプラットフォーム事業を行っている「Wowoo Pte.」に出資。
同社が開発している仮想通貨トークン「wowbit」を今後開設予定の海外取引所「WowooExchange」に上場するとしており、これが材料視されている模様です。
そのほか、ブロックチェーン関連の「IXナレッジ(9753)」が、9.74%高と急反騰。
IXナレッジは、メガバンクを取引先に持つ独立系システム会社で、ブロックチェーン技術の研究・開発を進めており、みずほフィナンシャルグループが主導するデジタル通貨「Jコイン」構想に絡んでくる可能性について、「株探ニュース」で報じられました。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄の最新情報一覧は、以下の記事を参考にどうぞ。
CoinPostの関連記事
NY市場
- NYダウ:24,189.45(-218.55)
- NASDAQ:7,069.03(-25.28)
- S&P500:2,642.19(-14.68)
主要三指数揃って下落。引き続き、シリア情勢の緊迫化が悪材料に。
シリアに対する軍事攻撃の可能性や、ロシアへの制裁強化などの予想もされており、市場は警戒感を強めております。
他にも午後に、3月のFOMCの議事要旨が公表されました。
インフレ上昇に対して自信を示しており、追加利上げ示唆する内容だった一方で、利上げが漸進的なものである事や、貿易戦争への下振れリスクについても言及されており、株式市場の反応は限定的なものとなりました。
また、3月の米消費者物価指数も発表され、コア指数は2.1%上昇と市場予想と一致し、この内容についても限定的なものでした。まさにファンダメンタルズよりも、地政学リスクに対して敏感に反応するマーケットとなっております。
ボーイングやキャタピラー、スリーエムなどが下落した一方で、CEOが2日目の議会証言に臨んだフェイスブックは終値ベースで0.36%上昇した事他、WTI原油先物価格の上昇などからエクソンモービルやシェブロンなどが買われました。
東京市場
- 日経平均:21,660.28(-26.82)
- TOPIX:1,718.52(-6.78)
- マザーズ:1,151.26(-2.85)
主要三指数揃って小幅に下落。
NY市場に引き続き、地政学リスクが悪材料となり、リスク回避ムードが広がりましたが、中小型銘柄などを中心に買い支えもあり、一時日経平均はプラス圏で推移する場面もありましたが、結局26円安で取引を終え、東証一部売買代金も2兆1000億円と低調な結果となりました。
本日は、日銀の全国支店長会議があり、4月の地域経済報告(さくらリポート)が公表され、四国や九州・沖縄の2地域で景気判断を引き上げた一方で、北海道は「回復している」から「緩やかに回復している」と表現が変化しました。
決算発表を控えたファーストリテイリングが2%上昇した他、日野自動車が独フォルクスワーゲンとの商用車分野包括提携との報道が材料となり、終値ベースで5.5%の上昇となりました。
その一方で、11日に決算を発表したサイゼリヤが人件費の増加を理由に、最高益予想から一転して減益予想となり、終値ベースで-12%下落した他、ファナックや東京エレクトロンが下落しました。