はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リップル社CEOら、米SECが要求した個人財務記録提出の無効化を裁判所に求める

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米SEC:銀行に個人財務記録の召喚状を送付

暗号資産(仮想通貨)XRPの未登録証券問題をめぐり、米証券取引委員会(SEC)と係争中の米リップル社幹部二人が、SECが銀行に両者の個人的な財務記録の提出を要請したのは、行き過ぎた行為であるとして、裁判所に要求を阻止するよう求める書簡を送っていたことがわかった。

SECは、XRPの発行及び販売を行ったリップル社とともに、同社のBrad Garlinghouse CEOと共同創設者Chris Larsen氏が、XRPは証券ではないと投資家に誤認させたと主張し、提訴している。SECは、今週シルバーゲート銀行やニューヨーク連邦準備銀行をはじめとする6つの銀行に対し、両氏の8年間に及ぶ個人財務情報の提出を求める召喚状を送付した。

両氏の弁護士は、この訴訟の争点は、あくまでも「未登録証券の販売の主張」に関連するものであり、「詐欺事件」のような捜査ではないと強調。SECは両氏の個人的な財務とリップル社の財務が混同されていたと主張していないにも関わらず、訴訟と関係のないビジネスの収益や「スーパーで毎週いくら使っているか」の明細に至るまでの、全ての金融記録を要求するのは、「全く不適切で行き過ぎた行為」であると主張した。

XRP取引関連の金融記録提出は同意済み

また書簡によると、Garlinghouse氏とLarsen氏は、SECが必要とする次のような取引記録の提出については、すでに同意しているという。

  • 争点となっているXRPの販売に関する取引記録
  • 両被告がリップル社から受け取った報酬に関する財務記録

SECは上記の情報だけでは十分ではなく、被告個人の銀行記録すべての提出を求めているが、そのような権利を裏付ける一貫した説明はなかったという。両氏はこの件について、SECと何度も協議を重ねたが合意には至らず、司法の介入が必要な段階に達しており、財務情報提出の召喚状は破棄されるべきだと、弁護士は主張している。

プライバシーの侵害

また、弁護士は、SECの行為はクライアントのプライバシー権を脅かすものだと指摘。

SECが銀行に送付した召喚状では、現在までの銀行口座の取引データ、および月次明細書はもちろん、小切手や郵便為替、また電子送金通知書などの画像も要求されており、個人の包括的な個人の金融記録を求めている。そのため、両被告のプライバシーが著しく侵害されることになると主張した。

訴訟の進捗

Garlinghouse氏とLarsen氏個人に関して、SECは2月に修正訴状を提出。同訴状では、両氏がXRPについての価格や出来高、また販売戦略に与える影響等について、2015年当時の最高財務責任者から随時、報告を受けていたことが指摘された。

両氏はXRPが投資契約、つまり有価証券であるとみなされるという法的助言を無視して、販売を手助けしたとSECは主張。この行為によって、両氏は約6億ドルの個人的な利益を得たと指摘されている。

両氏はSECに対し、今月初めに自身に対するこのような訴状の取り下げを求める内容を記した申立を、それぞれ裁判書に提出している。

リップル社に対する動きとしては、3月9日、SECが新たな書簡を提出し、リップル社側から提出された「適正手続きの保障と公正な通知」に関する主張に反論し、同論点の削除を申し立てている。

関連:リップル訴訟で新たな進展──米SECが新たな書簡提出

リップル社の訴訟問題は、同社の提携企業にも影響を及ぼしており、米送金大手のマネーグラムに対して株主から損害賠償を求める集団訴訟が起こされている。訴訟内容はマネーグラムが、XRPが未登録証券である可能性について、投資家に誤認をまねく情報を与え、完全な情報を開示していなかったというものだ。

また、マネーグラムは3月8日、リップル社との戦略的提携関係の中止を決定したことを発表した。

関連:マネーグラムに対する集団訴訟 リップル社・XRP関連で

なお、Coinpostでは、国内外の取引所やファンド、マーケットメーカーのXRP対応について、下記にて随時更新情報を提供している。

関連:【随時更新】リップル訴訟に関する国内外仮想通貨取引所・ファンドのXRP対応一覧

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/08 土曜日
13:55
JPモルガンのビットコインETF保有量、3ヶ月間で64%増
JPモルガンが第3四半期にブラックロックのビットコインETFを207万株追加し、保有総数は528万株となった。6月から64%増加。
13:30
イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加 将来性への信頼高まり示すか
仮想通貨イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加している。The Blockが長期視点の投資家増加が示唆されると指摘した。ステーブルコインのインフラとしての期待も高まっている。
11:30
「ビットコインは重要なサポートレベル付近で推移」CryptoQuantレポート
CryptoQuantが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインが10万ドル付近の重要サポートレベルで推移していると指摘した。複数の指標から現在の状況を分析している。
11:20
ストラテジー、STRE優先株を1株80ユーロで価格設定 1100億円調達予定
ストラテジーが10%利回りのSTRE優先株を1株80ユーロで発行し、7億1500万ドルを調達する予定。当初計画の2倍超となる775万株を発行し、資金はビットコイン取得に充てられる見込みだ。
10:12
ビットコイン再び10万ドル割れ、USDXデペッグがDeFiに波及し信用不安広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日以来、再び一時10万ドルを割り込んだ。ステーブルコイン「USDX」の担保不足によるデペッグ(乖離)が複数のDeFiプロトコルに波及し、市場全体に信用不安を広げた。
09:50
トランプメディア、第3四半期に84億円の赤字、保有ビットコインの価値は73億円減
トランプメディアが第3四半期に5480万ドルの純損失を計上し、3四半期連続の赤字となった。保有ビットコインの価値は4800万ドル減少したが、オプション収入で1530万ドルを獲得。
09:35
カザフ、最大10億ドルの仮想通貨準備基金設立へ 2026年初頭立ち上げ予定
カザフスタンが最大10億ドル規模の国家仮想通貨準備基金を2026年初頭までに設立する。押収資産と国営マイニング収益を原資としてETFや関連企業に投資する方針だ。
08:25
XRP保有企業エバーノース、約120億円の含み損に 仮想通貨財務企業に圧力
仮想通貨XRPを企業の財務資産として保有するエバーノースが約2週間半で7900万ドルの含み損を抱えている。メタプラネットなど他の仮想通貨保有企業も大幅な含み損に直面している。
07:20
片山金融相「3メガバンクのステーブルコイン共同発行を支援する」
片山さつき金融相は、3メガバンクやプログマらが行うステーブルコイン発行の実証実験を金融庁がサポートすることが決定したと話した。決済高度化プロジェクトの設置にも言及している。
07:10
米FRB理事がドルステーブルコイン市場の成長を評価、一方で合成型USDXは大幅デペグで0.6ドルに
米FRBのミラン理事がドル連動型ステーブルコインを巨大な成長分野と評価した。一方で合成型ステーブルコインUSDXが大幅デペグを起こしバランサー攻撃の影響で連鎖的な危機が広がっている。
06:20
コインベース、Asterなど上場検討
米大手仮想通貨取引所コインベースが複数の銘柄を同社の上場ロードマップに新たに追加した。
05:55
ジーキャッシュ連日高騰、時価総額100億ドル突破 1カ月で約4倍上昇
プライバシー仮想通貨Zcashが過去1カ月で3倍上昇し時価総額100億ドルを突破。アーサー・ヘイズ氏らの支持やグレースケール関連商品の人気拡大が上昇を後押ししている。
05:35
リップルのロング社長、IPOの予定なしと再度表明
リップル社のモニカ・ロング社長が株式公開の計画はないと再び明言した。同社は企業価値400億ドルで5億ドルの資金調達を完了し、十分な資本があると説明している。
11/07 金曜日
18:34
金融審議会・第5回会合、暗号資産レンディングの規制強化について議論 金商法適用案も
金融庁は7日の第5回金融審議会で、暗号資産レンディング事業を金商法の規制対象とする方針を示した。年利10%台のサービスで利用者がリスクを負う一方、事業者に管理義務がない点が問題視された。
18:16
米証券大手チャールズ・シュワブ、2026年に仮想通貨取引開始へ
米証券大手チャールズ・シュワブが2026年上半期にビットコインとイーサリアムの現物取引を開始。顧客資産約1800兆円を持つ同社の参入で仮想通貨市場の主流化が加速へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧