約11億円相当の仮想通貨UNIを一度で売却 Uniswapから資金提供を受けた非営利団体に非難の声

資金の半分を売却へ

DeFi(分散型金融)の発展のために活動を行う非営利団体「Defi Education Fund(以下、DEF)」は、資金として提供された暗号資産(仮想通貨)Uniswap(UNI)およそ1000万ドル(約11億円)相当を、米ドルに裏付けられたステーブルコイン「USDC」に替えることを発表した。

DEFが保有するUNIは、分散型取引(DEX)「Uniswap」のガバナンス投票で承認されて配分された資金で、合計100万UNI(22億円相当)が提供されていた。このUNIは、今後4年から5年かけてUniswapで取引を行なって売却していくと説明されていたため、なぜ今回、50%相当の50万UNI(11億円相当)を一度に売却するのかなど、コミュニティから説明を求める声が上がっている。

DEFに100万UNIの資金を配分する提案が行われたのは先月。提供するUNIは、政策立案者や規制機関に対しDeFiについて説明できる人材の確保など、DeFiの発展のために利用するとしていた。

上記ツイートによると、今回取引を行なった理由は、USDCを活動資金として活用するためだと述べている。その上で、「デジタル資産サービス企業Genesisを介し、取引を24時間以内に完了する」と13日朝に発表した。

コミュニティから詳しい説明を求める声が上がる一方で、DEFのマルチシグの1つを管理しているMarc Boiron氏は、仮想通貨メディアCoinDeskに対し、「提供された資金の半分を即座に利用することは、UNI所有者に最初から伝えてある」と主張。資金の使い方について、DEFとコミュニティにすれ違いが生じている模様だ。

マルチシグ

マルチシグとは、複数の「秘密鍵」で署名を行わないと取引が実行されない仕組みや技術を指す。

▶️仮想通貨用語集

コミュニティは、「DEFに透明性を要求する」と題し、説明を求めるための質問を公開したWebページを立ち上げており、今後のDEFの対応や回答に注目が集まっている。

DEFについて

中国や米国を初め、グローバルに仮想通貨の規制が進む中、各国の規制当局はDeFiも注視している。

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仮想通貨業界が健全に発展するためには、規制当局とのコミュニケーションが不可欠で、その考えはDEFも同様だ。Boiron氏は、DEFは以下の2つの取り組みに特化していると説明した。

  • DeFiの専門的な知識・技術があり、または知識・技術を容易に習得でき、政策立案を進めたりできる組織へ資金を提供すること。
  • 政策やDeFiについて他者を教育すること。

Boiron氏は、DeFiの政策立案に関する取り組みは十分に行われていないと指摘。そのために必要な資金提供も進めていくとしている。

CoinDeskの情報筋は、今回のUNIの取引について、「DEFの資金提供先はすぐに枠が埋まり、急いで資金が必要になるため、早くにUNIをUSDCに替えたのではないか」の見方を示した。

Boiron氏は、「残り半分のUNIは、これから約5年かけ、組織を維持するために利用していく」と説明したという。

資金を使う目的については現時点で当初の説明通りだが、その使い方について、コミュニティとすれ違いが生じていることが今回の問題である。

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