はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Algorandのコミュニティ投票が可決、分散化に向けた動きが本格化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ガバナンスプログラム始動へ

アルゴランド財団は7月7日、アルゴランド・ネットワークの分散化に向けて実施されていた、コミュニティによるガバナンスの是非を問う投票結果が可決となったことを報告している。

DeFi(分散型金融)とアルゴランド財団のロードマップにおいて重要視されていたマイルストーンのひとつ、コミュニティによる「ガバナンスブログラム」が、予定通り2021年10月1日から正式に開始される運びとなった。

これにより、アルゴランドが発行するネイティブトークン、ALGOの約3分の1にあたる32億ALGO(4,300億円相当)分の管理・決定権が、アルゴランド財団からコミュニティへと譲渡されることが決定した。

関連:アルゴランドが分散化へ、コミュニティへトークン管理権の譲渡を提案

ガバナンス

ある集団の経営・運営を管理監督するプロセスや仕組みのこと

仮想通貨用語集

これまでの経緯

今回の可決に至るまでの経緯としては、まず21年4月、コミュニティにトークン管理権を委譲するための「Decentralizing Algorand Governance(アルゴランドのガバナンス分散化)」と題された提案が提出されたことが発端だ。

この提案は、アルゴランド財団創設者のSilvio Micali氏によるオリジナルの提案と、「Algorand Governance Forum」、Discordの「Algorand Governance Channel」、その他いくつかのコミュニティプラットフォームでのガバナンスに関する議論が組み合わされたものだ。

そして6月初旬にはすでに、ガバナンスプログラムに関する投票を実施されることが財団により発表された。今回の提案および投票は、アルゴランドネットワークの分散化や透明性の向上、そしてコミュニティの参加による意思決定に向けた重要なステップであるとしていた。なお、この投票と提案は、本格的な議論開始から2年を要している。

今回の投票結果は、当初からの目標でもあった、コミュニティ資金の管理を分散化させる時期がきた、とコミュニティが判断した格好だ。

コミュニティに譲渡されることになった32億ALGOは、今後は2030年まで、どのように運用・分配されるかがコミュニティの提案と決定に委ねられる。

ガバナンスおよび投票の仕組み

アルゴランドの分散型ガバナンスプログラムは、アルゴランドの将来に関する決定権をコミュニティに付与することが目的だ。

投票のプロセスに関しては、まず投票セッションにて投票対象となるトピックが決定され、ガバナーがこれらの提案に投票したあと、結果が確定する。

ガバナーは、どのセッションにおいても投票できるが、ガバナーアカウントとしての権利を維持するためには、すべての投票セッションで投票することが求められている。

現段階では、ガバナーは投票内容を「ノート」欄に記した上で、指定された投票アドレスに空のALGO(ごく僅かな送信手数料はかかる)を送信することで投票が成立する仕組みとなっている。

この方式は将来的に調整される可能性があるが、それもガバナーの投票によって決められることとなる。また、投票の比重は、ガバナーのアカウントがコミット(固定)しているALGOの数に比例する。

今後の流れについて

アルゴランド財団はコミュニティと協力し、投票への参加方法、ALGOのコミットプロセスのタイミング、報酬の請求方法など、コミュニティガバナンスの展開に向けた最終的な準備と調整を21年10月まで行う見込み。

コミュニティへの情報提供として、2~3週間ごとにガバナンス開始に向けた進捗状況が財団からコミュニティに提供される方針だ。

第1期アルゴランド・コミュニティ・ガバナンスは、10月1日からスタートされる。ガバナンス報酬として、アルゴランド・エコシステムに参加・支援し、投票に加わったALGOホルダーへの報酬が与えられる。

アルゴランドのCEOであるショーン・リー氏は、今回のガバナンスプログラムについて、コインポストとのインタビューでこう語っていた。

ガバナンスプログラムが開始すると、ガバナーは主要な経済・政策決定にますます責任を持つようになります。これは定期的な投票によって行われますが、財団はガバナーの決定に基づき、エコシステム全体の利益のために責任を持って実行します。もちろん、財団は投票には参加しません。要は、ガバナーの決定事項を促進するのが財団の役割なのです。

関連:「分散型金融と従来型金融の融合を加速させる」アルゴランド財団 CEO インタビュー

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/08 土曜日
13:55
JPモルガンのビットコインETF保有量、3ヶ月間で64%増
JPモルガンが第3四半期にブラックロックのビットコインETFを207万株追加し、保有総数は528万株となった。6月から64%増加。
13:30
イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加 将来性への信頼高まり示すか
仮想通貨イーサリアムのバリデータ参加待ちが増加している。The Blockが長期視点の投資家増加が示唆されると指摘した。ステーブルコインのインフラとしての期待も高まっている。
11:30
「ビットコインは重要なサポートレベル付近で推移」CryptoQuantレポート
CryptoQuantが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインが10万ドル付近の重要サポートレベルで推移していると指摘した。複数の指標から現在の状況を分析している。
11:20
ストラテジー、STRE優先株を1株80ユーロで価格設定 1100億円調達予定
ストラテジーが10%利回りのSTRE優先株を1株80ユーロで発行し、7億1500万ドルを調達する予定。当初計画の2倍超となる775万株を発行し、資金はビットコイン取得に充てられる見込みだ。
10:12
ビットコイン再び10万ドル割れ、USDXデペッグがDeFiに波及し信用不安広がる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5日以来、再び一時10万ドルを割り込んだ。ステーブルコイン「USDX」の担保不足によるデペッグ(乖離)が複数のDeFiプロトコルに波及し、市場全体に信用不安を広げた。
09:50
トランプメディア、第3四半期に84億円の赤字、保有ビットコインの価値は73億円減
トランプメディアが第3四半期に5480万ドルの純損失を計上し、3四半期連続の赤字となった。保有ビットコインの価値は4800万ドル減少したが、オプション収入で1530万ドルを獲得。
09:35
カザフ、最大10億ドルの仮想通貨準備基金設立へ 2026年初頭立ち上げ予定
カザフスタンが最大10億ドル規模の国家仮想通貨準備基金を2026年初頭までに設立する。押収資産と国営マイニング収益を原資としてETFや関連企業に投資する方針だ。
08:25
XRP保有企業エバーノース、約120億円の含み損に 仮想通貨財務企業に圧力
仮想通貨XRPを企業の財務資産として保有するエバーノースが約2週間半で7900万ドルの含み損を抱えている。メタプラネットなど他の仮想通貨保有企業も大幅な含み損に直面している。
07:20
片山金融相「3メガバンクのステーブルコイン共同発行を支援する」
片山さつき金融相は、3メガバンクやプログマらが行うステーブルコイン発行の実証実験を金融庁がサポートすることが決定したと話した。決済高度化プロジェクトの設置にも言及している。
07:10
米FRB理事がドルステーブルコイン市場の成長を評価、一方で合成型USDXは大幅デペグで0.6ドルに
米FRBのミラン理事がドル連動型ステーブルコインを巨大な成長分野と評価した。一方で合成型ステーブルコインUSDXが大幅デペグを起こしバランサー攻撃の影響で連鎖的な危機が広がっている。
06:20
コインベース、Asterなど上場検討
米大手仮想通貨取引所コインベースが複数の銘柄を同社の上場ロードマップに新たに追加した。
05:55
ジーキャッシュ連日高騰、時価総額100億ドル突破 1カ月で約4倍上昇
プライバシー仮想通貨Zcashが過去1カ月で3倍上昇し時価総額100億ドルを突破。アーサー・ヘイズ氏らの支持やグレースケール関連商品の人気拡大が上昇を後押ししている。
05:35
リップルのロング社長、IPOの予定なしと再度表明
リップル社のモニカ・ロング社長が株式公開の計画はないと再び明言した。同社は企業価値400億ドルで5億ドルの資金調達を完了し、十分な資本があると説明している。
11/07 金曜日
18:34
金融審議会・第5回会合、暗号資産レンディングの規制強化について議論 金商法適用案も
金融庁は7日の第5回金融審議会で、暗号資産レンディング事業を金商法の規制対象とする方針を示した。年利10%台のサービスで利用者がリスクを負う一方、事業者に管理義務がない点が問題視された。
18:16
米証券大手チャールズ・シュワブ、2026年に仮想通貨取引開始へ
米証券大手チャールズ・シュワブが2026年上半期にビットコインとイーサリアムの現物取引を開始。顧客資産約1800兆円を持つ同社の参入で仮想通貨市場の主流化が加速へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧