はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米SEC責任者、仮想通貨詐欺の横行で注意喚起 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

前年と比べて12倍の被害件数

米国証券取引委員会(SEC)アトランタ事務所の責任者Peter Diskin氏が、消費者を対象とした詐欺の動向に関するイベントで、暗号資産(仮想通貨)を使った詐欺が横行していると警戒を呼び掛けた。MarketWatchが報道した。

米連邦取引委員会によると、仮想通貨に関する詐欺の被害報告は、ここ数か月で急激に増加している。2020年10月から2021年5月の間に、7,000人以上が仮想通貨に関する詐欺を報告。損失額の中央値は1,900ドル(約21万円)で、前年同期と比べて報告数は12倍、損失額の中央値は100倍になっているという。

Diskin氏は、仮想通貨はオンラインで動かすという性質を持っているため、国際的な犯罪者が、直接会ったり電話をかけたりするよりも簡単に、インターネットを使って海外から米国人を騙すことができると指摘。

「米国の銀行口座から資金が引き出されて海外に流出すること」もよくあり、こうした場合には資金を回収することが通常より困難になると続けた。

人気のある話題を取り上げて注意を引き、「乗り遅れてはいけない」という人々の気持ちを利用するのが詐欺の常とう手段だという。新しい技術や用語を使っているものの古典的な詐欺と手口はほぼ変わらないと説明している。Diskin氏が語るように、ネズミ講など従来からある手法を用いた仮想通貨詐欺も多く報告されている。

また、本物の有名人が宣伝しているプロジェクトにも注意すべき事例があったことにも言及した。

2018年には著名プロボクサーのフロイド・メイウェザー氏と、音楽プロデューサーDJ Khaled氏がCentra TechというトークンのICO(イニシャル・コイン・オファリング)を宣伝したが、このプロジェクトは後に詐欺だったと判明し、創設者が逮捕されている。両氏はプロジェクトから報酬をもらって宣伝していたことを公表しておらず、SECから罰金を科せられた。

ICOとは

「Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開」のことで、企業やプロジェクトが、独自の仮想通貨トークンを発行・販売し、資金調達する行為を指す。ハイリスクハイリターンで投機的側面が強い反面、各国の法整備が追い付いていないことで、詐欺まがいのICOが横行するなど問題点も多く、国際的な規制強化が協調路線にある。

▶️仮想通貨用語集

詐欺の手口は巧妙化

サイバーセキュリティ企業Kasperskyも、仮想通貨に関する詐欺が巧妙化していると報告している。手口としては「偽の仮想通貨取引所」、「仮想通貨マイニングハードウェアの販売詐欺」、「ウォレットの秘密鍵を盗むフィッシングページ」の3種類が多いという。

例えば、偽の取引所は、ビットコイン(BTC)の支払いを約束するクーポンで消費者を誘いつつ、0.005ビットコイン(時価27,000円)程度の認証料金を要求する。その料金を受け取ると行方をくらましてしまう形だ。

こうした偽の取引所では、他のサイトから本物のビットコイン価格データを引用して信ぴょう性を上げていることも多い。

また、世界的な半導体不足を利用したとみられる事例もある。犯罪者は、ビデオカードなど、マイニングに使われる品物を宣伝する広告メッセージを送信。前払いを要求し、そのお金を受け取ると消えてしまう。

Kasperskyは、詐欺の被害に遭わないために、次のような事項を推奨している。

  • 電子メール、メッセージアプリ、SNSで送られてくる取引所のリンクは直接踏まない。
  • iOS、Androidなどの公式アプリストア以外からアプリをダウンロードしない。
  • オンラインストアの安全性に不安がある場合は、そのサイトをWhois(特定のドメインなどについて登録者を調査できるサービス)などで調べる。
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/02 水曜日
14:30
ソニー・シンガポール、オンラインストアでステーブルコインUSDC決済に対応
ソニー・シンガポールが仮想通貨取引所と提携し、オンラインストアでステーブルコインUSDCによる決済サービスを開始。シンガポール初の仮想通貨決済対応家電ブランドとなり、ソニーグループの分散型技術戦略と連動した取り組みとなった。
13:25
エリック・トランプ氏「仮想通貨事業参入のきっかけは不当な銀行口座閉鎖」
トランプ大統領の次男エリック氏は、大手銀行による突然の口座閉鎖が仮想通貨事業参入のきっかけとなったと明かした。同氏は、ブロックチェーン技術により今後10年で金融や銀行の在り方は大きく変わると予想している。
12:56
メタプラネット、ビットコイン追加購入で累計4,206BTCに
メタプラネットが4月2日に仮想通貨ビットコインを160BTC、約20億円分追加購入し、累計4,206BTCに保有量を伸ばした。2025年末1万BTC・2026年末2万1,000BTCを目指し、独自財務戦略を進める。
12:05
ビットバンク、村上信五さん起用の新CM放映開始へ
国内暗号資産取引所の大手ビットバンク株式会社は4月2日、バラエティ番組の司会などで活躍する村上信五さんを起用した新CM「Everybody bitbank」シリーズの放映を4月3日から開始すると発表した
11:44
米グレースケール、バスケット型仮想通貨ETF申請 XRP・ソラナ・ADA含む5銘柄で
米グレースケールがビットコイン他複数の仮想通貨に投資する「デジタル・ラージキャップ・ファンド」のETF転換をSECに申請した。承認されれば一般投資家にも開放される見込みだ。
11:00
「決済用ステーブルコインは利子提供不可」米ヒル議員が強調 コインベースらの嘆願却下
米下院金融委員長が決済用ステーブルコインの利子提供は認められない計画だと強調。コインベースなど仮想通貨業界からの要望を却下した。法案にも禁止条項が盛り込まれている。
10:30
国内上場のenish、1億円相当のビットコイン購入へ Web3事業強化で
株式会社エニッシュが1億円相当のビットコインを4月1日から4日にかけて取得すると発表。ブロックチェーンゲーム開発を手がけながら、Web3領域での事業展開強化と財務戦略の一環としてビットコインを活用へ。
10:15
バックパック、FTX EUの顧客へのユーロ返還手続きを開始
仮想通貨取引所バックパックは、FTX EUの顧客にユーロを返還するための手続きを開始。FTX自体は現金での返還をすでに開始しており、仮想通貨の買い圧につながるのではないかとの見方も上がっている。
08:20
バリュークリエーション、2度目の1億円分のビットコイン購入を実施
東証グロース上場のバリュークリエーション株式会社が3月31日、1億円で7.8BTCの追加購入を発表。3月17日の初回購入から2週間で2回目の投資を実施した。
08:15
ビットコイン一時50万円上昇、米経済指標とトランプ関税政策が影響|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で一時50万円の上昇となった。現在、市場の最大の注目材料はトランプ大統領による関税政策であり、ビットコインはリスク資産である米国株価指数との相関性が非常に高くなっている。
07:50
『ビットボンド』提案、トランプ政権のビットコイン準備金戦略、年間10兆円の財政削減効果も
ビットコイン政策研究所が「ビットボンド」提案を発表。米国債の金利負担軽減と仮想通貨ビットコイン保有増加を同時実現する戦略で、2兆ドル規模で導入した場合、年間700億ドルの節約効果と推算。
07:20
ビットコイン購入準備のゲームストップ、2200億円調達済み
米ゲーム小売大手ゲームストップが15億ドルの無利子転換社債発行を完了し、ビットコイン購入計画を進行。マイクロストラテジーの戦略に類似する企業の仮想通貨投資の新たな展開に。
06:55
三井住友FG、アバランチらとステーブルコインを共同開発
三井住友FGは、ステーブルコインの開発を行うことがわかった。仮想通貨アバランチを開発するAva Labsら3社と協業し、26年度を目処にした発行を検討している。
06:35
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、二社統合モデルでIPO計画
トランプ家支援のAmerican Data CentersとビットコインマイナーHut 8が設立した合弁会社American Bitcoinが上場計画を発表。エネルギー・インフラとマイニング事業を二社統合モデルで展開していく。
06:12
ブラックロック、英で仮想通貨事業者認可を取得、ビットコインETF提供へ
世界最大の資産運用会社ブラックロックが英国金融行動監視機構から仮想通貨事業者として認可を取得。資産12兆ドルの投資巨人が欧州向けのビットコインETFを英国拠点から運営へ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧