はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

マウントゴックスの再生計画案、可決 弁済に向けて前進

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

民事再生認可、弁済手続きへ

2014年に経営破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(株式会社MTGOX)の管財人は20日、同取引所の再生計画案が認可されたことを発表。債権者への弁済に向かって一歩前進した。

東京を拠点として、仮想通貨黎明期に運営されていたマウントゴックスは、ビットコイン(BTC)の大規模流出により経営破綻。その後、破産手続きを進めていたが、一部の債権者が民事再生の適用を求め、2018年からその手続きが進められていた。

破産手続きの場合には、マウントゴックスに残存するビットコインなど仮想通貨が2014年当時の価格で評価されることになり、弁済金額の上で大きな差が生じるため、民事再生が求められていた形である。

2020年時点で債権者に送られた書簡では、民事再生の場合、2018年に民事再生手続きが開始された時の価格(ビットコインの場合は、約7,000ドル)で換算される可能性があると言及されていた。

20年12月には、管財人を務める小林信明弁護士が「再生計画案」を東京地方裁判所に提出。今回、投票した債権者数の99%という多数が、この再生計画に賛成し、東京地裁もこれを認可した格好だ。

マウントゴックスとは

東京都に拠点を構えるビットコイン交換所である。当初、ジェド・マケーレブによって人気カードゲームであるマジック:ザ・ギャザリングのトレーディングカードを売買するオンライン交換所として開設され、社名の由来はMagic: The Gathering Online eXchangeを略したものである。過去、サーバーが何者かによってハッキングされ、ビットコイン(BTC)と預かり金が大量流出してしまった事件は有名である。

▶️仮想通貨用語集

今後の手続き

小林弁護士によると、再生計画の認可決定は、これから約1か月程度で確定する見込みであり、その後、再生計画に従って、債権者に弁済が実施される予定だ。

この予定に変更があった場合や、弁済の具体的時期、手続、金額など詳細については、追って債権者に通知される。債権者は、オンラインの再生債権届出システムに口座登録して、弁済資金を受領することができるという。

10年越しの弁済に期待

2011年の、マウントゴックスからの仮想通貨流出と、その後の2014年の経営破綻により、約24,000人のマウントゴックス・ユーザーが影響を受けていた。同取引所は、当時の金額で4億6,000万ドル(約526億円)相当だった85万ビットコインを失ったとされている。

今回の認可により再生手続きが順調に進めば、被害を受けたユーザーは10年以上経ってから、ついに補償を受け取れることになる。

管財人の以前の報告によると、マウントゴックスは2019年9月時点で約14万1,686ビットコインと、約14万2,846ビットコインキャッシュ(BCH)を保有している。

この際、管財人は、ビットコインのハードフォークにより生じた仮想通貨(ビットコインキャッシュ)に関しても、債権者に弁済する原資になるとの考えを示していた。

記事執筆時点でのビットコイン価格は、約6万5,000ドルと高騰した関係で、管財人の保有ビットコインの評価額は92億ドル(約1兆500億円)以上に上り、マウントゴックスから流出した当時の4億6,000万ドル(約526億円)を遥かに上回る額となっている。債権者に対する支払総額や詳細な返金方法はまだ確定していないが、同取引所破産時の額より多く受け取るケースも増える見通しだ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/29 水曜日
18:28
平将明議員、高市内閣で新たなポジションに就任 引き続き「Web3政策」の中核担う
石破前政権でデジタル大臣を務めた平将明氏が、自民党のサイバーセキュリティ本部長とWeb3小委員会委員長に就任。暗号資産税制改革のホワイトペーパーを取りまとめた実績を持つ平氏が、党内で政策立案の中枢を担う。
18:04
GrayscaleソラナETF上場控え 市場の熱気高まる
グレースケールのソラナETF(GSOL)が29日にNYSE Arcaで取引開始。先行するビットワイズBSOLは初日5600万ドルの出来高を記録し、2025年上場の仮想通貨ETF中で最大に。米政府閉鎖下でも市場は活発な動き。
17:04
株主優待に「仮想通貨XRP」導入、SBIインシュアランスG
SBIインシュアランスグループが株主優待に仮想通貨XRPを導入。100株以上の保有で最大1.2万円相当を進呈。暗号資産優待の導入が国内でも広がりを見せている。
14:45
トム・リー率いるビットマイン、170億円相当のETHを新規購入か=Lookonchain報告
トム・リー氏率いるビットマインが約173億円相当のイーサリアムを新規購入かと報告。保有額は2兆円超え、世界最大のETH保有企業として総供給量の2.8%を保有。株式の流動性も米国46位にランクイン。
14:00
バイナンス、3銘柄を11月上場廃止予定
大手仮想通貨取引所バイナンスがフラミンゴ、カデナ、パーペチュアルプロトコルの現物取引ペアを11月12日に上場廃止すると発表した。定期審査の結果、業界基準を満たさないと判断された。
13:40
【2026年度】仮想通貨(暗号資産)の最新税制要望から読み解く今後の法改正シナリオ|Aerial Partners寄稿
JVCEAと金融庁が2025年に提出した仮想通貨税制の最新要望を解説。ETF導入、申告分離課税、株式等同等扱いの3つの改正シナリオと、今後の制度変更に向けて準備すべきことを整理する。
13:35
RWAトークン化企業セキュリタイズ、SPAC上場決定 評価額は約1900億円
RWAトークン化大手のSecuritizeが、Cantor Equity Partners IIとのSPAC合併により株式上場を発表。企業価値12.5億ドル、ブラックロックなど既存投資家が全株保有。市場シェア20%を占める最大手プラットフォーム。
13:25
米ビットコインETF、ブラックロック除外では年初来マイナスフローに
K33のアナリストが、米国の仮想通貨ビットコイン現物ETFの年初来流入がIBITに集中していると指摘。ブラックロックの役割の大きさが示されている。
13:20
リップルやSBI出資のエバーノース、10億ドル相当のXRPを保有=オンチェーンデータ
エバーノースが約3.89億XRPを購入し、投資額は9.47億ドルに達したことが分かった。既に5000万ドル以上の含み益を得ている。
12:39
万博提供のデジタルウォレット、約100万ダウンロード達成
大阪・関西万博で提供された「EXPO2025デジタルウォレット」が約100万ダウンロードを達成。会期中に累計590万件の取引を処理した。10月31日より「HashPort Wallet」へリニューアルし、マルチチェーン対応やDEX機能を搭載する。
12:05
Oasys、イーサリアムとのブリッジ対応を発表
ゲーム特化型ブロックチェーンOasysが、イーサリアムとのブリッジに対応。異なるチェーン間での資産移動が可能に。分散型取引所での交換も開始し、IPトークン化への展開を加速。
12:05
『甲虫王者ムシキング』のブロックチェーンゲーム 11月上旬にリリース予定
Kyuzanがセガの人気IP『甲虫王者ムシキング』のブロックチェーンゲームを開発。MUSHIトークンを活用した期間限定カードバトルとして10月下旬にリリース予定。約90種類のムシカードが登場。
11:35
トランプ一族関与のワールドリバティ、USD1ポイント参加者に1.8億円相当のWLFIトークンを配布
トランプ一族関連のワールドリバティがUSD1ポイントプログラム参加者への報酬配布を発表した。提携取引所を通じて合計840万WLFIトークンが配られる予定だ。
11:15
テザーゴールド、時価総額3200億円に倍増 金の価格高騰を受け
テザーが金連動トークンXAUTの第3四半期証明書を公開し、スイス保管の現物金による完全裏付けを報告した。金価格上昇を背景に時価総額は8月から倍増し3200億ドルに到達。
10:55
サークル独自のレイヤー1「Arc」、テストネット始動 ブラックロック・ビザ含む100社超が参加
サークル社が新ブロックチェーン「Arc」のテストネットを開始。ブラックロック、ビザなど100社超が参加し、USDC を活用した次世代金融インフラの構築を目指す。ステーブルコイン市場は3000億ドル規模に成長。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧