中央銀行の規制は不明確
複数のスペインの銀行は暗号資産(仮想通貨)関連サービスの提供を計画していることがわかった。地元紙El Paisが報じた。
報道によると、すでに一部の銀行は仮想通貨サービスの提供に備えているが、スペインの中央銀行が10月29日にオープンする予定の登録制については未だ同行から指示を受けていないという。
スペインの中央銀行は今年の6月に、金融機関が仮想通貨サービスを提供できるようインフラを整備し、9月~10月にかけて公開する計画を発表していた。
登録制度は主に資金洗浄対策に関するものと見られているが、すでに規制されている金融機関にも新たな登録が必要なのかという点や、規制要項の範囲についても明確でないことに対して、銀行らは不満を示しているという。
スペインには仮想通貨に特化した法律は存在しない。しかし、今年の4月に施行されたEUの第5次マネーロンダリング指令に関する法律を含む複数の要項をもとに、仮想通貨取引所が当局に登録する制度を設けた。スペインの国家有価証券市場委員会(CNMV)は8月に、HuobiとBybitを含む12社の金融企業に対して、投資サービスを提供する権限がないと警告を出した事例がある。
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スペインの中央銀行の登録制度が定かでない一方、スイスやフランスでは仮想通貨の規制は整っている。例えば、スペインの金融大手BBVAは6月に、スイス部門「BBVA Switzerland」を通してプライベートバンクの全顧客にビットコイン(BTC)の取引とカストディのサービスを提供し始めた。