CoinPostで今最も読まれています

NFT担保ローン、1作品で1億円以上の融資額を記録

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

NFTを担保に140万ドルを貸し付け

NFT(非代替性トークン)担保ローンのプラットフォームNFTfiは10月29日、約140万ドル(約1.6億円)のレンディングが行われたことを発表した。1つのNFTを担保とした融資額としては、過去最高になるという。

関連大企業の関心集める「NFT」の魅力とは|主な特徴と将来性を解説

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

人気NFTコレクションCryptoPunksの制作スタジオLarva Labsが作成したNFT「Autoglyph #488」を担保としたもので、貸し付け条件は30日、APR(実質金利)は9.69%であった。

このNFTはAutoglyphシリーズの中でも、最も希少なタイプである。Autoglyphは、アートを作成するアルゴリズムがイーサリアム(ETH)のブロックチェーン上に保存されているアートコレクションで、現在の最低価格は299ETH(約1.6億円)だ。

NFTfiはピアツーピア(P2P)のレンディングプラットフォームで、今回のローンは、MetaStreet DAOが提供。KrypToniKという暗号資産(仮想通貨)ユーザーに、ステーブルコインDAIの貸し付けが行われた。MetaStreet DAOは、NFTを担保に融資を受けたい人に資金提供することを目的とした自律分散型組織(DAO)である。

DAOとは

自律的に機能する分散型組織を指す。「Decentralized Autonomous Organization」の略。一般的な企業などとは違い、経営者のような中央管理者が存在しない。参加メンバーやアルゴリズムによって運営管理が行われる。

▶️仮想通貨用語集

NFTfiの仕組み

NFTfiは、借り手と貸し手のマッチングを行うプラットフォームで、貸し手が得た利息に対して5%の手数料を課すことで収益を得ている。

借り手が自分のNFTをサイトに掲載し、貸し手はその情報を閲覧して、融資のオファーを出すシステムで、元本、期間、年利などはすべて交渉可能だ。レンディング期間は従来型資産の融資よりは短いことが多く、通常は7日、30日、90日のいずれかであるという。

NFTfiの創設者Stephen Young氏は、「流動性を提供したいユーザーは、優良な資産を担保にしたいと思っている」として、具体的には「CryptoPunks」、「Autoglyphs」、「Art Blocks」、「Bored Apes Yacht Club」などの高く評価されているNFTコレクションの名前を挙げた。

NFTが大きく値上がりした事例も

NFTは融資を受ける際の担保として使われ始めている。その仕組みは、他の担保を元にしたローンと同様であり、返済が滞ると、資金の貸し手に担保を取られてしまう。

NFTfiを通して大きな利益を得た貸し手も存在している。あるNFTコレクターは、「Elevated Deconstructions」という名前のNFTを担保として、3.5ETHを借りた。

このNFTの当時の販売価格は、ローン金額と同等の3ETH前後だったが、その後95ETHまで上昇。借り手が返済を行わなかったため、貸し手は価値が大きく上昇したNFTを入手することができたという事例があった。

このNFT担保ローンという市場は急成長しているところで、NFTfiの他にも、Strip Finance、Banksea Finance、Drops DAO、Unbankedなどが類似のサービスを相次いで提供している。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア