はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米政府、ランサムウェア関与疑惑の仮想通貨取引所を制裁対象に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ランサムウェア関連で新たに取り締まり

米国財務省は8日、ランサムウェアに関与した疑いがあるとして、暗号資産(仮想通貨)取引所Chatexなどを新たに制裁対象に指定した。ロシア人とウクライナ人のランサムウェア運営者2人を起訴したことを併せて発表している。

ランサムウェアとは

ハッキングを仕掛けたうえで、元の状態に戻すことを引き換えに金銭を要求するマルウェアのこと。「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

米財務省外国資産管理局(OFAC)は、ランサムウェアに関する金融取引を助けたとして、仮想通貨取引所Chatexおよび、その支援を行っていたIzibits OU、Chatextech SIA、Hightrade Financeという3つの企業を制裁対象に指定。

Chatexの取引を分析すると、その半分以上が、ダークネット市場、高リスク取引所、ランサムウェアなどの不正な、または不正リスクが高い活動に直接つながっていた。

このChatexは、9月に米国政府より制裁対象に加えられた、ロシア拠点の仮想通貨取引所Suexとも直接的な関係が見出されたという。

関連米初の仮想通貨取引所制裁、ランサムウェア攻撃に加担と指摘

Chatexが拠点の1つを置いていたラトビア政府当局は、運営企業Chatextechの業務を直ちに停止して会社登録・企業行動に関する法令違反で罰金を課している。この企業の役員は、同国のブラックリストに登録されたが、全員がラトビア以外の国籍を有していた。

また、エストニア政府当局は、Izibits OUのライセンスを取り消した。

このように各国に拠点がまたがっている状況で、米財務省は、ラトビアとエストニアの政府機関パートナーとの緊密な連携により、多大な恩恵を受けたとしている。

ランサムウェア攻撃の犯人を起訴

さらに、財務省OFACは、ウクライナ人のYaroslav Vasinskyi被告(22歳)とロシア人のYevgeniy Polyanin被告(28歳)を、米国に対するランサムウェア攻撃に関与したとして制裁対象に指定。同時に、米司法省はこの2人を起訴した。

ロイター通信の報道によると、Vasinskyi被告はポーランドで逮捕され、現在米国への身柄引き渡し手続き中である。Polyanin被告はまだ逃亡中だという。

Vasinskyi被告は、7月に起きた米IT企業Kaseyaに対するランサムウェア攻撃を率いていたとされる。Polyanin被告も、いくつかの米国政府機関や民間企業をランサムウェア攻撃の標的にしていた。

米司法省は、Polyanin被告が関わったとされる、3,000件のランサムウェア攻撃について、610万ドル(約6.9億円)相当の仮想通貨を回収したとしている。

国際的協調の必要性

今回の発表で、米財務省は「ほとんどの仮想通貨活動は合法的なもの」としつつ、仮想通貨は「ランサムウェアの身代金」として使われており、「悪質な仮想通貨取引所が、ランサムウェア攻撃で重要な役割を果たしている」と指摘。

国際的に仮想通貨セクター、特に仮想通貨取引所が、マネーロンダリング/テロ資金調達防止(AML/CFT)の国際基準を遵守することが求められるとしている。

また、国際的な協調行動により、不正な金融活動の取り締まりが行われるようになっている状況に触れて、次のように説明した。

今回の米国政府と海外パートナーの協調行動は、国際的なパートナーシップにより、様々な国や地域において様々な技術を使って行われている、不正な金融活動を検知し、阻止する能力が高められていることを示すものだ。

10月には、米国、欧州、日本など30カ国・地域が参加して、ランサムウェア攻撃対策のための会合が開かれており、各国が連携していく必要性が認識された。

関連日米欧30カ国、ランサムウェア対策で共同声明 中露を念頭

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/28 金曜日
13:15
イーサリアム「ペクトラ」の実装日が4月30日と仮決定、次期「フサカ」の動向は?
カオスつうかイーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ氏が「ペクトラ」アップグレードの実装日を4月30日と仮決定。次期開発に関しても進捗が確認された。
11:30
米司法省、ハマス関連の仮想通貨約3000万円を押収 資金調達を阻止
米司法省が、イスラム系組織ハマスからUSDTなどの仮想通貨を20万ドル相当押収した。ハマスは仮想通貨による寄付募集やマネロンを行っていたとみられる。
10:50
リップル社、アフリカの決済企業Chipper Cashと提携
リップル社は、アフリカの決済企業Chipper Cashとパートナーシップを締結。仮想通貨を活用するリップルペイメントを導入し、アフリカにおける国際送金の速さやコスト効率を向上させる。
10:45
トランプ指名のアトキンス氏が仮想通貨規制方針示す SEC委員長指名公聴会で
米上院銀行委員会が、次期SEC委員長候補ポール・アトキンス氏の公聴会を開催した。ウォーレン議員が利益相反の可能性を追及した他、仮想通貨関連の議題も俎上に上った。
10:10
米政府、12億円相当のビットコイン移動 戦略的準備金に向けた準備か
トランプ大統領の大統領令に基づき、タイの犯罪組織から押収された846万ドル相当のビットコインが米政府によって移動されたことが観測された。
09:35
フランス国有投資銀行、40億円規模の仮想通貨ファンドを設立
2700万ドルのトークンファンド フランス国有投資銀行Bpifranceが3月27日、仮想通貨およびブロックチェーン分野における新たな投資戦略を発表した。仏国内のデジタル資産エ…
08:15
ICEがCircleと提携、USDC活用で次世代金融商品開発へ
米金融大手によるステーブルコイン取り組みが加速中。Intercontinental ExchangeとCircleが提携し、USDCの新たな市場を開拓へ。
07:50
ソニュームとアニモカが提携 アニメファンのWeb3参入を推進へ
アニモカブランズは、仮想通貨イーサリアムのソニーグループのL2ソニュームと提携。IDレイヤーを構築して、アニメファンをWeb3領域に取り込みやすし、ユーザーの関与を強化する。
07:30
ビットコイン大口投資家、3月に約13万BTC買い増し 
Glassnodeの最新レポートによると、大口投資家がビットコインを大量に購入。市場の不確実性にもかかわらず、大口投資家は自信を示している。
06:55
ゲームストップ株価暴落、投資家はビットコイン戦略を懸念か
ゲームストップの株価が27日に暴落した。投資家は同社のビットコイン獲得戦略を嫌気し売りを加速させた。
06:05
ジブリ風アートに因んだミームコインが高騰、 ChatGPT-4o画像生成機能のリリースで
OpenAIのChatGPTがもたらしたジブリ風AI画像トレンドと、急騰する仮想通貨ジブリ・ミームコインの驚きの実態を解説。
03/27 木曜日
17:05
ビットトレード、貸暗号資産の特別募集「ユーピーシーエックス(UPC)」で開始
ビットトレードがユーピーシーエックス(UPC)の貸暗号資産特別募集を開始。14日間で年率100%相当の高利率が魅力。なお、リスクや注意事項の理解も不可欠。申込条件やメリットを解説する。
14:05
イオレ、暗号資産関連事業参入準備へ Web3ファンドから約4.2億円を調達
暗号資産金融事業への参入準備へ 東証グロース上場企業のイオレは26日、投資事業有限責任組合JAIC-Web3ファンドと株式会社ZUUを割当先とする第三者割当増資を実施すると発表…
11:52
ビットコイン8.7万ドル台で推移、Hyperliquidの「市場操作」臨時対応には賛否両論も
ビットコイン価格が前日比3.99%上昇し8.7万ドル台に回復した。CoinShares報告によると、機関投資家から7.2億ドルの資金が流入し5週間連続の流出傾向が反転する。一方、Hyperliquidは市場操作されたJELLYJELLYトークンを上場廃止にし、分散型理念と利用者保護のバランスに関する議論が浮上した。
11:30
ビットコインとともに注目のトップ20銘柄、Grayscale最新リサーチ
グレースケールが最新の仮想通貨市場レポートを公開した。ビットコインの活動レベル、ミームコイン取引の変化、新たなトップ20銘柄などを解説している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧