コインベースの第3四半期の業績
米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは9日、2021年3Qの投資家向けレターを発行、決算報告を行った。第3四半期(7~9月)の収益は、仮想通貨市場の冷え込みを反映しており、取引量、収益、月間取引ユーザー数のすべてが減少したという。
なおコインベースは、第4四半期(10~12月)に関しては、回復が見込まれるのではないかと予測している。
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発表によると、3Qの純収益は12億3,500万ドル(約1,390億円)で、第2四半期の20億3,300万ドル(約2,300億円)から減少。調整後のEBITDAは、第2四半期の11億5,000万ドル(約1,300億円)に対し、6億1,800万ドル(約700億円)となった。
EBITDAとは
利子・税の支払い前、減価償却費控除前の利益のこと。英語でEarnings before Interest, Taxes, Depreciation and Amortizationの略。国ごとに異なる会計基準の影響を軽減して、グローバル企業の収益力を測定しようとする指標である。
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また、取引所の仮想通貨取引高は、4,620億ドル(約52兆円)から3,270億ドル(約37兆円)に低下。その大部分(72%)は機関投資家向けの取引だった。
アルトコインの取引量や取引収益に占める割合は上昇している。
取引量の19%がビットコイン(BTC)、22%がイーサリアム(ETH)で、その他の仮想通貨は59%を占めていた。第3四半期末の時点で、コインベースは、取引用に103銘柄、カストディ用に158銘柄をサポートしている。
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プラットフォームに預けられている資産は1,800億ドル(約20兆円)から2,550億ドル(約29兆円)に増加した。
また、同社プラットフォームで取引を行った月間ユーザー数は、第2四半期の880万人から減少して740万人になった。累積の認証済みユーザー数は第3四半期に7,300万人に達しているという。
第3四半期後半から回復の兆し
コインベースは、3Qは仮想通貨市場の停滞を受けて取引量が低下したものの、市場全体に比べると低下をある程度抑えられたとしている。世界のスポット取引量は2Qに比べて37%減少していたところ、コインベースの総取引量は同じ期間に29%の減少にとどまっていたという。
さらに、4Qに入ってから市場が好転している傾向がみられるとして、次のように説明している。
ボラティリティ(価格変動)の低下と仮想通貨価格の下落により、市況が軟化した状態で3Qを迎えたが、3Qの後半には市況が大幅に改善し、この改善傾向は第4四半期に入ってからも継続している。
当社は一貫して、仮想通貨のボラティリティが当社の取引収益に影響を与える重要な要因であることを指摘してきた。Q3の結果も、このことを示している。
コインベースは、3Qと比較して、4Qの小口月間取引ユーザー数と総取引量は増加すると考えている。
様々な新規サービス
コインベースは、3Qに、給与を仮想通貨などで直接アカウントに受け取れるサービス(米国向け)や、NFTマーケットプレイスの開設など、新たなサービスも発表していた。
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