独自のビルトインウォレット
インターネットブラウザBraveは16日、独自の暗号資産(仮想通貨)ウォレット「Brave Wallet」をローンチした。
16日に公開されたGitHubの更新には、ブラウザ内ビルトインの仮想通貨ウォレットのほかにも、いつくかのシステムアップデートも盛り込まれた。
Brave独自のウォレットはMetaMaskに似たもので、仮想通貨・NFTのカストディやスワップ機能を備えており、イーサリアムの仮想マシンとの互換性を持つトークンにもすべて対応する。また、CoinGeckoのデータを統合し、「ライブマーケットデータ」をみることもできるという。
一方、Braveブラウザにビルトインされたウォレットであるため、MetaMaskのようなエクステンションを不要とする。
Braveはプライバシーを重視しており、不正広告やトラッカーをブロックする機能を備えているインターネットブラウザ。広告を閲覧することで、ユーザーにBasic Attention Token(BAT)が付与されるシステムを導入している。BATは、イーサリアムの「ERC20」規格に基づいて発行されるトークンだ。
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Braveが独自のウォレットをリリースする動きに関しては、顧客基盤を拡大する狙いがあると見られる。現在、主流ブラウザウォレットのMetaMaskのユーザーは月間1,000万人を超えている。一方、Braveは4,200万人の月間アクティブユーザーを抱えているとされている。
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また、先週のソラナ(SOL)関連の大型カンファレンス「Breakpoint」では、Braveが2022年前半に、デスクトップとモバイルのブラウザに、ソラナ・ブロックチェーン対応のウォレット機能を搭載することが発表されていた。Braveはウォレット事業で独自の経済圏を強化しようとしている。