はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

Bobby Leeが語る『お金の自由』:法定通貨とビットコインの違い

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

中国の仮想通貨業界の重鎮がブロックショー参加
5月28日と29日にかけて行われたブロックショーで中国最大級の仮想通貨取引所である『BTCC』の元CEOであるBobby Lee氏が登壇し『お金の自由』と題して仮想通貨が金融界に与える影響について語りました。
貨幣の問題点は権力の偏り
リー氏は既存の貨幣は権力が政府や中央銀行などに集中している事を懸念視。ジンバブエのハイパーインフレなどの実例を元に、現状の課題について触れました。
信頼できるのは数式と暗号だけ
価値が個人情報ではなくプライベートキーに紐づいてるビットコインの方がデジタル資産の時代にふさわしく、優れている点を強調しました。また法定通貨と違いビットコインは誰にも没収されることが無い事を力説しました。

Bobby Lee(ボビー・リー)

出典:CoinPost撮影

中国最大の仮想通貨取引所BTCCでCEOを務めていた仮想通貨業界での権威。

それ以前はウォールマートのeコマースの中国部署の最高技術責任者を歴任。

主要仮想通貨、ライトコインの開発者であるチャーリー・リーは実の弟。

法定通貨のウィークポイント

プレゼンはリー氏は現在使用されている法定通貨の決定的な弱点として政府によって支配されている点の指摘で始まりました。

国や政府は変わります。

ジンバブエや最近ではベネズエラが最たる例です。

ジンバブエで起きたハイパーインフレのように、昨日は価値があったかもしれない貨幣が急に価値がなくなる可能性があります。

政府の失敗によって価値が変動する可能性のある不換紙幣(政府・中央銀行が発行するペーパーマネー)。

ジンバブエではハイパーインフレが続き1000億ジンバブエドルや一兆ジンバブエドルが発行されるまでに至りました。

ジンバブエ政府が紙幣を発行し続けた事が通貨の価値を最終的に引き下げ、インフレの一因となったのです。

しかし、現在は事実上価値のない通貨となってしまい、違う通貨が導入されました。

また英国で5ポンド紙幣が法定通貨としての立場を失った事も挙げました。

イギリスで2002年から流通している5ポンド紙幣が2017年5月以降お金として利用できなくなりました。

今までは価値があった紙幣が瞬く間にただの紙切れに変貌してしまいました。

どんなに個人がお金を保有していても最終的なコントロールは人々ではなく政府や中央銀行などの中央集権的な機関にある

とリー氏は述べました。

さらにリー氏は家を購入するのに必要な住宅ローン、車のローンや航空券の購入に個人情報が紐づいてる事も問題視しました。

航空券を買うにも私がボビー・リーである事を証明しないと飛行機に乗れません。

実際には自分の個人情報に紐づいています。

ですから最後の最後で航空券を誰かに譲渡する事もできませんので個人にコントロールがありません。

法定通貨は政府次第では発行量も増加します。

また通貨は没収されたり価値が急変する可能性もあり、個人情報に紐づいてる場合は第三者の管轄に頼らなければ特定の物は売買できません。

これらは既存のお金の問題でそれぞれ個人の自由を大きく妨げています。

ビットコインの優れている点

対照的にビットコインは最大流通量は2100万枚と固定されています。

またマイニングによって新たに流通する量もある程度予想できます。

これにより新たに通貨を発行することによる価格の変動は避けられます。

またビットコインは政府や中央銀行ではなく数式に基づく暗号理論による通貨です。

つまり英国の5ポンド紙幣とは違い、ビットコインが没収される事は決して起こり得ないのです。

そして個人情報ではなくプライベートキーによりビットコインが管理されるので、個人情報ではなくその数字が大事となります。

またリー氏は

個人情報ではなくプライベートキーが必須となることにより人々に支配が戻る

と力説しました。

そしてプライベートキーがいかに重要であるかを強調する為に会場のプロジェクターに自身のBTCウォレットのパブリックキーとプライベートキーを公開。

出典:CoinPost撮影

100ユーロ(約1万2千円)分のBTCが入ったアカウントの情報を会場で開示して会場全体がどよめきました。

いち早くQRコードを読み込めたラッキーな1名の方が無償でBTCを入手しました。

この気の利いた演出によりプライベートキーを知っている事がいかに大切であるかが強調されました。

仮想通貨の投資における4つのよくある間違い

またリー氏は具体的は投資のアドバイスはしませんでしたがHODL(継続して保持)するよう薦め、以下の4つのよくある間違いを挙げました。

1.購入に対する優柔不断

買うか買わないか曖昧で中途半端に決断するのは普通の株取引でも良くないと言われています。

一度決めたら貫き通す事が大事とのことでした。

2. 十分な額を買わない

もうひとつの間違いは仮想通貨を買う時少額しか買わないこと。

後々価格が上昇した時後悔が残るからです。

3. 少ない利益で売ってしまう

株取引にも通じることですがコツはいかに高値で売るかです。

価格の上昇が少し続いていても気長にHODLすることをリー氏は薦めていました。

4. 価格が急下落している時に売ってしまう

仮想通貨市場は良くも悪くも変動性が高い事で有名です。

しかし価格が下落していても上昇する時と同じく、長い視野で市場を見ることの重要性を強調していました。

価格の上下が激しいのが日常茶飯事である仮想通貨市場。しかしリー氏は

5年、10年と長期的な期間でビットコインを保有し続ければ10倍、100倍の利益が見られるでしょう。

と強気な発言で締めくくりました。

最後にプレゼン後、CoinPost編集部はリー氏にインタビューを行い、6月に開始する新しい仮想通貨取引プラットフォームについて伺いましたがコメントはいただけませんでした。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。
16:14
米仮想通貨取引所コインベース、「LiquiFi」買収でトークン発行支援事業強化へ
米コインベースがトークン管理プラットフォーム「LiquiFi」を買収。トークン発行者を初期段階から支援するプラットフォームであり将来的に機関投資家向けサービスにも統合予定だ。
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧