はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

IMF、「仮想通貨には国際的な規制枠組みが必要」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「仮想通貨規制について国際的な協調が必要」

国際通貨基金(IMF)は10日、公式ブログで暗号資産(仮想通貨)に対するグローバルな規制の必要性を呼びかけた。各国間で連携した規制が行われていないことにより、不安定な資本の流れを後押ししかねないとしている。

まずIMFは、仮想通貨のボラティリティ(価格変動)の大きさに触れた。仮想通貨全体の、約2兆5,000億ドル(約283兆円)にまで達した時価総額は、「ブロックチェーンのような技術革新の経済的価値が大きいことを示す」と認めつつ、何かのきっかけで暴落することもあり、評価額が適切かどうかは不確実であると示唆している。

出典:IMF

IMFの示した図では、2020年4月から2021年10月までの間に、仮想通貨の時価総額が大きく変動した様子が読み取れる。

さらに、IMFは仮想通貨取引所、ウォレット、投資家保護、ステーブルコインの準備金などに関わるリスクや、発展途上国において、仮想通貨が国内通貨に取って代わり、規制を回避するリスクなどを指摘。こうしたリスクに対処すると同時に、仮想通貨を役立てていくことも可能にする「包括的な国際基準」が必要だと唱えた。

すでに、金融活動作業部会(FATF)などの国際的な基準設定機関がガイダンスを提供しているものの、これらの取り組みだけでは、金融市場の健全性、金融の安定性、投資家保護に対するリスクを管理するための国際的なフレームワークが、充分に提供されるものではないという。

仮想通貨規制に必要な3つの要素

IMFは、グローバルな仮想通貨規制フレームワークには、以下の3つの要素が必要だとした。

  1. 暗号資産サービスプロバイダーのライセンス制度
  2. 規制要件をユースケースに合わせて調整すること
  3. 銀行などを対象とする仮想通貨保有などに関する要件

まず、一つ目に関しては、準備金や資産の保管、転送、決済、カストディなどに関して、既存の金融サービスに適用されてきたような、ライセンス制度が必要だとしている。

二つ目については、例えば「投資向けのサービスや商品には、証券規制当局が監督する証券ブローカーなどと同様の要件を設ける」ことを提案。一方で「決済用のサービスや商品は、中央銀行などが監督する銀行預金と同様の要件を持つべきだ」という。

三つ目については、銀行、証券、保険、年金などの既存金融サービスについて、資本要件や、仮想通貨などへのエクスポージャーについての制限を課すべきだと述べた。

銀行などが仮想通貨のカストディサービスを提供する場合には、その機能から生じるリスクに対応するための要件を明確にすべきだとも続けている。

IMFは「今から包括的な規制の取り組みを始めれば、技術革新がもたらす利益を享受しつつ、金融の安定性を維持するという政策目標を達成することができる」と記事を締めくくった。

エクスポージャーとは

英語でexposure。金融ポートフォリオの中で、ある資産の価格変動などに影響を受ける金額や比率のこと。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/28 土曜日
14:00
仮想通貨配分を4割まで推奨、米著名金融アドバイザー「従来60-40モデルは時代遅れ」と見解
著名金融アドバイザーのリック・エデルマン氏は最新見解で仮想通貨ポートフォリオ配分を従来の1%から最大40%へ大幅引き上げを推奨。
13:15
米上場Genius Group、ビットコイン買い増し構想 勝訴した際の損害賠償で
NYSE上場のGenius Groupが、訴訟勝利の場合に得られる推定10億ドルの50%をビットコイン購入に充当する計画を発表した。昨年よりビットコイン財務戦略を採用している。
11:26
イーサリアム取引量史上3位、価格低迷でもネットワーク急増
イーサリアムが6月25日に175万件の取引を記録し史上3位を達成。価格は低迷するもネットワーク活動は活発化、従来のアルトシーズン理論に変化の兆しになるか。
10:25
イスラエル当局、仮想通貨報酬によるスパイ容疑で3人逮捕=レポート
イスラエル当局がイラン諜報機関の工作員3人を逮捕。仮想通貨で報酬を受け取り、9000万ドル被害のノビテックス攻撃との時期的関連が注目されている。
09:45
ポリマーケットの評価額10億ドルに達する見込み USDCにも恩恵か=コインベース
分散型予測市場ポリマーケットが2億ドル資金調達しユニコーン企業になる見込みだ。コインベースは、ポリマーケットの台頭はステーブルコインUSDCにも恩恵になると分析している。
08:50
ストラテジー株トークンなど主要銘柄、Gemini EU向株式サービス開始
仮想通貨取引所Geminiが欧州連合でトークン化株式サービスを開始。マイケル・セイラーのストラテジー株を皮切りに、24時間365日取引可能な新金融サービスを提供する。
08:00
ブータン、ビットコイン保有額が13億ドルに到達
ブータンが、仮想通貨ビットコインを13億ドル相当保有していることが注目を集めている。この保有額は同国のGDPの40%に相当する。
07:55
リップル、SEC相手の控訴を取り下げ 5年間の法廷闘争が終結へ
リップル社のガーリングハウスCEOが28日、SEC相手の控訴を取り下げると発表。約5年間続いた法廷闘争が終結し、同社は事業発展に注力する方針を示した。
07:10
米仮想通貨銀行アンカレッジ、USDC等の段階的廃止発表 業界から「利益相反」批判
米仮想通貨カストディ銀行アンカレッジがUSDCとAUSDの段階的廃止を発表、ステーブルコイン安全性評価で業界から自己利益優先との批判を受ける。サークル株価は15%と大幅安。
06:49
韓国カカオペイ株急落、ステーブルコイン規制懸念が背景か=報道
韓国カカオペイ株がステーブルコイン参入期待で急騰後17%下落、投資リスク銘柄指定で売買停止。米サークル株も15%安と波及か。
06:15
ロビンフッド、XRPとソラナのマイクロ先物契約を開始
米デジタル証券大手ロビンフッドがマイクロ先物でXRPとソラナを追加、ビットコイン金曜先物のマイクロ版も提供開始し仮想通貨商品を拡充。
05:55
トランプ大統領発言「ビットコインがドル圧力緩和」仮想通貨産業の雇用創出を評価
トランプ大統領が28日記者会見でビットコインのドル圧力緩和効果を言及、米国の仮想通貨産業構築と雇用創出への前向きな評価を表明。
06/27 金曜日
16:00
ブロックバリュー大西社長が語るAIインフラの未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のプラチナスポンサーとしてブース出展を決めた、ブロックバリューの大西基文社長独占インタビュー。「ジャパン・テクノロジーで日本の底力になる」をスローガンに、AIサーバーで日本のWeb3インフラ強化に挑む。
13:40
トランプ政権、7月に複数仮想通貨規制法案成立の見通しか=サックス仮想通貨特命官
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏が7月の重要法案成立の見通しを示唆。GENIUS法でステーブルコイン規制、CLARITY法で仮想通貨定義明確化へ。
13:10
インド与党BJP報道官、ビットコイン準備金導入を提唱
インド与党BJP報道官のバンダリ氏が、仮想通貨ビットコイン準備金の試験導入を提唱した。また、インドもブータンのようにBTC採掘を行う能力を持っているとも指摘した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧