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米議員、FRBによる個人向けCBDCの発行を禁止する法案を提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CBDC発行に関し連邦準備法の改正を提案

暗号資産(仮想通貨)支持派として知られるトム・エマー下院議員は12日、米国連邦準備制度理事会(FRB)が、個人向けに中央銀行デジタル通貨(CBDC)を発行する行為を禁止する法案を提出した。

法案の内容は極めて明快で、「連邦準備銀行が、個人に対して直接特定の商品やサービスを提供することを禁止するために連邦準備法を改正する」というもの。この法案が可決された場合、FRBは「特別に許可された場合を除き」、個人へのサービス提供、個人口座の維持、および直接個人へCBDCを発行することが禁止されることになる。

エマー議員は下院金融サービス委員会および金融技術タスクフォースの幹部メンバー。ブロックチェーン党員集会にも所属している。同氏は昨年9月末、超党派の連邦議員6名と共にジェーローム・パウエルFRB議長宛に、CBDCや仮想通貨規制の現状に関する見解を示すよう求める書簡を送った経緯がある。

関連:米議員ら、パウエル議長に仮想通貨規制の明確化求める

法案提出の背景

エマー議員は、CBDCは「ビットコインのような分散型デジタル通貨」とは異なり、政府機関によって発行・裏付けされ、中央集権的な許可型ブロックチェーン上で処理されるため、中央銀行が個々の支払いや送金活動を管理することにつながる恐れがあると指摘。「中国のデジタル権威主義を真似るのではなく、米国の特性を生かした」デジタル通貨政策では、(1)金融プライバシーの保護、(2)米ドルの優位性の維持、(3)革新の育成という三本の柱が重要になると主張した。

そして、この三原則に基づかないCBDCモデルは、米国民の金融情報を一点に集中させることで攻撃耐性を脆弱にするだけではなく、米国民が自国政府に決して許容してはならない「監視ツール」として使われる可能性があると同氏は警告している。その上で、FRBが個人へ銀行口座を提供する権限を持っていないこと、また持ってはならないことに留意することが重要だと述べた。

米国のCBDCにアクセスするため、ユーザーにFRBの口座開設を要求することは、FRBを中国のデジタル権威主義に似た陰湿な道へと導くことになるだろう。

エマー議員は、FRBが発行するCBDCは「誰にでもアクセス可能で、全ての人にとって透明性のあるブロックチェーン上で取引され、現金が持つプライバシーの要素を維持する」ものでなくてはならないと総括している。

パウエルFRB議長の証言

FRBのパウエル議長は11日、2期目の承認手続きの一環として米上院の公聴会で証言。パット・トゥーミー議員が、FRBがCBDCの提供を通して、小売銀行として個人へサービスを提供するのには「歴史、経験、専門知識、能力」において全く役不足であると釘を指す場面があり、パウエル氏もその意見に同意した。

また、トゥーミー議員は、規制された民間のステーブルコインとFRB発行のCBDCの共存の可能性について質問。パウエル議長から「共存を妨げる状況にはならない」との回答を引き出している。

パウエル氏によると、度々発表が延期されてきた、FRBの仮想通貨とCBDCに関する報告書は「数週間以内に」発表される予定。この報告書は、エマー議員をはじめとする超党派の議員が要求してきたものだ。

関連:米FRB議長、公聴会で仮想通貨・デジタル通貨関連の質問に回答

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