分散型ソーシャルメディアをエコシステムへ
DeFiレンディングプロトコルAaveは8日、分散型ソーシャルメディアプラットフォームとして機能するLens Protocol(レンズ・プロトコル)のデビューを公開した。
レンズ・プロトコルはノンカストディアル(非中央集権的)な運営形態をもつプラットフォーム。同プロトコルは、自身の提供するサービスを「Web3.0(分散型ウェブ)のソーシャルプラットフォームを簡単に構築できる、パーミッションレス(無許可制)でコンポーザブル(組み立て可能)、かつ分散型のソーシャルグラフ」として説明する。
パーミッションとは
パーミッション(Permissioned)は、ブロックチェーンなどのネットワーク環境において、誰でもアクセスできるパブリック環境と違って、特定の管理主体が設けられ、認定されたユーザしかアクセスできない、「会員制」に似た仕組みを指す。
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同プロトコルを利用することで、誰もが分散化されたソーシャルネットワークを構築することができ,利用者は自分たちのユーザー確保をプロトコルに任せることで、ユーザーに提供する価値の向上に専念することが可能となる。
機能としては、プロフィールの作成やコメント、投稿やその再共有といった、ツイッターなどの既存SNSアプリケーションで慣れ親しんだのソーシャルメディア機能があり、これらは全てNFT(非代替性トークン)として所有・利用・売買・収益化することができる。
また、レンズ・プロトコルは、Web3.0を前提としているため、ソーシャルアプリや分析プラットフォーム、検証システム、さらにはガバナンス(投票)といったDAO(分散型自立組織)ツールなどの構築も可能となっている。
そして、ユーザーは自身のウォレットを介して、プロフィール(NFT)の設定やDAOに関する活動などへ参加することもできる。
プロジェクトの公式ツイッターによると、レンズ・プロトコルは現在、ポリゴン(MATIC)のMumbaiテストネットにて稼働しており、α版メインネットの立ち上げ時期はまだ公開されていない。
Aaveとは
Aaveは、DeFi(分散型金融)における分散型レンディング(貸付)プラットフォームとして機能する。フラッシュローン(無担保ローン)やクレジットデリゲーション(信用委任)といったユニークなサービスを提供しており、同じくDeFiレンディングプラットフォームのメイカー(MKR)とステーブルコインDEXのCurveに次ぐ規模を誇る。
同プロトコルはイーサリアム(ETH)基盤のプロジェクトで、ガバナンストークンとして利用されるERC-20規格のAAVEトークンを発行しており、DeFi分野で透明かつオープンなインフラを創造することを掲げている。
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