はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインなど仮想通貨の乱高下続く、ウクライナ・ロシア情勢で揺れる金融市場

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

世界情勢と仮想通貨市況

欧米諸国および日本は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、SWIFT(国際銀行間通信協会)メッセージングシステムからロシアの排除を決断した。経済的結び付きの強い欧州への影響を踏まえ、排除対象はロシアの主要銀行に留める。

SWIFTは各国の銀行が加盟する、世界標準の国際ネットワーク。世界11,000以上の金融機関が利用し、決済額は1日あたり5兆ドル(580兆円)規模に上るという。

制裁内容には、ロシア中央銀行に対する外貨準備資産の規制・取引凍結も含まれ、「米ドルなどの外貨売り・ルーブル買い」といった為替介入による臨時対応策も封じる。

これにより、ロシアの法定通貨ルーブルや同国の貿易に多大な影響が生じるため、ルーブルの急落や物価上昇などの影響が顕著に出ることが考えられる。日本経済新聞の後藤達也(@goto_nikkei)氏が図解した。

ただし、世界屈指の資源大国に対する経済制裁は、諸刃の剣だ。

ロシアは原油や小麦などの世界的な輸出国であるため、サプライチェーンの停滞や原油・天然ガス価格上昇を招くなど、金融市場の混乱や経済への悪影響も懸念される。

関連:日米主要国、ロシアをSWIFTから排除へ 追加制裁強める

ロシアのプーチン大統領は、北大西洋条約機構(NATO)首脳陣の声明と経済制裁に強く反発。「核戦力」を含む部隊を高度警戒態勢に置くよう軍司令部に命じたことが伝わると、相場は一時急落した。

ロシア側が従来の金融システム外にある暗号資産(仮想通貨)を使って制裁回避を目論み、仮想通貨に対する欧米の規制圧力を強めると懸念する指摘もある。同国のAnton Siluanov財務大臣は4日、仮想通貨取引サービスを提供する企業に登録制を導入することを提案し、銀行にも同様の認可を与えるべきだと主張したほか、金融資産として認める方針を示していた。

関連:ロシア財務大臣「銀行にも仮想通貨取引を提供する認可を」

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、ロシアとの停戦協議を行うことを発表した。紆余曲折を経て、ロシアと隣国ベラルーシとの国境地帯で実施する。

相場状況

先週末の米国株は、ダウ平均は834ドルと大幅高で取引を終えた。

ロシアとの停戦交渉が伝わると、急悪化していた投資家心理改善により買い戻しの動きが相次いだが、交渉の落とし所を探るのは極めて困難な情勢で予断を許さない。

28日の暗号資産(仮想通貨)市場は、週明けにかけて乱高下。ビットコイン価格は、前日比0.7%安の440万円(38,080ドル)に。

BTC/USD日足

ブロックチェーン分析プラットフォームのSantimentによれば、少なくともオンチェーンデータ上では、一部クジラ(大口投資家)の強気姿勢も垣間見える。

Santiment

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を決め、ビットコイン(BTC)価格が34,700ドルまで急落した際に買い増し傾向が見られ、10万ドル〜100万ドルを超えるトランザクション数は、1月24日以来の最高水準に達した。

いずれにせよ、相場の不確実性は過去類を見ないほど高まっており、当面は欧州を中心とする戦後最大の危機であるウクライナ情勢を巡るヘッドラインで揺さぶられる神経質な展開が続きそうだ。ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)市場を含め、ボラティリティ(価格変動性)の急拡大に注意したい。

関連:ウクライナの軍事衝突でビットコイン一時急落、利上げ幅を巡る不透明感も依然燻る

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧