CoinPostで今最も読まれています

ホンジュラスの経済特区、ビットコイン債権を合法化 仮想通貨を事実上の法定通貨として認める

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ホンジュラス、ビットコイン導入加速化

中米ホンジュラスの経済特区「Próspera」(プロスペラ)は7日、ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)を、地域内で事実上の法定通貨として認めることを発表した。また、企業などによるビットコイン債権の発行を認める。

ホンジュラス中央銀行は3月、同国がビットコインを法定通貨にするという噂を公式に否定。しかし今回の発表では、ホンジュラスの北部ロアン島に位置するプロスペラ(Próspera)という経済特区が、地域の法定通貨としてビットコインを認めた形だ。

今後プロスぺラでは、ビットコインにキャピタルゲイン税がかからず、税金や手数料をビットコインで自治体に支払うことが可能になる。

さらに、同地区では、ホンジュラスの自治体や海外企業等によるビットコイン債権の発行を合法化。世界標準のマネロン防止規制や顧客身元確認ルールに準拠した枠組みの下で、外国からの直接投資を募り、仮想通貨事業を構築できると説明した。

プロスペラは公式発表で、こうした政策が、貧しいコミュニティを、イノベーションと繁栄の中心地へと変えていく上で役立つと述べた。

なお、ビットコイン債権については、ビットコインを世界で初めて法定通貨に導入したエルサルバドルが導入計画を発表しているが、まだ実際の発行は行われていない。世界的な金融市場の状況が不安定であることから、3月中旬に発行を延期していた。

関連: エルサルバドル、ビットコイン債券の発行を延期へ

プロスペラは2020年にホンジュラス北部のロアン島でローンチした経済特区。スタートアップ都市を掲げており、香港のように半自治区として機能する。

出典:prospera.hn

ロアン島の総人口は約50,000人で、総面積は83平方キロメートルで種子島の2割程度の規模だ。ビットコイン債権の発行を合法化することで、海外直接投資(FDI)の誘致を促す狙いだ。

ポルトガルやメキシコでの取り組み

ビットコイン導入を検討している世界の地域は、最近増加傾向だ。米マイアミで開催中の仮想通貨カンファレンス「Bitcoin 2022」では、ポルトガルや、メキシコで検討されているビットコイン関連の取り組みについても紹介された。

欧州ポルトガルの自治州マデイラ島も、ビットコイン導入に目を向けているところだ。マデイラ島は、アフリカ大陸の北西に浮かぶ島々から構成されおり、観光地として有名だ。

この自治州のミゲル・アルバカーキ大統領は「私は未来とビットコインを信じている」とカンファレンスで発言。マデイラ島では、個人のビットコイン取引には、所得税が発生しないと説明した。

また、メキシコのインディラ・ケンピス上院議員も、カンファレンスで、仮想通貨法案の取り組みについて、最新情報を提供。同議員は、エルサルバドルのビットコイン法に触発されて、メキシコでビットコインを法定通貨とする法案を構想している。

関連:メキシコ議員、ビットコイン法定通貨化の草案提出へ

ケンピス議員は、「2ヶ月以内に、フィンテック規制と通貨法における規制を修正する法案を提出する予定だ」と明かした。メキシコ大統領とも、法定通貨としてのビットコインについて一緒に話すことを希望しているという。

また、同議員は、ビットコイン法案とは別に、金融包摂と金融教育を憲法上の権利として保障するための法案にも取り組んでいると語った。

なお、21年10月時点では、メキシコのロペス・オブラドール大統領は、エルサルバドルの事例に追随するかという質問に対し、仮想通貨を法定通貨にすることはないと否定していた経緯がある。

一方で、メキシコは中央銀行デジタル通貨(CBDC)については検討している模様。メキシコ大統領府のTwitterアカウントは21年12月、2024年までに独自のデジタル通貨を導入する計画を明かしていた。

エルサルバドルのビットコイン法とは

米ドルと並行する形で、ビットコインを法定通貨として認め、市民がビットコインを全ての決済シーンで利用できることを定めている。エルサルバドルのブケレ大統領が推進した法案で、2021年6月9日に議会によって可決された。ビットコインが国の法定通貨として正式に認められる初の事例となった。

▶️仮想通貨用語集

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧