はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン続落で4万ドル割り込む、BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズは悲観予想を堅持

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

世界情勢と仮想通貨市況

11日の米ニューヨーク株式市場は、引き続き金融引き締めに対する警戒感で続落。

ダウ平均株価が前週末比413ドル(-1.19%)安となったほか、ナスダック株価指数は、前週末比2.1%安と大幅下落した。

12日に3月の米消費者物価指数(CPI)発表を控える中、FRB(米連邦準備制度)のインフレ抑制政策への警戒感から金利上昇が続き、割高感の意識されやすい高PER(株価収益率)のグロース株を中心に下落基調を強める。

今年5月に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)会合から量的引き締め(QT)に踏み切る公算が高まっており、金融市場全般でリスク回避売りが優勢となっている。

停戦実現に向けた交渉が難航する戦時下のウクライナ情勢をはじめ、ロシアのデフォルト(債務不履行)リスク、中国における新型コロナウイルスの感染拡大も投資家心理に影を落とす。

米格付け会社S&Pグローバル・レーティングは12日、外貨建てロシア国債の格付けを一部デフォルト認定した。さらに、ブルームバーグが報じたところによれば、国営ロシア鉄道が先月の利払いを行わず、事実上のデフォルトに陥った。

このような状況を受け、12日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格が前日比5.3%安の496万円(39,543ドル)と大幅続落。4万ドル水準を割り込んだ。

BTC/USD日足

リスクオフ局面では暗号資産市場単体のサポートライン(下値支持線)はほぼ機能せず、米株指数への連動を色濃くしているようにも見受けられる。

ここ最近はアルト市場の資金抜けが顕著で、ビットコイン(BTC)に次ぐ時価総額のイーサリアム(ETH)が前日比-6.2%、時価総額6位のXRPが-5.3%、時価総額7位のソラナ(SOL)が-8.9%と総じて売り込まれた。

アーサー・ヘイズの相場分析

大手デリバティブ(金融派生商品)取引所BitMEXの共同創業者で、著名トレーダーとしても知られるアーサー・ヘイズ氏は11日、昨今の金融市場と暗号資産(仮想通貨)に関する考察記事を掲載した。

同氏はまず、「暗号資産が先進国市場の株式のように債務ベースの”非自由リスク資産市場”と連動している現状にある」ことに言及。

米国の代表的な株価指数である「ナスダック100指数(NDX)」とビットコイン(BTC)、及びイーサリアム(ETH)の比較では、短期(10日)の相関が最も高く、中期(30日と90日)相関も右肩上がりになっていることを指摘した。

10

90

次に、「NDXは金利変動に対する債券価格の変動率の大きさに比例するすべてのデュレーション(Duration)資産同様、金利低下から恩恵を受ける」と説明した。金融引き締めの影響で金利上昇局面となれば、資金の巻き戻しが発生する。

アーサー・ヘイズ氏の見解によれば、NDX指数の反発は61.8%フィボナッチリトレースメントレベルで失敗し、10,000水準を下回るまで低下し続けるおそれがある。

NDX

NDXは今年3月、最高値からの下落率が20%を超え、20年3月以来の”弱気相場”入りとの見方が強まっていた。

NDX週足

地政学リスクについても触れ、「ロシアとウクライナの戦争長期化、及びエスカレーションによって引き起こされる商品価格の上昇により、世界経済の鈍化を招くのは明白」と指摘。「2022年6月末までに、ビットコイン(BTC)30,000ドル、イーサリアム(ETH)2,500ドル水準まで下落する可能性は十分にある」と警鐘を鳴らした。

その一方、「株や暗号資産などのリスク資産市場が崩壊する前にビットコイン/イーサリアムとNDXの相関関係が低下し始めたら、私の考察は間違っており、相場は底を打つだろう」との見方を示している。その場合、アーサー・ヘイズ氏は、リスクヘッジ(クラッシュプロテクション)として支払ったオプション取引のプレミアム分のみを失うことになるという。

アーサー・ヘイズ氏は、今年1月にも金融市場の分析記事をブログに掲載。2021年の最安値1BTC=28,500ドル、1ETH=1,700ドルがリテストされるまでは、「底値だと思わない」と指摘していた。

同氏は、1BTC=10,000ドル前後を推移していた19年9月時点で米国のQE4(量的緩和)の可能性を指摘。1BTC=20,000ドルの再来を予言したほか、17年12月の仮想通貨バブルの余韻醒めやらぬ18年5月時点で、暗号資産相場の底割れと1BTC=5,000ドル予想を打ち出し、底値をほぼ的中させた。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
10:30
米SEC、仮想通貨ETFの上場基準を策定か 審査迅速化に期待
米証券取引委員会が、ビットコインなど仮想通貨ETF向けの汎用上場基準策定を検討していると伝えられる。19b-4様式省略により審査迅速化が期待される。
10:20
ETH1万ドル到達は『義務』と表明、イーサリアムに新組織誕生
仮想通貨イーサリアムに、イーサリアムコミュニティ財団という新たな組織が誕生。公式サイトで、イーサリアムの価格に特化した組織であると説明している。
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧