Ava Labsが資金調達
暗号資産(仮想通貨)アバランチ(AVAX)を開発する「Ava Labs」は14日、約6,500億円(52.5億ドル)の企業評価額で資金調達を進めていることが明らかになった。関係筋の情報としてブルームバーグが報じた。
関係者によれば、Ava Labsの最新の資金調達ラウンドは6,500億円(52.5億ドル)の企業評価額に基づき、440億円(3億5,000万ドル)の資金調達を行なっているという。
同規模のファイナンスの事例には、「ザ・サンドボックス(SAND)」などメタバースゲームを開発するAnimoca Brandsがある。Animoca Brandsは今年1月に約410億円(約3億5,900万ドル)を調達していた。
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スタートアップ情報サイトCrunchbaseによると、Ava Labsは過去7度の資金調達ラウンドで合計約360億円(2.9億ドル)を調達。シリコンバレーのインキュベーターであるY combinatorや、Andreessen Horowitz(a16z)を含む21の投資家が出資している。
直近では21年9月、著名VCのPolychain CapitalやThree Arrows Capitalが主導したAVAXのプライベートセールから約290億円(2億3,000万ドル)を調達した。PitchBookによると、Ava Labsの現在の従業員数は170人だという。
アバランチとは
アバランチは高速かつ低コストなトランザクションを特徴としたdApp(分散型アプリケーション)構築用のオープンソース・プラットフォーム。米コーネル大学のEmin Gün Sirer教授を中心としたチームが創設したプロジェクトで、現在は同氏がCEOを務める米ブロックチェーン企業「Ava Labs」が開発を主導している。
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20年9月にメインネットをローンチしたアバランチは、21年4月に実施した流動性マイニング・プログラム「Avalanche Rush」をスタートして以来、急速に存在感を高めている。
CoinMarketCapによれば、AVAXの時価総額は2兆7,500億円(2,180億ドル)で市場10位にランクしており、執筆時点ではTVL(プロトコルにロックされている総額)も1兆3400億円(107億ドル)に上る。
また、22年に入り、アバランチ(AVAX)の採択が加速。3月には、大手ブロックチェーン開発企業ConsenSys社が手掛ける仮想通貨ウォレット「メタマスク」が、L1ブロックチェーン「アバランチ(AVAX)」に対応したことを発表。同月に米大手仮想通貨取引所コインベースは、アバランチ基盤のdAppsをコインベースウォレットに簡単に統合できるツールキットをリリースした。
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他にも、アバランチ上に個別のブロックチェーンを作成できる「サブネット(Subnet)」の普及・発展を目的とした最大340億円規模(400万AVAX)のインセンティブプログラム「Avalanche Multiverse」が開始していた。
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