はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Web3.0の妥協、分散化とセキュリティのバランスとは=myDid(旧XSL Labs)寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

IPFSとENSに関する議論の例

Web3.0の概念が普及していく中、22年1月のMarlinspike Moxie氏(Signalの創設者)とVitalik Buterin氏(イーサリアムの共同創設者)らの舌戦を皮切りに、Web3.0の分散化を巡る議論が進んでいます。

さまざまな理由で一部のNFTのメタデータは依然として中央集権的な集中型(Centralization)スペースで保管されています。現在では、このような脆弱性を検証するためにCheck My NFTなどのサイトも多数存在します。

過度な中央集権化のいくつかの側面は簡単に回避できますが、他の側面は必ずしも簡単ではありません。

例えば、一部のデータをIPFSやArweaveなどの分散型スペースで保管しても、ブラウザからデータへアクセスする際は、今でも、Infuraのような集中型ゲートウェイが使われています。イーサリアムネームサービス(ENS)を介してドメイン名の分散型レゾルーションをアクセスしても同様の状況となっています。

この問題に対して、ブロックチェーン研究者のアンドレアス・アントノプロス氏は以下のように反応しています。

現在直面している妥協のせいで、急成長しているWeb3の動きを非難するのは恥ずべきことです。

IPFSやENSについては、BraveやOperaなどのブラウザはすでに部分的にサポートを統合しており、ユーザーはIPFSゲートウェイまたはENSレゾルーションのオプションを自由に選択できます。

将来的には、このブラウザが本当のノード機能を統合する可能性もある上、この機能が使われているルーター(ADSL、ファイバー、衛星など)に統合される場合も想定されます。

我々の妥協策

前回の記事では、検証可能な資格情報の発行者の鍵を保管・使用するためのさまざまなポシビリティーについて説明しまして、最近、パートナーが下記の3つの項目を行うため、我々はいくつかの「サーバーコード」を提供しました。

  • DIDドキュメントの存在をテスト
  • DIDドキュメントの作成
  • 検証可能な資格情報の署名

このテストコードを、「Cloud HSM」の使用に関する推奨事項とともにまもなく行います。 実際、KYC発行者などの多くの関係者にとって、この手順を自動化できることが不可欠です(Metamaskのような手動で確認する必要のあるWebインターフェイスにすることはできません)。

関連:DID(分散型ID)とは 将来的なユースケースを解説|myDid寄稿

将来的には、多くの分散型ソリューションが確実に存在しますが、この典型的なアーキテクチャは、妥協策として最も使われるでしょう。

KYCサービスの検証可能なクレデンシャルの自動作成の例

ノードとウォレットについての我々の折衷案

もう1つの懸念事項は、特定のアドレスに関連するオンチェーンイベント(ブロックチェーン上)をモニタリング・通知するサービスの作成です。これは、ノードとチェーン完全同期を統合しないウォレットに不可欠なサービスです。

Web2とWeb3の間のこのゲートウェイサービスは、信頼性、スケーラビリティとマルチチェーンサポートを高め、ニーズに合わせて進化させる必要があります。 いくつかのサービスを比較し、オンデマンド ノード・APIのプロバイダーとしてMoralis.ioを選択しました。

分散型アプリケーションの作成者向けのMoralisサービス(APIとノード)

Moralisは、アイデンティティ指向のウォレット内の「暗号ウォレット」に必要なサービスを提供しています。

暗号ウォレットのモバイルアプリは、ブロックチェーンに直接に接続してすべてのトランザクションをモニタリングすることはできません。マルチチェーンウォレットの場合、ノードは完全ではありません。このため、中間Webサービスを使用して実際のノードを要求する必要があります。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧