- 暴落続きの下落トレンドの最中、3通貨が逆行高
- 受難続きの2018年は長期的な下落トレンドに突入、仮想通貨の全体時価総額はまさにナイアガラとなった。そんな中、バイナンスコイン(BNB)は+70%、イオス(EOS)は+31%、ヴィチェイン(VEN)は+15%の逆行高を見せている。
- BNBとは
- 海外最大手の取引所「バイナンス」の取引手数料が0.05%までディスカウントされるトークン。バイナンス社のプロダクトやプロジェクトの応用など、取引所の規模拡大と共に価値面でも注目されている。
- EOSとは
- EOSは、EOSプロジェクトと呼ばれる計画の中で開発される分散型アプリケーションのプラットフォーム、ならびにプロジェクトの資金調達のために発行される仮想通貨のことを指す。
- VeChainとは
- Vechainとは、「改ざんできない」特性を持つブロックチェーン技術を活用し、商品の「真贋(しんがん)選定」を行うことができる仮想通貨です。
市場背景
2017年、仮想通貨市場の総時価総額は約3,300%増やし、8,350億ドルという最高記録を収めましたが、それから72%も下落し続け、すでにピーク時の1/4以下になっています。
このような相場傾向においても、CoinMarketCap.comのデータ(2018/6/30時点)によれば、時価総額10億ドルを超えている上位18通貨の中で、2017年12月31日の終値よりも上昇している通貨は、3種類存在します。
またTronは、メインネットローンチの影響もあり、2017年12月31日の終値と同水準で推移しています。
Binance Coin(BNB):驚異の+70%上昇
- BNBは、多くの通貨の中でも数少ない実用性を持った通貨であり、バイナンス取引所で取引手数料の支払い手段として用いられます。
- バイナンスチームが定期的にBNBコインを買戻し、それをバーンする仕組みとなっています。流通量を減らすことにより、需要とともに価格が上昇すると思われるスキームです。
以上2点から、BNBの時価総額に直結している可能性が考えられます。
さらにBinance社は、グローバルで「仮想通貨取引所開設同盟計画」をトライアル始動、この中でBNBトークンの需要拡大が見込まれており、これからのBNBの時価総額にとって朗報だと考えられます。
EOS:+31%上昇
- 同プロジェクトは、分散型アプリケーション(dApps)プラットフォームの構築を目的として開発され、毎秒数百万の取引を処理できるほどの高い処理速度を持ち、取引手数料も無料であることから注目されています。
- EOS開発チームは、5月30日に「Qihoo360」という中国のサイバーセキュリティ企業により発見された、いわゆる大規模な脆弱性がメインネットの開始を遅らせる懸念を一掃。問題を解決すべく、EOSの開発リーダーであるDaniel Larimer氏は、同日に急遽自身のツイッター上で、バグが一つ見つかるごとに1万ドルを贈呈すると表明しました。
- メインネットのローンチと共に、EOSの発行団体であるBlock.oneと、ロンドンに拠点を構えるブロックチェーン技術への投資機関であるSVK Cryptoは6月2日、およそ55億円(5,000万ドル)規模のファンドを設立するために提携を結んだと発表しました。
- 中国の行政機関である産業情報技術省の一端を担う、中国情報産業省電子情報産業発展研究院(China Center for Information Industry Development)は、第2回「国際パブリックチェーン技術評価指標」でEOSを1位に格付けたと判明しました。
VeChain(VEN):+15%
- 今年の1月に、世界有名な第三者認証機関DNV GL社とサプライチェーンの透明度と効率を改善するパートナーシップを締結しました。
- 今年の初めに同プロジェクトは、CDRP(仮想通貨災害復旧計画)という厳格なテストに受かり、トークン所有者の保護に足るプロトコルを証明しています。
- 3月に最大手の自動車メーカー、BMW傘下のスタートアップと、運営効率を増幅する技術パートナーシップを結びました。
さらにVENは6月29日、VeChainThorにおいて、最初のブロックが正常に生成されメインネットが始動し、7月中旬にはトークンスワップも行われる予定もしており、相場へ良い影響をもたらす可能性も考えられます。