ステーブルコインに本腰
米大手送金企業マネーグラムは現在、ユーザーが暗号資産(仮想通貨)ステーブルコインUSDCによる即時送金を行えるようにサービスのローンチに備えている。ブルームバーグが29日に報じた。
同社のAlex Holmes CEOがブルームバーグの取材で話したところによると、仮想通貨ステラ(XLM)ウォレットのユーザーはUSDCを送金したり、マネーグラムのプラットフォームでUSDCを法定通貨に換金したりできるようになるという。
マネーグラムは昨年10月に同事業でステラ開発財団と提携することを発表した背景がある。マネーグラムのネットワークは、ステラブロックチェーンと統合することにより、米ドルの価値と紐付けられたUSDCの取引を処理し、USDCを現地で使われている法定通貨の現金に変えたり、または現金をUSDCへと変換する機能をユーザーに提供するものだ。
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同社は今、送金事業においてステーブルコインの導入に力を入れているところだ。Holmes CEOは取材で「仮想通貨と法定通貨の世界はほとんど互換性がなく、我々はその架け橋になろうとしている」と語っている。
ウォレット企業とも協業か
また、マネーグラムは米国とエルサルバドル間の仮想通貨送金の需要を受け、サードパーティの仮想通貨ウォレット企業との協業を進めているという。
現在はChivoウォレットがエルサルバドル政府の公式ビットコインウォレットとして利用されているが、マネーグラムは今後それのライバルになる狙いだ。
Holmes CEOはエルサルバドルのビットコイン(BTC)シーンについて、「エルサルバドルのような国が、国内で米ドルとビットコインのシームレス化を進めるのであれば、消費者はマネーグラムを通じて、エルサルバドルにビットコインを送金したり、ドルを送金してビットコインに変換できるようにすべきだ」とコメントした。
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