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米VC大手「a16z」、DAOの米法的基盤確立について提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米国における法的基盤確立のための選択肢

米著名VCアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)は2日、分散型自律組織(DAO)が、分散化の機能を維持しつつ、米国で事業体として法的基盤を確立する選択肢について、具体的な提案を発表した。

「DAOはWeb3の成功の基盤となるものだが、合法性を確立する道筋についてコンセンサスが得られておらず、法的には不確実な状況だ。Dave Kerrと私は、法的枠組みパート2を公開し、DAOが明確に前進するための進路を示した」と話す。

a16zの暗号資産(仮想通貨)投資部門「a16z Crypto」のMiles Jennings総合弁護士とDave Kerr氏は、昨年10月、「分散型自律組織のための法的枠組み」と題し、DAOが直面する法的課題について包括的に分析した論文を共同執筆。米国において、納税をはじめ法的契約の締結などを可能にする解決策として「非法人非営利団体(UNA)」という選択肢を提案していた。

今回の論文では、DAOが事業体の種類を選択する際に、考慮すべき点や機能の特徴をまとめた一覧表やフローチャートで、より具体的に解決策を提示した。

出典:a16z

出典:a16z

関連:米大手VC「a16z」、消費者保護や税務申告など仮想通貨規制で4つの提案

Web3.0 とは

Web3.0は、現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdApps へのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

米国で法人資格を取得する

論文では、米国を主な活動・ユーザー拠点としているDAOにとって、非法人非営利団体(UNA)という事業形態が他の選択肢に比べて、「重要で有意義な利点」を提供すると結論づけている。

DAOには、仮想通貨により友好的な規制対応をしている海外に法人を設立するという選択肢、有限責任会社(LLC)や有限責任協同組合(LCA)という選択肢もある。

a16zによると、これらの選択肢のいずれも、DAOが直面している最大の課題ー(1)法的存在の欠如(契約や財産の所有ができない)、(2) 税金を払えない、(3)無制限に責任を問われる可能性を解決するという。

しかし、LLCやLCAと異なり、UNA(非法人非営利団体)は企業透明性法の対象法とはならないため、DAOの機能が保全される可能性が高まる。また、税制の面では租税回避が可能になることから、海外法人が一見有利に見えるが、最終的に米国政府をはじめ各国政府からの「反発リスクを大いに高める可能性がある」と同社は指摘。拠点を設置した国々が、欧州連合のマネロン・ブラックリストや金融活動作業部会(FATF)のグレーリストに掲載される例を挙げた。

対照的に、米国内にUNAのような事業体としてDAOが登録した場合には次のような利点があるとa16zは主張する。

  1. 米国および外国の税法上の明確性
  2. 連邦政府および外国政府からの侵害に対する保護

Web3の未来とDAO

Web3の未来は、いかに開発者やメンバー、ユーザーの価値を創造するかにかかっていると Jennings氏は指摘。DAOは事業体の選択によって、オフショアの展開により「ユーザー価値を否定するビジネスモデル」であるWeb2企業との差別化を図る機会を得られると主張した。

米国で実利主義に基づいたDAOのための法整備を進めることで、Web3の未来への道筋を示す手助けをしたいと同氏は総括している。

a16zは、Web3を全面的に支援する姿勢をとっている。昨年10月には、Web3を推進する政策提言を発表。ホワイトハウスをはじめ、さまざまな米政府機関の関係者と会合を持つことを明らかにした。

関連:米大手VC「a16z」、仮想通貨やブロックチェーンなどウェブ3.0を促進する政策提言

また、今年4月には、Web3と仮想通貨専門のリサーチラボ「a16z Crypto Research」を立ち上げた。学際的な産業研究所として、科学的学術とエンジニアリング分野の両分野における世界クラスの才能を活かし、Web3カテゴリーの重要な課題開発を試みる。

関連:大手VCのa16z、著名な暗号学者らとWeb3(ウェブスリー)専門の産業研究所を設立

さらに先月、Web3の可能性を高く評価する、初の仮想通貨レポートを公開。中央集権的なWeb2から、分散型のWeb3に移行する「インターネットの進化」の流れを概説した。

関連:米大手VC「a16z」仮想通貨レポート、Web3の可能性を高く評価

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