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米大手VC「a16z」、仮想通貨やブロックチェーンなどウェブ3.0を促進する政策提言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分散型のインターネットを促進する政策提言

米大手ベンチャーキャピタル「アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)」は今週、政府関係者と暗号資産(仮想通貨)含む分散型ウェブ「Web3.0」の今後について話し合う予定だ。米メディアCNBCが報道した。

a16zは、Web3.0を「ブロックチェーン、暗号プロトコル、デジタル資産、分散型金融、ソーシャルプラットフォームを包括する技術群」と定義している。

報道によると、仮想通貨部門「a16z Crypto」のAnthony Albanese COO(最高執行責任者)と、同ゼネラルパートナーのKatie Haun氏ら幹部が「ホワイトハウス、行政機関、規制当局、下院、上院」など、様々な政府機関の関係者と会合を持つという。

Web3.0とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。ウェブ3.0(Web3.0)は、Web1.0およびWeb2.0に続く、ウェブサイトおよびインターネットの潮流、特徴および構造を表している概念。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

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a16zの政策担当責任者であるTomicah Tillemann氏は、CNBCのインタビューで、Web3.0は、業界統合や情報漏洩など現在のデジタルセクターが抱える問題に対する解決策になるとしている。同氏は次のように話した。

Web3.0は代替手段であり、私たちが待ち望んでいた解決策でもある。それは、これまでのウェブが抱える課題に応えるものだ。だからこそ、政策立案者がこの問題を正しく理解するためのステップが非常に重要となる。

「長期的に見て、21世紀である現代に適った規制構造を構築することが重要だと思う」とも続けた。

Web3.0には既存の制度を改善する可能性

a16zは13日、Web3.0についての政策を提案する資料も発表した。この資料では、現在テクノロジーについては2つの文脈が見られるとしている。1つは、中国のような中央政府が権威的にインターネットをコントロールするモデル。もう1つは、ビッグテック企業がサービス提供するインターネットだが、これにも情報検閲などの問題がある。

こうした、コントロールが単一点で行われる現在のウェブに対して、より柔軟な分散型のWeb3.0が代替策となると提案している。Web3.0は、テクノロジーにより、権力、資源、利益、情報を関係者間で分散させるもので、既存の多くの制度の問題点を改善する可能性があるという。

a16zは「分権的な競争は、20世紀のアメリカの成長とダイナミズムの基盤であり、権威主義的な敵国を打ち負かすのに役立った」とも述べた。

政策課題に3つの方向性

a16zは、これからの政策課題として「セキュリテイ、包摂性、効率性」の3つの方向性を掲げた。

まず、セキュリティについては「低リスクで実験を行えること、プライバシー優先のネットワーク」などを挙げ、具体的には規制当局間の調整を行うことや、規制サンドボックスなど、規制緩和してシステムを実験できる場所を設けることを提案。

次に、包摂性については「情報やリソースへの平等なアクセスを確保すること」だと説明し、民間セクターのソリューションを広く受け入れること、Web3.0テクノロジーの強みを活用すること、規制を最新のものにアップデートすることを挙げた。

最後に、効率性については「現行の時代遅れとなったインフラを改善すること」だとしており、明確で公平な課税ルール、DAOのもたらす恩恵を引き出すこと、デジタルインフラについての国家戦略を打ち立て、Web3.0を持続可能性と両立させることを提案している。

DAOとは

自律的に機能する分散型組織を指す。「Decentralized Autonomous Organization」の略。一般的な企業などとは違い、経営者のような中央管理者が存在しない。参加メンバーやアルゴリズムによって運営管理が行われる。

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