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ヘッジファンドがUSDT空売り、テザー社は償還可能性を強調

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

一部ヘッジファンドがUSDTを空売り

米テザー社のPaolo Ardoino最高技術責任者は27日、ヘッジファンドが米ドル建てステーブルコインUSDTを空売りしていることを認めた。また、改めてUSDTの透明性向上努力や償還における安全性について語った。

背景として、ウォールストリートジャーナルが同27日に報じた内容がある。これによると、機関投資家向けの大手暗号資産(仮想通貨)ブローカーGenesis Global Tradingの販売責任者は、ヘッジファンドがUSDTを空売りする動きが見られ、そのポジションの額は数億ドルにも上ると証言していた。

無担保型ステーブルコインUSTがディペッグした後にこのようなポジションが増えており、FRBの金利引き上げへの対応としてショートを行う機関もあるが、テザーの裏付け資産について懸念を抱いている機関もあるという。

Ardoino氏はこの報道を受け、「私は、USTとLUNAの暴落後、市場にさらなるパニックを引き起こそうとしているヘッジファンドの企てについて、オープンに語ってきた」と述べ、空売りの波は「最初から組織的な攻撃に見えた」とも続けた。

さらに、こうしたヘッジファンドの目標は、「数十億ドル規模の十分な圧力をかけて、大量のトークン流出を引き起こし、USDTの流動性を損なってから、最終的にはるかに低い価格でトークンを買い戻す寸法」だとしている。

また、報道されたように、ヘッジファンドの一部はUSDTに関するFUD(悪い噂)を信じており、それらの間違った噂には「USDTは100%裏付けされていない」「USDTは中国の恒大集団の証券を保有している」などが挙げられると述べた。

FUDとは

大衆が信じていることに反するような情報を広め、大衆の認識に影響を与えようとすること。不安(Fear)/不確実(Uncertainty)/不信(Doubt)の頭文字から構成される。仮想通貨のネガティブキャンペーンのようなもの。

▶️仮想通貨用語集

USDTの堅牢性を強調

Ardoino氏は、テザー社が裏付け資産改善や透明性向上を行ってきたにも関わらず、まだFUDを信じる者がいると指摘し、その上で次のように発言した。

しかし、我々が常に言っているように、USDTは実際に100%以上の裏付けがあり、すべてのUSDTは1ドルで償還されて、償還に失敗したことはない。

テザー社は、48時間で約9,500億円(70億ドル)のUSDT償還を処理している。これは平均して私達の総資産の10%を占めており、銀行機関にとっても難しいことだと言える。

Ardoino氏は、「USDTの裏付け資産ポートフォリオはこれまで以上に強固なものとなっている」とも発言。USDTの裏付け資産に占めるコマーシャルペーパーの割合を約6兆円(450億ドル)から約1兆円(84億ドル)に減らしたところで、今後数ヶ月で段階的にさらに削減する予定だと説明した。

あるコマーシャルペーパーの期限が切れた時には、その割合を米国財務省証券購入に充て、コマーシャルペーパーへのエクスポージャーが0になるまで、こうした手順を続けるという。

テザー社は、USDT裏付け資産に対する懸念を受けて、透明性向上を図っているところで、定期的に裏付け資産の内訳を公表するようになった。16日には、コマーシャルペーパー保有などに関する悪い噂を否定した。

コマーシャルペーパーとは

企業が短期で資金調達する際に発行される無担保の約束手形。

▶️仮想通貨用語集

関連テザー社、USDTに関するコマーシャルペーパーの噂を否定

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