露下院、デジタル資産発行者に付加価値税免除の法案を承認

VAT免除と仮想通貨所得課税を規定

ロシア連邦議会下院は28日、暗号資産(仮想通貨)などデジタル資産の発行者に付加価値税(VAT)を免除する内容を含む法案を承認した。ロイター通信が報道した。

付加価値税(VAT)とは

VATは、英語でValue Added Taxの略。欧州やアジアなどの国で、物やサービスの購入時に課せられる税金。日本の消費税に類似する。

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この法律はVAT支払い免除の他に、デジタル資産の売却で得た所得に対する税率も定めている。デジタル資産からの課税所得に対して、ロシア企業に13%、外国企業には15%の税率を設定するものだ。

法案は、下院における第2回目、第3回目の審議両方で、承認された。今後法律として成立するには、上院での審議とプーチン大統領の署名が必要とされる。

ロシアにおける仮想通貨の状況

ロシア政府内では、仮想通貨に関する意見が統一されていない状況が続いてきた。ロシア中銀は、仮想通貨が金融システムにもたらすリスクを懸念し、ロシア国内での仮想通貨の使用やマイニングを禁止することを提案してきた。

一方でロシア財務省は4月、独自の仮想通貨規制法案を政府に提出。ロシアで仮想通貨を「通貨以外の決済手段、および投資手段」として認める内容で、仮想通貨取引所や仮想通貨マイニングについての規定も盛り込んでいる。

なお、現在はロシアで仮想通貨取引は合法だが商品やサービスの決済に用いることは禁止されている状況だ。

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ウクライナ侵攻を巡り、各国がロシアに経済制裁を実施する中、仮想通貨ウォレットなどへの送金を禁止する動きも広がってきた。仮想通貨による制裁回避を懸念する形だ。

なお米イエレン財務長官は、取引がブロックチェーン上で追跡できる特徴を持つことから、仮想通貨で大々的に制裁回避を行うのは難しいとの見解を示している。

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また、ロシア連邦議会エネルギー委員会のザヴァルニー委員長は3月、ロシアが天然ガスなどを輸出する際、決済手段の一つとしてビットコイン(BTC)による支払いを受け付けることも可能だと述べた。

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デジタル資産プラットフォームに初のライセンス

デジタル資産をめぐるロシアの最近の動きとしては、資産デジタル化プラットフォームAtomize Russiaが、2月にロシア中央銀行からデジタル金融資産を管理するライセンスを取得したこともある。こうしたライセンスが付与されるのは同国初のことだった。

Atomize Russiaは、規制当局よりデジタル資産の発行、流通、償還、保管、保有者の登録管理、電子ウォレットや口座の管理を行う権利を得た格好だ。

同社は、企業向けブロックチェーンHyperledger Fabricを基盤として、金融負債、原材料、商品、サービスなど幅広い資産をトークン化できるプラットフォームを提供している。

Atomize Russiaの後には、ロシアの大手銀行スベルバンクも同じライセンスを取得した。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します