CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所Zipmex、破産法に基づき法的保護を申請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

法的措置からの猶予求める

出金停止中の暗号資産(仮想通貨)取引所Zipmexは先日、破産法の下で法的手続きからの保護を申請した。

この手続きは、シンガポールの倒産・再建・解散法に基いてZipmexの代理人であるMorgan Lewis Stamford合同会社が行ったものである。

最大6ヶ月間、Zipmexに対する法的手続きの開始や継続を、禁止・抑制するためのグローバルなモラトリアム(猶予期間)を求めている。債権者からの法的措置に対してZipmexを一定期間、保護する格好だ。タイ、インドネシア、オーストラリアの法人を含め、グループ企業5社を保護対象として申請した。

シンガポールの法律に基づき、申請を行ったことにより、まず30日間、あるいはシンガポールの裁判所が申請に対する決定を下すまでの間、Zipmexは法的措置から保護される。

再建計画を検討

Zipmexは、モラトリアム期間を再建計画に使いたいとして、次のように説明している。

このモラトリアムにより、Zipmexグループは、流動性の問題を解決するための選択肢(Babel Financeに対する債権回収も含む)を検討し、再建計画を策定し、グループの今後の事業を支える追加投資を確保するために、必要な時間を得ることになる。

また、現時点で様々な関係者と話し合っており、複数の投資家との間で、Zipmexへの出資方法やその条件について交渉を進めているところだという。進捗に応じて、最新情報を知らせていくとしている。

Zipmexは24日にも、ある団体が買収に向けた覚書を提供したと明かしていた。

関連仮想通貨取引所Zipmex、買収先を確保か

市場の悪影響受け出金停止

Zipmexは流動性の問題を受けて、7月20日にすべての取引と引き出しを一時停止。その後、トレードウォレットとNFT(非代替性トークン)のプラットフォームは再開したものの、顧客資金が保管されている主なウォレットからの引き出しは凍結されたままの状況だ。

これは、5月のテラエコシステム崩壊と、それに続くThree Arrows Capitalの破産手続きなど、仮想通貨市場に生じた悪影響の波及を被ったものである。

ZipmexはBabel FinanceとCelsiusに資産を預け入れていた。Babelに約65億円、Celsiusに約6.8億円だった。

Babel Financeは、一部の業界大手が相次いでデフォルト(債務不履行)に陥ったことを背景に、「流動性プレッシャーに直面している」として顧客資金の出金を停止している。財務再編について大手投資銀行と話し合っているとも伝えられる。

関連仮想通貨融資のBabel Finance、財務再編へ

Celsiusも、テラエコシステム崩壊の波及を受けて11億9,000万ドルの赤字を抱えており、米連邦破産法11条の適用を申請。18日には再建計画の概要を提示したところだ。

関連セルシウス、事業再建計画の概要を提示

米連邦破産法11条(チャプターイレブンとは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。

▶️仮想通貨用語集

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/26 火曜日
17:16
L2「Base」、取引数急増の背景とその重要性とは?
コインベース支援のL2「Base」がトランザクション数で競合のArbitrumとOptimismを上回った。新興のソーシャルファイ「Friend.Tech」の影響と、各プラットフォーム及びイーサリアム保有者にもたらす利点を探る。
15:17
テザー社、シンガポールにおけるUSDTの規約変更に関する噂を否定
テザー社のパオロ・アルドイノ氏は、シンガポールにおけるUSDTサービス停止に関する噂を否定した。利用規約は数年前に変更されたものだとしている。
13:21
Arbitrum、83億円相当のARBをDAOの財源へ
仮想通貨イーサリアムのL2アービトラムは、ARBのエアドロップ未申請分83億円相当をArbitrum DAOの財源に割り当てたことを発表。数量は6,944万ARBで、初期発行量の0.69%相当である。
13:14
JCBAがIEO制度改革案を公開、企業の資金調達推進へ
一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)は、IEO制度の健全化を目指す自主規制改革の初期案を公開した。価格の安定性向上と制度の運用方法の改善を目指し、関係者のロックアップ制度の確立、流動性の確保、公募価格の算定方法の多様化、及び安定操作の整備が挙げられている。
12:54
米SEC、破綻したセルシウスの資産分配についてコインベースの役割に異議
米証券取引委員会は、破綻した仮想通貨融資企業セルシウスの資産分配について、コインベースが果たす役割に反対する文書を提出した。
10:06
Friend.techコード活用のソラナ「Friendzy」急拡大
「Friendzy」は、ソーシャルファイ分野で注目を集める分散型アプリ「friend.tech」の類似技術を利用しており、ソラナエコシステム内で活況を呈している。週間取引量は1.36億円に達し、市場を牽引するfriend.techの半分近くに迫る勢いだ。
08:30
HTX(旧Huobi)、ETH12億円相当が不正流出
仮想通貨取引所HTX(旧Huobi)のアドバイザーであるジャスティン・サン氏は、HTXからイーサリアム12億円相当が不正流出したと発表。ユーザーの資産は安全であると説明している。
09/25 月曜日
21:35
5000BTC以上ビットコイン買い増し、米マイクロストラテジー
米マイクロストラテジーは新たに1.47億ドルのコストで5,445 BTCの仮想通貨ビットコインを取得した。
20:14
三菱UFJ信託銀行、バイナンスジャパンと協業で新たなステーブルコイン検討へ
三菱UFJ信託銀行は、バイナンスジャパンとステーブルコイン発行・管理基盤「Progmat」の協業により、円建てやドル建てを対象とした新たなステーブルコインの共同検討を開始することがわかった。
14:16
テラクラシックコミュニティ、 ステーブルコインUSTCの発行停止を決定
仮想通貨テラ・クラシック(LUNC)のコミュニティは、ステーブルコインUSTCの全ての新規発行及び再発行の停止を決定した。コミュニティ投票では、59%が賛成票を投じ、発行停止が可決された。
13:36
コインベース、世界最多のビットコイン準備金「推定94.7万BTC」保有か|Arkham分析
ブロックチェーン分析企業Arkhamは、大手仮想通貨取引所コインベースがサトシ・ナカモトの推定保有量に匹敵する94.7万BTC(3.7兆円相当)のビットコイン準備金を保有しているという分析を発表した。
11:52
軟調推移のビットコイン、イーサリアムのガス代平均は過去最低水準に
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)価格が続落する中、イーサリアムのガス代平均は過去最低水準となった。ETHの通貨供給量はデフレからインフレに転じている。
10:50
韓国大手仮想通貨取引所Upbit、偽アプトス(APT)の入金処理めぐり大騒動に
韓国の大手取引所Upbitで、仮想通貨アプトス(APT)のフェイクトークンが正規トークンとして入金認識され、不特定多数のアカウントに配布される事件が発生した。
09/24 日曜日
14:00
「ビットコインは最も寿命が長いブロックチェーン」VCが語る
第2回のGM Radio: Beyond The Priceは21日に公開。ゲストは仮想通貨ビットコインに特化したVCのファウンディングパートナーNico Lechuga氏である。
11:30
BTC上値トライに失敗、目先は下げ渋る展開見込む|bitbankアナリスト寄稿
国内大手取引所bitbankのアナリストが、一時400万円台に乗せるも上値トライに失敗し、ほぼ横ばいで推移している今週のビットコインチャートを図解。今後の展望を読み解く。ビットコイン・オンチェーンデータも掲載。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧