はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン、来週の注目点は週足終値が200週線を維持できるか|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週(23日〜29日)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

23日〜29日レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は確りとした値動きで、29日正午時点で、320万円周辺で推移している。

週前半の相場は、シカゴマーケンタイル取引所(CME)のBTC先物取引開始に合わせて下値を模索し始めると、ボイジャーがFTXの救済案を拒否したことなども嫌気され、310万円から300万円割れを試した。

その後も、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え警戒ムードが広がり相場は290万円を割り込んだが、対ドルで2.1万ドル周辺の水準がサポートとして機能し反転すると、FOMC後のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見で政策金利がFRBの考える中立水準に達したとの発言が好感され、相場は310万円を回復。

翌日には米国内総生産(GDP)が-0.9%と2四半期連続のマイナス成長となり、相場は一時押したが、FRBがこれ以上の景気後退を防ぐためアグレッシブな利上げを止めるとの思惑から米株が続伸すると、BTCも連れ高となり320万円周辺まで戻した。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

FRBの7月の政策金利引き上げ幅は市場の予想通り75ベーシスポイント(bp)に止まった。市場はこの結果を先取りし過ぎていた印象もあったが、金利が中立水準まで引き上げられたことで9月からの利上げペース低下が視野に入る。

パウエル議長はさらに、この先の金利の見通しについて、6月FOMCの経済見通しから基本的な方針に大きな変更はないことを示唆した。当時の見通しでは、年末時点での政策金利着地予想は3.4%となっており、年内残り3回のFOMCで、1回の50bpと2回の2.5bp利上げが妥当なシナリオとなりそうだ。

勿論、これは米国の物価統計上昇に歯止めが掛かり低下し始めることが条件としてあり、今夜の6月米個人消費支出(PCE)が相場の重石となる可能性がある。

6月は消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が双方とも5月を上回っており、PCEが同様の結果になることは驚きではない。ただ、PCEは前月のデータが月末に発表されるためかなりのラグがあることも認識しておきたい。再来週の10日には7月分の米CPIが既に控えており、市場のコンセンサスとしては原油価格低下を受けて6月のデータから低下する見込みだ。

テクニカル的には、BTC対ドルは今週こそ週足終値が200週線を維持できるかが注目される。マクロ的には、上述の通りFRBの利上げサイクルの折り返しで相場が最悪期を脱する兆しも視野に入っており、テクニカル的にも長期トレンドで意識される200週線を回復するとより心強い。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコイン反転上昇、来週からは様子伺う展開が濃厚か

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/14 土曜日
13:55
相次ぐ小規模企業による大規模な仮想通貨投資発表、VanEck専門家は株価操作の可能性を指摘
時価総額数億ドルの小規模上場企業が数百億ドル規模の仮想通貨アルトコイン購入計画を発表する事例が相次いでいる。VanEck専門家は一部を株価操作目的と分析し、投資家に注意を促している。
13:10
ビットコイン保有企業の増加でシステミックリスク上昇=コインベース分析
米コインベースが最新レポートで、現在228社が仮想通貨ビットコインを82万枚保有していると指摘し、こうした財務戦略でシステミックリスクも上昇していると説明した。
11:38
イーサリアム専門家らがETH価格を「大幅に過小評価」と主張、長期目標8万ドルも
イーサリアム技術者らが新報告書でETHを「デジタル石油」と位置付け、ビットコインとの比較で機関投資家向けに大幅な過小評価を訴える。ステーキング収益や供給上限機能により長期的な価値上昇を予測。
10:44
ブラジル下院委員会、ビットコイン戦略準備金法案を可決 
ブラジル下院委員会が仮想通貨ビットコイン戦略準備金法案を可決。外貨準備の最大5%をビットコインで保有する「RESBiT」創設を目指し、中央銀行デジタル通貨の担保活用も検討。
09:50
「ドン・キホーテ」運営のPPIH、オンチェーンでデジタル証券発行へ 若年層支援の仕組み
ドン・キホーテ運営のPPIHは、セキュリタイズジャパンと提携し若年層支援の仕組みを持つデジタル社債を発行する。majicaポイントなどで利息支払いし、若者に特典を付与する。
09:30
ソラナ現物ETF承認へ前進か、複数企業がSEC要請でS-1書類を修正提出
米SEC要請を受けフランクリン・テンプルトンやフィデリティなど複数企業がソラナ現物ETFのS-1書類を修正提出。ステーキング機能組み込みも検討され承認に向け前進。
08:20
ホスキンソン氏、エイダをビットコインやステーブルに替えることを提案
カルダノ創設者チャールズ・ホスキンソン氏は、1億ドル相当の仮想通貨エイダをビットコインや複数のステーブルコインに替えることを提案。背景や目的を説明し、売り圧を懸念する声にも応えている。
07:30
現在最注目の仮想通貨関連法案、来週火曜日に米上院で最終採決見込み
米上院が来週火曜日にステーブルコイン規制法案「GENIUS法」の最終採決を実施。米ドル裏付け義務化や年次監査要件など包括的な規制枠組みを設定する重要法案の行方に注目。
07:05
今年最大規模の流入、ビットコイン長期保有ウォレットに3万超BTC=アナリスト分析
月11日にビットコイン蓄積ウォレットへ3万BTC以上が流入。2025年最大規模で、史上最高値圏でも長期投資家の積極的な買い増しが継続している状況が明らかに。
06:30
ウォルマート・アマゾンが独自ステーブルコイン検討、競争激化でビザとマスターカード株価急落
米大手小売企業がステーブルコイン発行を検討中。年間数十億ドルの決済手数料削減が狙い。競争激化でビザ・マスターカード株価下落、大手銀行も共同発行で対抗策を模索している。
05:55
米ナスダック上場企業、1000億円規模のビットコイン購入を計画 SPAC調達で
著名仮想通貨投資家ポンプリアーノ氏がProCapBTCのCEO就任を協議中。SPAC合併により750億ドルを調達し、全額ビットコイン購入に充当する計画が明らかになった。
05:35
米SharpLink Gaming、670億円でETH大量購入 イーサリアム財団に次ぐ世界2位の保有企業に
米上場企業SharpLink GamingがETH176,270枚を670億円で購入し、イーサリアム財団に次ぐ世界第2位の保有企業となった。Consensys主導の私募増資で最大ETH保有戦略を推進。
06/13 金曜日
21:13
​​セガとDJTが満を持してリリースする『魁 三国志大戦』 BCGの新潮流を切り拓けるか?
セガの「三国志大戦」がWeb3テクノロジーを取り入れた新作『魁 三国志大戦』として生まれ変わった。CoinPostでは、開発を担うdouble jump.tokyoの創業者である上野 広伸氏にインタビューを実施。開発背景や作品の魅力を語ってもらった。
18:35
MEXC関連企業、ソラナ開発者育成で新プログラム アジア太平洋地域で展開
MEXC IgniteXとSuperteamが戦略的提携を発表。Solana Summit APACで「IgniteX Solana Talent Lab」を始動し、APAC地域のブロックチェーン人材育成を推進。
17:00
超富裕層の投資戦略が大転換、株式から仮想通貨などへシフト=BNYレポート
米大手金融機関BNY Mellonが公開した最新のファミリーオフィスの投資動向調査レポートで、超富裕層による投資戦略の大きな転換が明らかになった。上場株式への投資から、プライベート市場や仮想通貨を含むオルタナティブ投資へと積極的なシフトが進んでいる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧